よく、女性の感性を活かして、なんて言葉を言って満足している人がいます。女性に活躍の場を与えて「あげている」つもりの人かな。女性には女性の感性を活かした仕事をして欲しい、それって、何?
女性の感性で、女性向けの商品を作るとか、そういったお題があるときに多い気がします。
しかし、女性の感性は、本当に、キーファクターになり得るのか。
例えば、ほとんどの女性が使用して、男性が決して使用しないもの(生理用品とか)であり、かつ生活スタイルにあまり左右されない商品であれば、女性であることは大きなアドバンスになるのでしょう。だけど、バブル時代に流行したオヤジギャルやひと頃流行ったキャリアウーマンに、素敵なキッチンが作れるかは不明です。だって、キッチンにどれくらいの頻度で立つ?
確かに、男性の視点では使い勝手の良いキッチンにならないということを聞いたことはあります。だけど、それは男性だから問題なのではなく、キッチンに立たない人間が商品開発することに問題があるのでは?もし、普段から家事をしている男性と女性がそれぞれ開発して、それでも差があれば、男女差があると言えるでしょう。だけど、これまでのところ、少なくとも日本ではそうではなかったはずです。家事をしたことのない男性が商品開発をし、女性が不満に感じていただけのことではなかったか。
女性の感性という言葉を持ち出す前に、その人の経験に基づくWANTSやNEEDSがあるかどうかを検討した方がいいと思います。そして、そのWANTSやNEEDSを持つのは、女性とは限らないのです。これは、仕事を任された女性の能力に関することではなく、どうして、女性の視点を必要としたかという原点に立ち返って考えれば自明です。
高等学校における家庭科の履修が男女ともに必修となって、もう10年という時間が経過しているのだから、そろそろ不思議な分業からは卒業したいですね。
私は、女性がキッチンを設計することを否定したいのではないのです。ただ、女性の感性という意味のわからないもので、片付けたくはないということ。