オレの出身地は裏日本にある。
日本列島は太平洋側は気候もいいが、日本海側は冬雪が降り、そのため道はクルマも人もゆっくりとしか進めなくなる。
しかも丹後は半島で幹線道路や鉄道の開発は進まず、時代に取り残されたような秘境なのだ。

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若者は高校を卒業したらあの土地を捨てて出て行くのが普通になっていて、誰も疑いを持たない。
多くは京都、大阪あるいは神戸辺りに仕事について、家庭を持ち、生まれ育ったあの土地のことは忘れてしまおうとする。
若い頃やはりオレもその一人だった。
結局海外のイタリアくんだりまで来て定住してかれこれ27年にもなるのだから、あの土地を出て行く人たちを責める立場にはない。

たとえば大阪へ出て行って住んでみたとして、いろんな地方から来た人たちがいて、同郷人との絆が強いのをみたとする。大阪のどこかで地元の人ならすぐそこで生まれ育ち、簡単に同級生と会ったり出来るのをみたとする。
おそらく丹後の人間と出会う確率は少ないだろうし、出会ってもそこで慰めあっているのが惨めに感じるものだ。

両親や家族が住む丹後に戻って大都市で生活したことを生かして生活を始めたとしても、負け組だとか、都落ちだとか、ようするに田舎を悪と決めつけてる考えが周りにも自分の中にも芽生えがちなのだ。

ちなみにイタリアでは、お国自慢の国だけに自分の生まれ育った町、家族を大切にする。
だからこの国は発展の仕方がちょっと違うかもしれない。
ただ、生きるために必要な大切なことを教えてもらったような気がするのだ。
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