銃刀法違反事件を軽犯罪法違反で処理するため証拠品のカッターナイフの刃を短く折るよう指示したとして、警視庁は19日、蒲田署地域課の警部補(60)を停職3カ月の懲戒処分にしたと発表した。不正の報告を受けながら刑事告発しなかったとして、当時の同署地域課長、嶋健二郎警視(59)=現・本所署地域課長=も減給100分の10(1カ月)とした。警部補は同日辞職した。

 警視庁は警部補を証拠隠滅教唆などの容疑で、嶋警視を犯人隠避容疑で書類送検する方針。指示を受け刃を折った地域課員2人についても証拠隠滅などの容疑で書類送検する。

 警視庁によると、警部補は08年11月16日未明、職務質問した30代の男が刃の長さが6センチ以上あるカッターナイフを所持していたと連絡を受けた際、刃を折って軽犯罪法違反で処理するよう現場の地域課員2人に指示した。2人は刃を折り5.3センチにしたが4日後、別の上司に不正を申告。嶋警視も報告を受けたが、警部補らを証拠隠滅などの容疑で告発しなかった。

 刃の長さが6センチ以上の場合は銃刀法違反事件として生活安全課に引き継ぐ必要があったが、警部補は「地域課所管の事件として早く処理したかった」、嶋警視は「警部補は退職まで1年余りだったので無事に退職させてあげたかった」と話しているという。【川辺康広】

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