2006-01-31 10:10:52

IPOマーケットを取り巻く反社会勢力の罠 2

テーマ:ベンチャー

日を跨いで、何度か同じようなやり取りの後、島村社長に電話が取り次がれました。

私は自分がベンチャーキャピタリストで、将来株式公開が狙えるベンチャー企業を探していること、それがまさに今見つかり、貴社であり、一度社長と会って話がしたいと伝えました。


島村社長の第一声は株式公開はあまり考えてない、会っても無駄になると言うようなものでした。

私はこの機を逃してなるものかと、食い下がり2日後の午前にアポイントをもらうことに成功しました。



アポイントの当日、JR稲毛駅からバスで10分くらいの停留所に降り立った私は、地図を片手に周りを見渡しました。


会社はすぐに見つかりました。1階が駐車場兼倉庫になったビルで、受付は2階にありました。

受付では先日の電話ではなした人だと思われる若い女性社員が立ち上がって迎えてくれました。

島村社長にアポイントがある旨伝えると、隣の建物へ案内されました。

部屋には机が三つと応接セットが一揃い。一番奥の机に島村社長だけが座っていましたが、私を見ると立ち上がって、「遠かったでしょう?」と名刺入れを出しながら笑いかけました。



ソファーに腰掛け、私は自社の紹介、昨今の株式公開状況、株式公開のメリット、デメリット等をここぞとばかりにしゃべりまくりました。

島村社長は真剣にその話を聞いたあと、メディカルイクィップメント社の事業内容について語ってくれました。


人工透析器の商社で、海外の医療機器のメーカーや、国内大手メーカーから仕入れて、病院に販売をしており、医師への最新機器のコンサルや、手術の立会いなど、単なる販売で終わらない付加価値を売りにしていました。また、3期連続増収増益であること、今期も順調に伸びていることを聞かされました。


島村社長は自分の事業は全て社員が頑張ってくれているからだと強調していました。

今でも私はそのときの誇らしげな顔が忘れられません。

私にとっての島村社長の第一印象は非常に良い物でした。


「取り敢えず、今は株式公開は考えてないけど、定期的に話し聞かせてよ。」

その日はそんな言葉で終わりました。


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2005-02-28 09:41:06

「アルチザネットワークス」

テーマ:ベンチャー
私がアルチザネットワークスの床次社長とお会いしたのはまだ、社名がエイブルコミ
ュニケーションズという社名でした。
本社は現在と同じく立川市にあり、PHSの通信プロトコルの検査をする会社でした。

ベンチャーキャピタルの中でも技術力、業績とも折り紙つきの評価の高い会社でし
た。
技術系の社長でしたが、しっかりした方でした。社長を取り巻く人材も地味ながらし
っかりした方達でした。
上場前の最終ファイナンスも高い株価で成功し、株式公開を目の前に順風満帆でした。

しかし、皆さんもご存知、PHS対携帯電話の戦いで軍配が携帯電話に上がりました。
アルチザネットワークスの業績はその影響を大きく受けました。株式公開も延期にな
りました。
どんな良い会社であっても、急激なマーケットの変化があったとき、かなりの影響を
受けるものです。
中には倒産に追い込まれ会社も多くあります。

特に通信業界では、今日、デファクトスタンダードだった技術が明日には別の技術に取
って代わられるということは良くある事です。
ベンチャー企業はそれこそ体力も無い訳ですから、ひとたまりも無く消えていった会
社もたくさんありました。

しかし、アルチザネットワークスは、IMT-2000に対応し、CDMAにおける通信プロトコ
ルの検査へ事業の主軸を変更し、見事に復活し、株式公開にこぎつけました。
その後、VoIPの通信テスト等も手がけています。

アルチザネットワークスが危機を乗り越えたのには幾つもの要因が考えられます。
資金調達が既に完了して財務体質が強固であったこと、マーケットに大きな変化があ
ったが、基本的な電話のモバイル化という方向性がぶれた訳でなかった事、しかし、
一番大きなことは自分たちの技術力とスタッフの力を信じて、突き進んだ経営陣の気
持ちの強さだと思います。


株道
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2005-02-17 20:44:57

「コモンウェルスエンターテインメント 後編 」

テーマ:ベンチャー
その後トップボーイは順調に業績を拡大し、異業種との複合展開で大型店を
増やしていきました。

この松藤社長の特徴は、タイミングを見るのが上手いというところです。
前述の中古マーケットからの撤退もそうです。

しかし、私がそれを一番感じたのは、上場後事業に陰りが見えたとき、すぐに
会社を売却してしまったところです。

売却先は、テクノベンチャーというベンチャーキャピタルです。
ここの社長は鮎川純太さんといって先日、女優の杉田かおるさんとご結婚され
たあの方です。
VC業界にいると知らない人はいないという人ですが、一般の方には杉田さんの
結婚相手としての方が有名ですね。

鮎川さんは、社長に深沢氏(前社長)に据え、会社も版権の二次利用権を使っ
たコンテンツビジネスに方向転換をし、モーニング娘。などのアイドルの公式
携帯サイトをスタートしました。

現在はトップボーイ時代の不良採算店舗の処理と新規事業の立ち上げという
苦しい時期で、業績も厳しい状況です。

さて、現時点でこのコモンウェルスエンターテイメントに関わってをした
のはいったい誰でしょうね?


株道
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2005-02-15 14:43:21

「コモンウェルス・エンターテインメント 前編 」

テーマ:ベンチャー

この会社は上場後、オーナーが変わって事業も大きく変わってしまった会社
です。

上場当時はトップボーイという名前のゲームソフト販売の店舗をFC展開する
会社でした。

私がこのトップボーイと出会ったのは、阪神大震災のあった年でした。

社名も三高産業という社名で本社も神奈川の戸塚にありました。
社長の松藤社長は九州出身で、いかにも、「商人」というタイプの方でした。

会社規模も売上が17億円位、経常利益が45百万円くらいだったと記憶していま
す。

もともとは中古ファミコンショップ「トップボーイ」を直営とFCで展開して
いましたが、ソニーがゲーム業界に参入したときに松藤社長は、一つの選択
しなければいけなくなりました。
ソニーはゲームの中古流通を認めない、中古流通を行う会社にはゲームをおろ
さないと言い出したのです。

同業他社は新作販売よりも利益率の高い中古ビジネスに執着しましたが、松藤
社長は一気に中古の販売から新作の販売へスイッチしました。

実はこれが、大正解でした。

ソニーがゲーム業界に参入する前はゲームはROMカセットで高価でした。
それがCD-ROMになり、値段が安くなりました。これは何を意味するかという
と、中古市場で一つのソフトが回転売買される回数が減るということなので
す。
そこまで見越して、事業変換をした結果、同業では、最も後発であったにも
かかわらず、一番に株式公開を果たしました。(続く・・・)


株道
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2005-02-10 14:52:31

「デジタルアドベンチャー」

テーマ:ベンチャー

私の出会ってきたベンチャー企業の中で、何故上場できたのだろうかと思う
企業が何社かあります。

この会社もその一つです。

グラビアアイドルやレースクィーンなどのコンテンツの二次利用権を色々な形
で販売する会社です。未公開時は儲かっていましたが、扱っているコンテンツは
アダルトコンテンツに近いものでした。

そこに登場したのが、上場時に社長をつとめられていた高橋次男社長です。
麻布高校、東大、商社で海外勤務という、超エリート路線を歩まれた方なのですが、
お会いした印象はかなり変わった方でした。

高橋氏が行ったのは、、株式公開に耐えうる程度に会社の見栄えを良くすること。
人脈を活かしての大手IT企業との業務アライアンスなどを行い、見事株式公開に
こぎつけました。
特にデスクトップカレンダーという商品を前面に押し出していました。
そして、上場後初の株主総会で、辞任

色々怪しい筋の資金が上場前から入っているという噂も何かもありました。
公開後の業績の推移などはぜひ四季報等でご確認ください。

新興市場は新しいパワーを持った会社を生み出しましたが、同時に、闇の部分も生み
出しました。
IPO企業には怪しい会社も中にはありますので、お気をつけください。


株道
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2005-02-07 12:08:26

「エキサイト」

テーマ:ベンチャー

昨年上場を果たしたヤフーに次ぐ第2位のポータルサイト「エキサイト」。

元々はアメリカのエキサイト・アット・ホーム社の子会社でしたが、同社の
チャプターイレブンで伊藤忠が資本を注入し、伊藤忠の子会社となりました。

社長は元トランスコスモスの山村社長。
私がお会いしたときには大赤字で、やっと広告宣伝費を除けば収支トントン
まで来ましたとおっしゃられていました。
それを聞いて、公開はまだ遠いなと思ったのを覚えています。

当時のエキサイトの収益源はバナー広告とボーダフォン(当時ジェイフォン)で提供
していたエキサイトフレンズという出会い系サイトでの課金でした。
実は出会い系での収益が比重が大きかったです。(笑)

優秀な役員が周りを固めていましたが、特に優秀な女性役員がアマゾンに転職し
たときはさすがにどうなるかと思いましたが、見事公開

エキサイト・アット・ホーム社のチャプターイレブンがあってこその株式公開
かも・・・。


株道
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2005-02-04 09:48:15

「メッツ 後編」

テーマ:ベンチャー

さて、既存のビジネスを捨て、ダイレクト販売に出たメッツ永田社長。
しかし今までのビジネスは全て捨てての展開はリスクが高すぎたようでした。
業績は急落
それまでの既存流通をまったく切り捨てたのは、さすがに乱暴だった様です。

その後、不動産業者と組んだ監視カメラのビジネスで業績は復活、永田社長は
会長職に。

さて、ここからがポイントなのですが、元々業務提携先であった不動産会社
(売り上げ2億円程度の会社)に何と10億円の長期貸付をしたかと思うと、
いきなり100%子会社化。
その貸付額も30億近くに増え、それらは不動産投資へと形を変えています。

それまで会社に潤沢にあった資金はすべてこちらに流れ、本体にはほとんど残っていません。

今はこの会社は何をやっている会社なんでしょうか?

これも永田会長の戦略なのでしょうか?
今後が注目されます。


株道
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2005-02-03 15:34:04

「メッツ 前編」

テーマ:ベンチャー
マザーズに上場しているメッツ。
元々は「筆自慢」や「G.CREW」「PaintShop」といったパッケージソフトの開発
販売会社でした。
これらのソフトは安価で高機能が売りで、業績も順調に伸ばしていました。

社長の永田社長は見た目はロックミュージシャンのようなロングヘアーで、
ハーレー
に跨って出社という方でした。
しかし、ビジネスで出来た借金を、仕事が終わった後、バーテンをして稼いだ
りその風貌とは違って非常に苦労人。

そのかいあって、マザーズに上場を果たしました。

ここで、永田社長はビジネスモデルを方向転換し、パッケージソフトの販売を
全てインターネット上からのダウンロード販売に切替ました。

時代を先取りしたのと、自社開発のソフトウェアの付加価値が下がることを見
越して、コストカットをする戦略にでたのです。(・・・続く)


株道
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2005-01-31 11:46:29

「セラーテムテクノロジー 後編」

テーマ:ベンチャー

セラーテムの株価は物凄いプレッシャーを経営陣に与えました。
そして、経営陣は超えてはならない一線を超えたのです。

上場で集めた資金をコンテンツ保有会社(以下コンテンツホルダー)に
出資し、その資金でセラーテムのサーバーを買わせたり、セラーテムの
経営陣が個人出資で設立した企業を通して、コンテンツホルダーに出資
してサーバー購入させたりしたという話を聞いています。

当然コンテンツホルダーをグループ化し、セラーテムの技術を利用させるという
大義名分もありました。

しかし、出資を受けたコンテンツホルダーも所詮ベンチャー、サーバー購入
資金を日頃の資金繰りに回すところもではじめます。

そうすると、セラーテムには売上は計上されますが、代金が未回収という状況
になります。
要は回収の目処のたたない売掛金の増加が起こります。


売上は伸びますが、所詮、作り物の売上。
あっと言う間に綻びも生じ始めます。

回収の見込みのない債権は当然どこかのタイミングで処理される必要があり
ます。
もちろん、セラーテムの経営が悪化したのはこれだけが理由では有りません。
しかし、一事が万事なのです。

また、同じことをやっている上場企業も数多くあります。

その後進藤社長の大量保有の変更報告の違反をしたり、それ以前株価の動きに
不信な動きあったり、大きな話題になりました。

現在は経営陣を総入れ替えして再建を目指しています。上場すると言うことは
永続的に成長を目指すことであります。
それを達成する為に道を踏み外した企業です。



株道

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2005-01-28 15:18:26

「セラーテムテクノロジー 前編」

テーマ:ベンチャー
この会社は独自の画像フォーマットを開発し、世界で認められた会社です。
どれだけ拡大しても、画質が落ちないという画期的な「VFZ」という
フォーマットで、なんと!ルーブル美術館のデジタルアーカイブに採用された
日本発のデファクトスタンダードの技術です。

私がこの会社の新藤(元)社長とお会いしたのは、まだ社名がデジタル
パブリッシングジャパンと言う社名の頃でした。
開発者の社長さんで、優しい感じの関西弁を使われる方でした。

上場した後、株価も恐ろしいほどの上昇をしました。
しかし、この株価にセラーテムは押しつぶされました。
株価は企業の将来性を先取りするものですが、それに見合った成長をするのは
生半可なことでは有りません。

幾ら凄い技術を持ったセラーテムだからといって、株価に見合った急成長は
簡単な物では有りませんでした・・・。(続く)


株道
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