こんにちは。

濱口桂一郎『日本の雇用と労働法』(日経文庫)を読みました。

前に この本が発売された時にすぐ読んだのですが、

もう一度読み直してみて うなづくところが多いです。


少し専門的な部分もありますが、雇用とか賃金を勉強するのに

とても有益です。


しばらく前に 賃金コンサルタントと称する人の講演を聞いたのですが、

役割給(?)とか、何とかモデルとか話していて、聴衆の質問で

事業不振で社内の配置転換をする場合、年齢も高くまた

従来の仕事では ベテランの人材の賃金をどのように決定したら

良いのかという質問が出たのですが、その賃金コンサルタント氏は

しどろもどろでした。


頭でっかちの賃金理論が飛び交っていますが、

賃金というのは その社会の歴史や人々の感性を

ベースというか それの反映なのではないかと

最近 とみに思うようになりました。


楠田丘氏の賃金理論が影響力をもったのは当時、そして

今もですが 日本の社会や風土、歴史にフィットした枠組みだったから

ではないかと思います。

この本を読むとそんな感じになりました。

 ~楠田氏の賃金理論についての言及はなかったですが。


勤続が長くなれば技能も習熟するとは限らないし

人によるだろうと思うのですが、社会全体がそういう前提で

賃金を考えるように求めていたのだろうと

思います。


ある法律家が 内助の功の値段は測れない。

亭主の働きの半分だというのは 

それはそうすることがいいと

社会全体が認め合っているからだと述べていました。

壮大なフィクションの上に立っているとも言ってましたね。


賃金もそれと同じかもしれません。 


AD