今村昌弘さんの「屍人荘の殺人」を読みました
著者のデビュー作ながら、第27回鮎川哲也賞を受賞しただけでなく、年末に発表される3つの推理小説のメジャーランキングで今年3冠を達成した実績満点の作品です
孤島や雪に閉ざされた別荘のようないわゆるクローズドサークルものなのですが、タイトルからもわかるとおり、本作において主人公たちをクローズするのはバイオハザードによって発生したゾンビの群れです
ゾンビに囲まれた屋敷で起こる連続殺人!
ありがちなようで、意外と今までなかったのではないでしょうか?
ロジックも非常にわかりやすく丁寧で、屋敷の見取り図も極めて有効に利用されていました
もっとゾンビ的にダイナミックな展開になるかと思いながら読み進めたのですが、意外とラストはあっさりでしたね
あくまでもゾンビはトリックのための道具ってことなのでしょうし、本作ではそれが一番はまっていると思いますので、派手な演出のない展開にも十分満足しました
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