斬新な展示方法で全国ブランドに成長した旭山動物園の人気で観光客数が飛躍的に伸びた北海道旭川市が、減少気味の入園者を呼び戻そうと、6月初めに西川将人市長自ら大阪を訪れ、トップセールスを展開する。大阪と旭川を結ぶ航空路線は昨年9月末に直行便が廃止されたが、夏休みを挟む6~9月の期間限定で復活することが決定。市は「関西は重要なマーケット」と位置づけており、路線復活の好機を生かした“なにわ作戦”に期待をかける。

 旭山動物園は市立施設で、昭和42年に開園。入園者数は58年度の60万人をピークに、平成8年度には26万人に落ち込み、一時は廃園も取りざたされた。

 だが、関係者が知恵を絞り、9年度から動物のありのままの姿を引き出す「行動展示」に移行したことで人気が急上昇し、16年度には144万人と初めて100万人を突破した。

 その後も入園者数は順調に伸び、東京・上野動物園に次ぐ全国2位を誇り、動物園の人気と比例し、旭川市を訪れる観光客数も19年度は733万人と、10年前(9年度)のほぼ2倍になった。しかし、景気低迷や新型インフルエンザの影響があり、21年度の入園者は19年度の約2割減の246万人に。また、旭川を訪れる観光客も20年度は673万人に減り、回復策が課題となっている。

 ただ、坂東元(げん)園長は「決して飽きられての結果ではないと思う」と話す。市の担当者は「巻き返しに向けた重要なターゲットの一つが大阪・関西。直行便ができたら、もっと来訪者が増えるはず」と強調する。

 日本航空が運航した大阪(伊丹)-旭川路線(17年4月から関西国際空港発着に移行)は3年に開設され、利用者は8年度に約11万8千人に達したが、20年度は9万2千人に減少。日航の経営悪化もあり、21年9月末で路線そのものが廃止された。現在、関西から空路で旭川に向かうには、東京や札幌を経由するしかない。

 このため旭川市は、全日本空輸に対し、大阪路線の開設を要望。これを受け、同社は北海道の観光シーズンでもある今年6~9月限定で、関空-旭川路線の運行を決めたほか、日航も伊丹路線の限定運航を検討しているという。「このチャンスを利用し、関西方面からの観光客の取り込みを」と、市はさらに、西川市長自ら大阪に乗り込むプロモーションを企画した。

 市長は6月1~3日に大阪を訪れ、旅行代理店や航空会社などを回ってPRする予定。市担当者は「直行便があるのとないのでは観光客数は全く違う。期間限定だが、関西の多くの人に訪れてもらいたい」と、成果に期待をかけている。

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