今日もブルブルだいぶ前に買った狼の本、急に読みたくなって読みました↓
狼大好きなんです


日本人とオオカミ―世界でも特異なその関係と歴史
栗栖 健
雄山閣 (2004/02)
元新聞記者の著者が各地で集めた日本狼に関する伝承、民話、口伝、古老の話などをまとめたものです。著者の主張は控えめで、ありのままの日本人が持つ彼らへの思いをめぐることができます。
日本人が持っていた日本狼観は2つあり、それがずっと同時に存在していたようです。
<知識層>中国から入ってきた、人畜に被害を及ぼす獣
<農民>田畑を荒らす猪、鹿、猿などから農産物を守ってくれる頼もしい存在知識層のイメージは中国から入ってきた考え方です。中国人にとっては虎がもっとも強く威厳がある動物だったので、狼は二流の獣でした。おもに知識層がこういう考えを持っていました。
日本は牧畜が近世までなかった珍しい国です。牧畜がある地域では狼は家畜を襲うので害獣ですが、日本は逆に農産物を守る益獣でした。知識層が中国の影響を受けて恐ろしい動物扱いをしたのは残念ですが、それでも、いろいろな伝承の中に、狼を神聖視する表記が見られます。表立ってはかけなけれど、さりげなく入っています(笑)
たとえば、生贄を所望する猿神から飼い主を守った早太郎という名犬の伝説がありますが、早太郎は狼だったのではないかと言われています。「早太郎」は、光前寺だけの呼び名で、付近では「へいぼう太郎」と呼ばれてた、とありますが、光前寺のある上伊奈地方では、狼のことを時として「へいぼう」と呼ぶことがありました。「へい」は「灰」がなまったもので、灰といえば日本狼の毛色です。「ぼう」は「坊」です。
それから、日本全国にあるお稲荷さんの神社といえば狐ですが、もとは狼だったのではないかとあります。稲荷社に関わる古代の有力氏族である秦氏が、「日本書紀」のなかでは狼とともに登場しているのです。お稲荷さんは農業、商売の神ですが、狐が退治するのはせいぜい虫や兎、もぐらなどの小動物くらい。人間が今も昔も困っているのは鹿、猪です。それらを襲うのは狼をおいてほかにいません。
ちなみに熊は、今は食べ物がなくて人里に下りてきていますが、もともとは山奥に住む動物で、日本のツキノワグマが食べる動物性の食べ物は虫ぐらいのものです。基本的にどんぐり柿などの木の実を食べます。






さて古老の話から浮かぶ日本狼像ですが、人間との微妙な距離を保ってきたことがうかがえます。
・ふつうは人間を襲わないが、病気の狼は襲う
・人間が暗い峠などをあるていると、たまに家まで狼がついてくることがあり、「送り狼」と呼ばれていた。
・狼は塩気が好きで、便所の小便を飲んでしまうので、便所を中に作っていた。狼がいなくなってから外に作るようになった。
・大きな猪に向かっていく勇敢な猟犬も、狼に遭ったら尻尾を股にはさんで人間にすりよってくるぐらいおびえる。
・狼の遠吠えは背筋が凍るほど恐ろしい。太く響く。とくに朧月夜によく聞こえた。
・狼は仲間が殺されると仲間が集まってきてうろうろしたり、一晩中遠吠えをしたりする。
・大きさはシェパード犬くらい。毛色は灰色が多いが、柴犬のような茶色もあったようだ。
・健康な狼は人を襲わないが、死体は遠慮なく食い荒らす。墓が荒らされることもよくあった。
また、こんな親しみのもてるエピソードが2つありました。
ある家に一匹の犬が入ってきたので追い出そうとしたが、いっこうに出ていかない。近所の人に「それは犬じゃない、狼だ」と言われて驚いた。学校に持って行って子どもたちに触らせたが、まったく逆らわない。大人たちが集まって、「病気になって人間を頼ってきたのではないか」と話していたが、しばらくすると横に倒れて死んでしまった。
ある母子が春先に山小屋に泊っていたら、外から「アア~ンアア~ン」という苦しそうな獣の声がずっと聞こえてきた。恐ろしくてずっと震えていた。夜が明けて女と男数人が来て見てみると、離れたところに狼の死体があり、咽喉に大きな骨が刺さったまま血を吐いていた。骨がとれなくなったので、人間に助けを求めてきたに違いないと思われた。うわああ狼かわいそおおお

人間を家まで送っていったり、困ったときに頼ったり。それでもふだんの狼はひとたび遭えば震え上がるほどの恐怖を与える存在だったんですね。






ちなみに私は、狼を日本に導入するのに賛成派で、会員にもなっています。人を襲うなどの批判をよくききますが、狼がいないままだと日本は終わりますので、リスクの大きさが比較になりません

日本の生態系は狼ありきで育まれてきました。狼がいるのが正常で、いない今が異常事態です。生態系はいろいろな要素が複雑にからみあい、支えあう一つの人体のようなものです。
狼がいない生態系は、肺のない人体くらい異常です。肺でも肝臓でもかまいませんが、重要な臓器がない状態です。生きていけるわけがありません。数日過ごして昏睡状態になるんじゃないでしょうか?現状は、その昏睡前の数日です。一刻も早く臓器移植しなくては死にます。
そういうわけで、日本に狼が戻る日を心待ちにしています

日本狼は独自の進化を遂げており、モンゴルやヨーロッパのものとも違うらしいので、同じものが戻らないのは悲しいですね。でもモンゴルでもいいっ(ノ◇≦。)





アメリカ
日本










うさ~




