内閣府原子力安全委員会(鈴木篤之委員長)は30日、09年版原子力安全白書を公表した。「『環境の時代』に期待される原子力安全」をテーマに、地球温暖化対策としての原子力発電所の役割を強調。米韓などに比べ低い稼働率の向上など、原発の「より有効な活用」を求める推進色の濃い内容になった。

 白書は「国内の既設原発の設備利用率(稼働率、09年64.7%)が1%向上すると、約300万トンの二酸化炭素(CO2)の排出抑制効果がある」と指摘。現在13カ月に1回行う定期検査を2年に1回に延ばす新検査制度(09年導入)の普及で「設備利用率向上とCO2削減、(作業減による)被ばく量低減が期待される」とした。

 また、4月退任する鈴木委員長は冒頭で「安全規制に投入できる予算にも深刻な財政難からきわめて厳しい状況がある」と言及。米国と同様に検査費用を電力会社から徴収する制度の導入などを提言した。【山田大輔】

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