第五惑星

テーマ:

第五惑星   1985年アメリカ制作。
 21世紀末、地球人は宇宙へ進出し、ドラコ星人との間に戦争をくり広げていた。
 激しい戦闘の末、戦闘機が損傷を受け辺境の惑星に不時着した、地球人ダヴィッジとドラコ星人シーガン。敵対関係にあるふたりだが、惑星の苛酷な環境を生き残るために、強力しなければならなかった。互いに言葉を学んだ。やがて両者の間に友情らしき物が芽生え始めた。
 いつか、地球から助けに来る…。仲間が探してくれているはず。ダヴィッジは思っていた。
 そんなとき、ドラコ星人シーガンに異変が。出産の時期が訪れたのだ…。彼は雌雄同体だった! 
 過酷な自然の中、身重のドラゴ星人を喜ばせようとダヴィッジは聖典をマルタンを憶える。。。
 やがて訪れた、出産の時。。。
 ダヴィッジは子育てをしなければならなくなった。芽生えた父性。。。

 監督は『Uボート』のウォルフガング・ペーターゼン。「漢」の世界を描かせたら並ぶ者はいない。その監督が描くSFなので、今回も見事に女は出てこない。子供を産むのも雌雄同体の異星人…。
 
 忌み嫌っていた異星人を受け入れることが出来た時、それはどんな瞬間か。人種差別や偏見などにも繋がる、それがなくなる時、それはあるのか。そこも考えさせられた。仲間(人間)より異星人を選ぶ瞬間があるのか…。
 異星人を親友の敵と憎んでいるパイロットにデニス・クエイド。
 爬虫類のようなドラゴ星人にルイス・ゴゼット・ジュニア。
 
 たまらなく、大好きな映画です! SF好きだあー!!

AD

フォーガットン

テーマ:
フォーガットン 飛行機事故で最愛のひとり息子・サムを亡くしたテリーは、1年以上もショックから立ち直れずにセラピーを受けている。ある日、精神科医から「サムは元々存在せず、テリーの空想」と告げられる。初めから存在しなかったかのように、サムの物的証拠も消えて行く。夫や周囲の人々からも記憶が消え失せた。
 すべては、彼女の妄想?
 そんな時、同じ飛行機事故で娘を亡くしたアッシュという男と知り合う。彼にも娘の記憶が消えていた。だが、テリーがその記憶を呼び戻す。

 クールな印象の色調で、心理サスペンスの王道をいくような描き方である。

 だが、途中から国家安全保障局まで介入してきて、なにやら国家的陰謀を臭わせる。
 そして、敵と思われる謎のスパイが跡形もなく消え去ったり、刑事が空中はるかに飛ばされたりと、それって、SF?

 確かに衝撃的ラスト。
「まんまと一杯食わされた喜びを語り合おう」だと!!!
 オイラは、あまりの事に、椅子から転げ落ちたわ! 映画館に入ったことを後悔したわ! 椅子を持ち上げ、スクリーンに投げたくなったわ!

 こんなラスト、なんの解決になっていないではないか!
 強烈な肩すかしを食らって、肩をはずされたわ!

 観てしまった、時間を返して。。

 こんな映画、作っちゃいけない。ミステリーにも、SFにも、失礼だ。心理劇としても、中途半端。く~~、金、返せ。観てしまった、己が惨めじゃ。

 久しぶりに、大憤慨の一作。


ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
フォーガットン
AD

THE 有頂天ホテル

テーマ:
有頂天ホテル  物語の舞台は大晦日の大ホテル・アバンティ。そこに集ったそれぞれの人々に起こるそれぞれのハプニング。彼らに、幸せな新年は訪れるのだろうか?副支配人である新堂はなんとか今日、大晦日を無事に終えたいと願っていた。しかしなぜか総支配人は行方知れず。ホテルにはワケありの人物たちが続々集結。彼の願いもむなしく、トラブルばかりが発生していく。おまけに別れた妻と遭遇。動揺してしまう。そんななか、汚職が発覚した国会議員・武藤田がホテルに逃げ込んで来る。彼の元愛人は、客室係のハナだった。

 珍しく、邦画なのにお金を出して観てきた。気になったので、観ておかねばと。良い、悪いも、観なければ言えません。て。お金を出した客だからこそ、言わせてもらいましょう!

 上映時間136分。分厚い台本。(普通の映画の4倍位以上)普通でやったら6時間以上になるので、出来る限り早口で言ってもらったと言う監督のお話。フジテレビと連動しているので、情報はわりと知っていた。覚悟して観に行った。 
 しかし、しっかり間合いがあって慌ただしい感じはしなかった。
 それは、伊東四朗さんが言っていたように、長台詞の長回しなどは、役者に任せてくれてやりやすかったから、なのだろうか。
「僕は映像作家ではないので、そういう所はプロの役者さんに任せた方が良いと思うので」と、三谷幸喜は言う。なるほど。役者と監督の信頼関係の上にあるのか。
 本当にテンポが良かった。

 楽しめた。笑えた。
 下品な笑いではなく、馬鹿笑いでもなく、面白いから笑える。そんな笑いだった。
 日本では、どのテレビや映画を観ても、同じようなイメージの演技をしている役者さんが多い中、この映画の中では枠を出ている方が多かったのも、楽しめた。オダギリジョーさん、探してしまいましたよ。唐沢寿明さんも…。
 不幸せなシンガー桜・チェリー役のYOUも良かった。ラストの歌で、見事締めてくれた。爽快だった。

 出来たら、年末に観たかったな。

『喜劇映画』を観たと、久しぶりに感じた。
 三谷幸喜にやられてしまった。

 コメディ映画って難しい。ただ笑えれば良いってものではない。質が良くなければ、また観たいと思わない。あとにも残らない。笑えて「楽しめた」「爽快だった」重要なポイントだ。ひたすらにスピーディで騒がしいだけの、おかしなものでは『喜劇映画』ではない。
 私が今まで観た中で、最高なコメディ映画だと思ったのは『バベットの晩餐会』だ。あの笑わせ方は、憎い程だ。

 映像作家ではない三谷幸喜が、自ら大好きな『喜劇映画』を作った。マニアな一面が、生かされた作品。

 シアターの売店で、ダブダブグッズを手に取ってしまったのは、私だけではあるまい。。
(ダブダブとはホテル内で失踪してしまった、アヒルのお名前。本番では強く、一発OK録りの名演技)
AD

Ray/レイ

テーマ:

レイ  本作の完成直前に惜しくも他界した盲目の天才ミュージシャン、レイ・チャールズの生涯を描いた、伝記的映画。
 
 アメリカ、ジョージア州の貧しい家庭に生まれたレイ・チャールズは、子供の頃に弟を亡くした。そのことが大きなトラウマになってしまう。それが原因か視力も失ってしまうが、レイの母親は甘やかすことはなく、厳しく彼を育て上げた。やがて17歳となったレイはシアトルに旅立つ。そこで知り合ったバンド仲間とともに成功の道を登り始め、彼のピアノと歌はまたたく間に全米中オンエアされるようになる。音楽の才能が認められ"盲目の天才"と呼ばれるようになった。しかし、その裏で女癖の悪さと麻薬に溺れるように…。

 第77回アカデミー賞主演男優賞、音響賞の2部門を始め、数々の賞を受賞した本作。2004年6月に他界した"ソウルの神様"レイ・チャールズをジェイミー・フォックスが圧倒的な存在感で演じ、黒人俳優としては史上3人目となる主演男優賞受賞を果たした。監督はレイ・チャールズと深い親交があったテイラー・ハックフォード。

 生前、ジェイミー・フォックスはレイ本人と時間を共にし、ピアノの手ほどきを受けていた。そして、生き写しのような演技をすることが出来たのだ。
 ジェイミーもあの時(撮影中)は何かが降りて来たかのようだった、二度とは出来ないと述べている。見事だった。迫力があった。演技、音楽、映画全体にソウルを感じた。身体が震えるような、映画だった。

 オスカーを、ジェイミー・フォックス以外誰がもらえるのだ。あの、圧倒的演技力の前で。


 書くのが遅れたけれども、もちろん、映画館で観た。館内はいつもよりシニアの方が多いと感じた。DVDのセールスの方も発売からロングランで、売り上げ上位にいる。力強い、作品だった。その結果が、売り上げにも如実に出ているのだろう。


辛口の一言。
 レイが存命中に撮影され、関係者がまだほとんど生きている状態なのね。それでは、彼の人生に大胆な創作や解釈を挟むことができないし、この映画が想像力を刺激することはない。名曲誕生秘話なども、レイの宣伝担当が作った「レイ伝説」にのっとっているわけで、コマーシャルチック…。
 

ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
Ray / レイ 追悼記念BOX