■くねくね、デザインも機能も◎

 普段、何げなく目にする手すりは階段やスロープで体を支える重要な役割を持つ。高齢者だけでなく、子供や病気などで体力が弱っている人には大切な補助器具。バランスを崩した際にはまさに“命綱”にもなる。その手すりが最近、クネクネと波を打ったような形に変化している。全国の駅や公園、街路、公共施設などに増殖中の波形手すりの秘密を探った。(太田浩信)

 波形手すりを実際に使って階段を上り下りしてみると、上る際は縦に立ち上がった部分を取っ手のように握り、体を引っ張り上げる形になる。逆に下りるときは水平になった部分を握って杖(つえ)のように体を支える形になる。どちらの場合も手が滑ってしまうこともなく、しっかりと体を支えることができるのが特長だ。デザイン的にも目につきやすく、手すりとしての機能性にも優れている。

 ◆恐怖心なく安心

 製作・販売するクネット・ジャパンによると、同社が本社を置く長崎県佐世保市は地形的に坂が多く、階段の上り下りに苦労するお年寄りたちの姿を見て10年ほど前に開発した。古賀勝彦副社長は「握力のない高齢者は傾斜が急な階段を下りるとき、直線の手すりだと『手が滑るんじゃないか』という恐怖感を覚える。これなら楽に上り下りができる、と高い評価をいただいている」と話す。

 九州や関西地域で普及し始め、現在は関東や北海道などでも公共の場で目にする機会が増えている。使用されているのは、JRや私鉄の各駅、空港などの交通機関をはじめ、公園や街路の階段部分など。都内では新宿区や品川区などの区役所、六本木ヒルズなどの商業施設周辺、東京国際フォーラムなどの展示場などにも設置。箱根彫刻の森美術館(神奈川県箱根町)やグラバー園(長崎市)といったの観光文化施設などにも設けられ、清水寺(京都市)など参道に階段が多い寺社からの発注も目立つという。

 ◆足の負担を軽減

 同社が滋賀県立大と行った共同研究では、階段を利用するときに水平部分に手のひらをついて体を支えることで、足にかかる負担を最大で3分の1に減少させる効果があった。また、九州大が横浜市内の私鉄駅で行った聞き取り調査で、駅利用者359人の約8割から波形手すりの方が直線の手すりより使いやすいという評価を得た。

 直線の手すりでは児童が滑って遊んで危険なことから小学校への設置事例も急速に増加。こうした安全面が支持され、福祉施設や病院、個人の自宅などへの設置も増え、既に4万数千件の設置実績を持つ。

 階段やトイレ、風呂に波形手すりを設置している「デイホームここらっく」(東京都世田谷区)代表、鈴木知子さんは「利用者のお年寄りたちもつかみやすく、何より体が預けやすいと言います。機能性はもちろんですが、色もカラフルで施設にアクセントを与えてくれる。利用する際に目を引きやすい」と、その効果を話している。

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 ■バリアフリー新法きっかけ

 クネット・ジャパンによると、波形手すりが駅など公共施設で急速に設置が進んだのは、平成18年施行のバリアフリー新法(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律)に合わせて策定されたガイドラインによるところが大きいという。

 従来のガイドラインは、駅など旅客施設の階段などに設置される手すりは大人と子供など身長差を配慮し、上下に平行する「2段手すり」を推奨。しかし、新しいガイドラインでは「2段手すり等」との表現となり、波形手すりも適合することから鉄道事業者などが積極的に導入を開始した。

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