『悪魔の辞典』ピアス著 西川正身編訳 | 内田麻衣 の読書ブログ【岩波文庫 メイン】

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『悪魔の辞典』を読みました。



稀代の毒舌家として知られたアメリカの新聞記者アンブローズ・ビアスの著書
『悪魔の辞典』岩波文庫出版を買って読みました。



かつてアメリカで新聞のコラムとして連載されていたものらしく、
皮肉とブラックユーモアに満ち満ちていました。
今日はこの本を紹介したいと思います。





この本はまじめな人は絶対に手をとってはいけない本でしょう。
100年も前に書かれたものなのに、現代でも学べる部分があります。

タイトルが示す通り、かなり痛烈な内容です。

若い時期に感化されたら間違いなく人生に悪影響を与える毒書です。

このアンブローズ・ビアスの発する辛辣な言葉は、現在でも格差社会の下層の世界観とも共通するし、むしろ新鮮さを感じてしまいます。
上質の風刺は風化しないようです。




アンブローズ・ビアスとは


アンブローズ・ビアスは、
アメリカ合衆国の作家でジャーナリストだった人です。
アンブローズ・ピアス(1842~1914)
毒舌のピアスをいうアダ名がついていて、その著書『悪魔の辞典』は鋭い皮肉の書で、芥川龍之介も影響を受けたと推察されています。

短編小説の名手として知られ、専ら戦争や殺人といった陰惨なテーマを、乾いた筆致でブラックユーモアを湛えつつ、冷笑的に描いた作品群を数多く残しました。


ピアスは家庭愛に飢えた子ども時代を過ごしたこともあってか、人間また人生に対してある深刻な絶望感を抱いていました。
1913年、メキシコに旅立ったのを最後に彼の消息は途絶え、今なおピアスの最期は謎に包まれたままです。




『悪魔の辞典』の内容と感想


辞典は辞典でも一般的な辞典の体裁をもってさまざまな単語に再定義を行っていて、
その定義は痛烈な皮肉やブラックユーモアに満ち溢れています。
辞書に載っている単語に裏の意味を行っていくというコンセプトの書籍で決してオカルト本ではありません。
あらゆる言葉を、皮肉たっぷりに本質をえぐり、歯に衣着せぬ表現で斬ったこの辞典は、
実用と非実用の狭間をゆくブラックな社会諷刺書として注目を浴びました。


私はこういう本が少し好きです。だから、個人的に好きなのをいくつか抜粋しました。



・雄弁 ⇒ 馬鹿に、白とは色の一種だということのような誰でもわかることを伝えるための技術。あるいは馬鹿にあらゆる色が白であると信じ込ませる技術。

・平和 ⇒ 国際関係で、戦争と戦争との間の騙し合いの期間。
この言葉は、読売新聞の社説欄にも本文がよく引用されています。


・悪  ⇒ 人類が進化していくのに必要不可欠な要素。

・愛国心 ⇒ 自分の名声を明るく輝かしいものにしたい野心を持った者が、たいまつを近づけると、じきに燃え出す可燃性のゴミ。

・会社 ⇒ 個々の人々が、責任を伴わないで、それぞれ自己の利益を得るように工夫された巧みな仕掛け。 

・安心 ⇒ 隣人が不安を覚えているさまを眺めることから生じる心の状態。

・改革 ⇒ 何かある運動の宣伝に使われる幻灯用のスライド。目的を果たすと、たちまち打ち捨てられてしまう。 
 
・熱狂 ⇒ 少年がかかりやすい病気で経験という外用薬と、後悔という内服薬を少量ずつ服用すれば治る。

・友情 ⇒ 天気のよい時は二人乗りだが、天気の悪い時は一人しか乗せられないそんな程度の大きさの船。

・賞賛 ⇒ 他の者がわれわれ自身に似ていることを如才なく認めること。

・追伸 ⇒ 御婦人の手紙の中で、急いでいるときにはそこだけ読めばよい部分。

・忍耐 ⇒ 弱者の絶望。ただし、美徳に偽装している。
何万のサラリーマン達がこれに耐えていることか・・・


・中傷 ⇒ 他人について偽りを語る。他人について真実を語る。

・独裁者 ⇒ 無政府状態がもたらす害より、独裁政治が招く害のほうが良いと言う統領。

・流行 ⇒ 知識人が馬鹿にしつつも従わざるをえない権力のこと。


こんな感じです。


世の中、正しいことなんて一つだけではないし、正義なんて人の数だけあります。その中でシニカルに人間とその社会を見つめる目は絶対に必要です。
以上は一例に過ぎません。
『悪魔の辞典』に収録された語彙数は非常に膨大ですが、どれも風刺と皮肉に満ち満ちた内容となっています。




芥川龍之介へ影響を与えた



ピアスは、芥川龍之介の遺稿「侏儒の言葉」にも大きな影響を与えました。
アンブローズ・ビアスの「悪魔の辞典」に影響を受けた作品とされます。
「侏儒の言葉」にはところどことに「暗さ」がこびりついています。

ちなみに、ビアスを日本で最初に紹介したのは芥川龍之介でした。




ひねくれている奴は世の中をひねくれてしか、見れないのだろうか?
それともひねくれている奴の主張があまりにも真実を言い当てる為、世間の人がひねくれていると言ったのだろうか?

いろいろと考えさせられる、なかなか面白い本でした。




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