海女と海 | ストーン磐座

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最近海女を調べていて面白い写真集を見つけた、中村由信「海女」昭和53年刊である。
中村氏はアートとゴミ処理で有名な直島出身の写真家だ。
アララトはこのオジサンが小学生の時に一つ上のクラスの「リキちゃん」を撮影していたのをかすかに覚えている。
http://www.olympus-zuiko.com/photo_stories/nakamura/vol02/index.html
小学生時代にはこのリキちゃんにけっこう泣かされたものだが、中村氏の撮る瀬戸の人々は海の匂いがプンプンしていて、昭和の瀬戸を良く表現している。
今見ても当時のリキちゃんの顔がこわいくらいに迫ってくる。
中村氏のアングルは島人特有のものではないかと思う、写真集を見ていると写真を撮っている中村氏とシンクロしそうに感じる時がある。
島と瀬戸の人々をこよなく愛した中村氏もまた、カメラの向うに今日の瀬戸を見ていたのかもしれない。
ところがこの中村氏が昭和35年頃から同時進行で、海女の写真を撮り続けていたのである。
海女といえば褌、およそ半世紀の時空を隔てて、褌を通して中村氏と繋がる事になろうとは、当時おぼこい島っ子だったアララト少年には知る由も無かったのである。
後に海女を追いかけた動機を聞かれた中村氏は、「スケベ心からですよ」とテレながら語ったそうだ。
島育ちの中村氏は海が得意だったので、アクアラング等も普及していなかった当時、水中カメラを自作し素もぐりで海女達を撮影している。
全体的傾向としては、おしりフェチの様で、後からのカットが多い(これに関してはアララトも同意見で、女性の美しさは豊満なお尻に集約されると確信している)
http://www.olympus-zuiko.com/photo_stories/nakamura/vol06/index.html
いずれにしても相当マニアックな方だったようだ。
解説は宮本常一が全面協力しているが、これがなかなか秀逸で、解説を読むだけでも価値がある。



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