宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で、農林水産省は24日、県が殺処分回避を要望している種牛49頭について、処分回避を認めず、県に殺処分するよう求める方針を正式に決めた。

 現地対策本部長を務める山田正彦・農林水産副大臣が記者会見で明らかにした。山田副大臣が同日、鳩山首相や赤松農相らに「仮に49頭が感染していた場合、ウイルスを拡散させることになり問題が大きい」との考えを伝え、了承されたという。副大臣は会見で、殺処分の時期については「ただちに」と述べ、県側に処分を急ぐよう求める考えも示した。

 同県では今月13日、種牛55頭を一元管理していた県家畜改良事業団(高鍋町)から主力級の6頭を西都市に避難させたが、22日にこのうち1頭の感染が判明、殺処分された。副大臣は、6頭が同じ畜舎内で飼育されていたことから、「残る5頭も感染の可能性が高い」との認識を示した。49頭の殺処分が回避されない場合、宮崎県はすべての種牛を失う可能性もあり、東国原英夫県知事は「種牛という特殊性を考慮してほしい」と話し、殺処分回避を要望していく考えを明らかにした。

 一方、政府の総合対策で示された発生地から10~20キロ圏の「搬出制限区域」で、「全頭出荷」が進んでいない問題で、同省は10キロ圏内の「移動制限区域」にある食肉加工場を特例で再開させる方針を決めた。再開予定の加工場は1例目の感染が確認された4月20日、家畜伝染病予防法に基づき、稼働を停止している。

 搬出制限区域では、圏内の牛や豚すべての食肉処理を早期に実施し、その後一定期間畜産を行わないようにすることで「空白地帯」を作る計画だったが、区域内にある加工場が豚を扱う1軒しかないため、牛の処理が全く進んでいなかった。

 ◆種牛=肉質の良い子牛を得るため、雌牛に精液を提供する雄牛。優秀な雄牛の精液を多くの雌牛に提供し、生まれた子牛を育て、さらにその子牛の肉質などを調べることによって種牛を開発していく。宮崎県の種牛は評価が高く、その子牛は全国に出荷され、ブランド牛として育てられる。

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