現在のリヴァプールに見る”あの頃のガンバにあった個と組織の融合”【J特】 | ヒロ・ゴラッソ

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サッカーの "観た"試合を再び"読んで観る"サッカーブログです!
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 僕の状況も少しずつ好転してまいりました。これも当ブログの読者の方々からの温かいコメント、メッセージのおかげです。有難うございます☆


 さて、今回は先日少し書きましたが、ガンバが攻撃面で課題を抱えているという問題。でも今のガンバは守備からチームを作っているから仕方ない、または攻撃の構築はチームとしての攻撃はもちろんですが、まずは個人と個人のコンビネーションからハーモニーを合わせていく作業を紡いでいく必要があるというのが僕の考えです。


 そうした視点に立った上でお話をしたい理想的な例があります。そして、それはガンバが西野朗監督の下で黄金時代の真っ只中にあった時期と重なります。現在のイングランドプレミアリーグで優勝争いを展開するリヴァプールです。



最強2トップを軸に魅惑の攻撃サッカーを展開するリヴァプール

 ~ロジャーズ監督の”システムありき”でなく、”タレントありきのシステム”は今や低迷するイングランド代表にそのまま植えつけるべきチーム 


 長い低迷から4年間チャンピオンズリーグから遠ざかった名門でしたが、2部リーグからの昇格組であったスウォンジーで結果以上にゲーム内容、パスサッカーの完成度の高さを評価されたブレンダン・ロジャーズ監督が昨季からチームを指揮して2年目に入っています。

 ロジャーズが指揮を取り始めた昨季から今季の前半戦まで3バックと4バックを併用するなど試行錯誤は続いていました。もちろん低迷が続いた事から有力選手がチームを離れる傾向が強くなったため、戦力の入れ替えが多かったり、負傷者が続出したりしたという事も理由に上げられます。

 ですが、ロジャーズが本当に試行(志向)していたのは「選手のポテンシャルを最大限引き出す事」だったように感じます。


 

 例えば、旧態依然の【3-5-2】の採用も、相手の2トップを抑えるためでも守備的に戦うためでもなく、実はルイス・スアレスとダニエル・スタリッジというゴールだけでなく、個人での局面打開力やアシスト能力も兼ね備えた万能型2トップを擁するからこその「2人のポテンシャルを引き出すため」であり、単独トップ下として能力を発揮させたい天才肌のブラジル人若手MFコウチーニョの創造力を活かしやすくするため。4バックなら彼等3人の特徴はサイドで限定される選手が出てきたり、3人同時に起用できない場合が発生されるが故の対処法だったのです。


 結局、「理想はバルセロナの【4-3-3】システム」というロジャーズは、その通りに現状は【4-3-3】を採用しているものの、【3-5-2】や【4-2-3-1】、【4-4-2】、【4-1-3-2】などを経るうちに選手達はよりポリバレント(多様性)を身に付けた事で、【4-3-3】でもワンボランチが最終ラインに入って【3-5-2】のようにプレーしたり、中盤で数的優位を作るためにFWのラヒーム・スターリングやスアレスがトップ下に入って【4-4-2】のようにプレーする試合も多くなりました。また、天才肌のMFだったコウチ―ニョに至っては守備での献身も含めてタフさが備わり、セントラルMFとしてプレーできる万能型MFとなっています。鳴り物入りで加入しても2年間は戦力外に近かったMFジョーダン・ヘンダーソンは両ウイングバックなども務めつつ”ジェラードの後継者”としてリヴァプールだけでなくイングランド代表でも立派なプレーを続けています。


 ヘンダーソンやジェラード、スタリッジ、グレン・ジョンソンなどイングランド代表選手も多い現在のリヴァプールはそのまま低迷するイングランド代表の中心に据えて、リヴァプールのスタイルをイングランド代表に植え付けるではないか?とも言えるほど面白いサッカーをしています。

 実際、スペイン代表はバルセロナ+レアル・マドリーで、イタリアはユヴェントス、ドイツはバイエルン+少しドルトムントで出来てるのですから長らく国際舞台で低迷するイングランド代表再建にリヴァプールのコピーは最適だと思われます☆


主将・ジェラードの背中が語る~

 個性の融合から生まれる究極の組織


 こんな各選手の成長を支えているのは監督以上に実は主将のスティーブン・ジェラードではないだろうか?と僕は考えています。ジェラードと言えばイングランドの典型的なセントラルMFの理想型で、両ゴール前で攻守に渡って幅広く関わる”ボックス・トゥ・ボックス”MFの代表例ですが、彼は現在アンカーとして1人で中盤の底を担当しています。攻撃時も得意のミドルシュートやエリア内へのフリーランニングではなく、最終ラインに下がってビルドアップを担当しています。


 動く範囲は狭くなったものの、これは34歳になったジェラードは近年負傷も多くなってフル稼働が厳しくなってきていた事からも好都合。それでいて自身の最大のストロングポイントであるロングフィードで攻撃の方向性を示す展開力で攻撃面で貢献し、ベテランとなった経験値から来る的確なポジショニングでボールを奪う守備でも貢献度が大きいです。主役をスアレスやスタリッジに譲った格好のジェラードですが、やっぱりその存在感の大きさは別格。


 それ以上に選手生活の晩年になって新たな役割を与えられて”活き生き”とプレーしては新境地を切り拓いているジェラードの人間的深さも感じます。同じイングランド代表でもあるチェルシーのMFフランク・ランパードとは同じポジションでもある事から「ジェラードかランパードどっちが上?」という議論はよく巻き起こりますが、チェルシーで本来の役割でなくトップ下を任されたりすると”政治力”を使って監督を批判しては解任に追い込もうとするランパードとは人間的魅力でジェラードが確実に上回っています。おそらくそれがリヴァプールでもイングランド代表でも長らくキャプテンマークを巻き続けている理由なのではないでしょうか!?


 僕はアーセナルのファンですが、今季のアーセナルは近年では最も面白くないサッカーをしていますし、先日のチェルシー戦の6-0の大敗でリーグ優勝はもう可能性がなくなったと思います。それでもこのリヴァプールを倒してFAカップ準決勝に進出しているのでアーセナルにはFAカップを優勝してもらって、リヴァプールにプレミアリーグを優勝してもらいたいと思っています。おそらくアーセナルファンの人は結構そう思っていらっしゃる方も多いんではないですかね!?


 そして、この今のリヴァプールの選手達とチームの成長の仕方や攻撃の広がり方、迫力、個性というのはガンバの2000年代後半に似たような感覚があるガンバサポーターをノスタルジーに浸らせるモノがあるように感じるのです。


ジェラードはリヴァプール生え抜きのレジェンドで、2005年には欧州チャンピオンズリーグを優勝しているのですが、国内リーグの優勝経験はありません。リヴァプール自体が1990年を最後に1度もリーグ優勝をしていません。

ジェラードは言います、「僕はチャンピオンズリーグ、FAカップ、リーグカップ、UEFAカップで優勝したけどプレミアリーグで優勝した事はない。だから何としてもリーグ戦のタイトルが欲しいんだ」と。こんな切ない事いわれたら日本人は弱いです。


 僕はロンドンのエミレーツスタジアムまで行った事のあるアーセナルファンではありますが、それでも”ファン”であり”サポーター”ではありません。やっぱりガンバサポーターですから。

 なので、海外サッカーについてはアーセナルの試合はほぼ観てますけど、面白いサッカーしてるチームがあったら称賛したいし、継続して観たいと思う”サッカーファン”のスタンスではいたいと思っています。


 だからジェラードの事もそうですが、今のリヴァプールを観ないでどうするんですか!?いつリーグ優勝するんですか!?


 答えはやっぱり~~~~~~~


 今でしょ!!!(笑)


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 ~アンケート『今季最も期待する選手は!?』募集~

   

皆様の今季最も期待している選手は誰ですか!?本当にピンポイント補強した新戦力には期待できるのか!?昨季台頭した若手選手はJ1の舞台でも十二分に活躍できるのか?も含めて投票お願い致します<m(__)m>


 僕的に今季最も活躍を期待している、というかやってもらわないといけない!!と思ってるのはこのヒト。

この日の内田のアシストしたプレーは本来は彼のボランチとしての得意だったプレーのはず。日本代表でレギュラーになった辺りから”頭脳派”のレッテルを貼られているからか?貪欲なプレーが減っていると感じます。周囲と声を交わす事が少ないなら頭脳派とは呼べないので本職?(どっちが本職か分からない)のボランチで貪欲だったコンサドーレ札幌、FC東京時代のプレーを思い出してもらいたいです!!理想は昨季第40節の京都サンガ戦です。もうやってもらわないと!!


アンケート投票にご協力いただける方は下記URLか、当ブログの左上にあるバナーから投票をお願い致します☆尚、選択肢に該当する試合がない場合は、恐れ入りますが、【その他(コメント欄に記入下さい)】を選択していただき、【コメント欄】に該当選手名の記入をお願い致します<m(__)m>



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