うつ病予防の為に~一銀クリニックブログ「心の処方箋」

平成25年、沖縄タイムスにて好評連載後、書籍化されたメディカルエッセー『心の処方箋』。
その著者、一銀クリニック院長の城間功旬が、うつ病予防の提案として“言葉の力”をお届けします。
皆様の心の悩みを軽くする読むクスリになれば幸いです。


テーマ:

夫婦の会話を二倍にする魔法

 

 突然、紫色の山高帽とマントを着た少年は現れて言った。「おじさん心のお医者さんなんだって」
 「そ、そうだけど」しどろもどろに答えた。
 「相談したい事があって来たんだ。実はうちの父さんと母さんの仲が最近うまくいかなくて。僕も気を使って笑わせたりしているんだけど効果なくて。何か仲を良くするいい方法を知らない?」
 「どうして仲が悪くなったの?」
 「母さんが魔女の会長に選挙に出て、当選してしまって」

 「へえ、君は魔女の子供なんだ」

 「それから、母さんが忙しくなって余裕がなくピリピリして、父さんに少し上から目線で話すものだから、父さんもイライラして。夫婦の会話があまりなくなり、二人共ピリピリしているんだ。こんな時どうしたらいいのか。魔法でも解決出来なくて相談に来たんだ」
 「難しい問題だね。夫婦の問題は双方の性格・考え方と夫婦の歴史が伴うので、簡単に解決とはいかない事が多いんだ。でも、この問題は、最近の事だから、早く手を打つといいと思うよ」
 「どうしたらいい?」
 「そうだね。一つのいい方法は、ペットを飼うことかな」
 「ペットを飼う?」
 「そうだよ。ペットを飼うと、夫婦の会話が自然と二倍になるんだ」
 「会話が二倍に?うちの父さんペット嫌いだけど」
 「大丈夫さ。ペットって飼えば必ず好きになるものさ」
 「へー面白そうだね。僕も前から飼いたいペットがあったから、父さんに頼んでみるよ」
 「ところで、君の名前はなんて言うの」
 「僕は、チャズチャズって言うんだ」
 「じゃあ、チャズチャズ君頑張って」
  少年は消えた。

 

 「おじさん元気」突然少年は現れた。
 「暑くてね。バテそうだよ。ところでどうだった」。
 「うん、少し上手くいったよ。ペットを飼ってからというもの、父さんと母さんがペットの話題が増えて、ピリピリ感が減って、ペットのしぐさを見て笑いが出てきたよ」
 「それは良かったね。上手く行くといいね。ところで、何のペットを飼ったの」
 「うん、今日連れて来たんだ。見て」
 「ティラノザウルス!!速く連れて帰ってくれ」
 「こんなに可愛いのに、変なおじさん。じゃあね!ありがとう!」

 

イラスト:ウエズタカシ

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