稚内港からは 利尻島・礼文島への定期航路が出ていますが
冬は天候の問題もあり 欠航になる事もあります
気を付けなければいけないのは 行きはよいよい 帰りは こりゃさ です
でも ここまで来たからは
うさ子 ほな とりあえず上から攻めよか
ごま じゃあ 礼文島からですか
ミミ ここは 300種類もの花あるので 花の浮島 とか
花と小鳥の島 とも言われているのですが 今頃行っても季節柄ね
れおん じゃあ あと半年 北海道巡りしますか 5.6月頃は綺麗ですよ
源三 その頃には 別の旅 させられてるでしょ
稚内港を出港した船は 荒れ狂う日本海を一路礼文島 香深港へと航行するのですが
うさ しかし よう揺れまんなこの揺れ あしゅか とええ勝負でっせ
れおん 冬の日本海 こんなんまだ可愛いものですよ
ミミ それより うさ子さんえらい静かですけど
ごま 船酔いでしょ 白目剥いて 転がっていますよ
はな れおんちゃん 良かったなぁ 仕事出来るで
れおん 嫌ですよ そんな役
でも 何事もなく礼文島 香深港へと
WWW 礼文観光
礼文島も
ミミ ほれっ 寒いばっかりですやん
ごま この時期 花 咲いていませんし
うさ子 うちには はなくそ ならおるで
うさ 臭いばっかりでんがな
雪が積もろうが 寒かろうが 恒例のスポットは
禮文神社 (礼文神社)
所在地 北海道礼文郡礼文町文字船泊町ヲションナイ406番地
主祭神 天照大御神 あまてらすおおみかみ
大海積大神 おおわたつみのおおかみ
事代主大神 ことしろぬしのおおかみ
旧社格 村社
社殿様式 神明造
例祭日 7月9日
文久3年青森県人秋田佐吉及田中太四蔵等が 本村茂尻湖(現久種湖)の主神として大沼神社と称し 湖畔の一隅に小祠を建築し崇拝した
明治32年 天照大神 大海積大神 事代主大神を奉祀し 礼文神社と改称
明治32年11月5日 創立出願
明治34年 1月31日 創立許可される
明治36年 1月 現在の地へ社殿新築落成 遷座奉斎す
大正15年 5月12日 村社に列され 神饌幣帛料供進神社に指定される
禮文神社は 香深港からスコトン行きのバスに乗り 船泊本町です がこの時期は
うさ 次のバスまで2時間待ちでっせ
れおん たった 2時間ですよ うささん
春を過ぎれば 桃岩や知床など見どころじゅうぶんです が 冬ゆえ
ごま 余計なとこに行ったらえらい目に遭うのと違います
ミミ ターミナルでバスが出るまで 食事でもしてた方がいいですよ
カン ほな 今のうちに ご飯食べまひょか
源三 そうですね この先 ありつける保証ありませんし
れおん 春なら その辺の草でも食べれますけど
うさ 師匠 寂しい話してまっせ
ごま では ここで 地名の由来 をお届けします
アイヌは礼文島をレブンシリと呼んでいました
レブンは 沖 シリは 尻 ではなくて 島 の意味です
現在の名称はこれに由来します
和人がこの島に入ったのは ニシンを獲るために 文政年間の頃に入ったと
言われています
礼文町役場のある ここ香深は 古い地名では トンナイ です
トウンナイ 沼のある川 また一説ではカプカイ 織物用のニレの木皮をはぎ
背で運ぶ場所 の意味ともいわれていますが 貞子 もとい定かではありません
ミミ じゃ ここで DISCOVER REBUN を
今から約350年前 全道を吹き荒れたシベチャリの反乱も 陰謀により
シャクシャインが殺されてからようやく平和に向っていった
しかし ここ礼文島は その余熱をかぶり シャクシャインに組した磯谷アイヌの
襲来を受けた 礼文島唯一の強族香深井アイヌの酋長ワカインは
一族を集結 磯谷アイヌが立て籠もる 桃谷付近に軍を進め 悪戦苦闘の末
これを打ち破った 空も青く海も透き通るほど青い日であったという
宗谷アイヌ酋長 利尻アイヌ酋長の仲裁により磯谷の残党はもう二度と
渡島しないことを条件に 松前に帰され 島内には再び平和な日が戻ったのです
桃岩 桃岩展望台コースは フラワーロードとも呼ばれています
アイヌの戦跡であった伝説の山砦として知られ 標高250mの桃形をした巨岩
が西海岸に聳えたっています 周囲はエーデルワイスやレブンソウをはじめ
200種以上の高山植物が咲き乱れ 小鳥のコーラスも聞こえます
頂上から眺める利尻富士の展望と 落日の情景は見事です
眼下の猫岩は磯釣りの場としても有名です
しかし 困った バスの本数が少ないのです この少ないバスをどう使うかです
れおん このスコトン行き ですが 2分で折り返し香深行きとなるのですよ
源三 その後は 夕方まで6時間近くもありませんよ
ごま それで そのスコトンって 何がありますの
ミミ スコトン岬 っていう岬があるのですよ
スコトン岬 礼文島最北端の位置にあり 海馬島の眠っているかのような
島影が望めます 遠く 樺太も望めます 冬場は 岬の沖合にあるトド島に
数十頭のトドが集います 夏にはエゾノシシウドやツリガネニンジン等が咲きます
スコトンは須古頓とも書き 須古頓神社もあります
ごま スコトンとは アイヌ語で シコトン 大きな谷 トマリ 入江
大きな谷にある入江 という意味なのです
れおん 今頃 スコトン岬など行っても寒いだけですし 帰るに帰れませんよ
うさ子 ほな その辺で飲んでたらええがな
れおん この時期 連泊以外朝から飲める保証あるでしょうかね
うさ子 命に関わるような こんなコースは パス
はな よう言うわ 命に関わる事なんか今迄でも何回もあったやん
源三 はなさんの発言だけに 魂の叫び ですね
ミミ じゃ 船泊本町で降りて 礼文神社だけでも参拝します
ごま 帰りのバスまで 30分の強行軍ですね
約45分で 船泊本町
れおん 強行軍ですが 礼文神社にお参りに行きますか
源三 今回は 遅れると大変ですからね
ミミ じゃあ 行きますよ
次のバスまでは30分ですから 遅れるとえらい事になります
ごま 何とか 間に合いましたよ
はな あれっ おばはん と うさがおらんで
カン そういえば バスから降りた時から姿見えませんでしたで
はな ひょっとして 寝過ごしたんか
ミミ じゃ 帰りのバス折り返しですから乗っていますよ
スコトン行きのバスで寝過ごという スカタン を犯したアホ2ウサ
では 帰りに沿道の観光案内をします
ミミ あんたら 何してますのん 冗談のつもりですか
うさ子 何が冗談やねん
ミミ 寝過ごして スカタンかまして スコタンまで 行ったでしょ
うさ 師匠 語呂がよすぎまっせ
はな そやけど こんなんおったら 時間に間に合わんかったで
れおん それは有り得ますよ
うさ子 くしょー ドイツもこいつも
うさ 禿ぇーる 屁ットラー でっか
ミミ 禿 でも 屁 でも知った事じゃありません
では これより 沿道の観光案内をします
ごま 船泊本町を出ました車の右手に見えますのは 久種湖です
周囲4kmあまりの湖で 湖にはヒゴイが棲んでいます
湖畔には 竪穴砦 チャシ 跡があります
遠い昔を偲ぶ 二本松 めおと松が 美しい姿を湖面に映しています
久種湖とはアイヌ語で 山越えする沼 と言う意味です
冬は凍っていますが 湖上に出る時はガイドさんと一緒に行って下さい
また この湖にはこのような悲しい伝説もあります
昔、海に面した小さな湖に イコツポとヌプリという働き者のふたりの若者が
仲良く漁をして暮らしていました
いつしかともにコタン(村)の酋長オテナの娘エリアに恋心を抱きはじめました
酋長オテナが 漁の多いイコツポに好意を示したので やがてふたりの間には
冷たい風が吹きはじめたのです 美しいエリアをめぐる対立は
漁場争いも重なってついには海岸での決闘に発展してしまったのです
エリアも勝ったほうに全てを許すと約束したため 二人は武器をもって砂浜で
決着をつける事になったのです 激しい闘いの末に敗れたのはイコツポだった
「エリア、愛してくれ」とイコツポが言い遺して果てたとき
突然大暴風が起こって、漁場はたちまち砂に埋もれてしまいました
漁場を失い大切な友を喪った悲しみに気づいたヌプリもまた その場に倒れた ただひとり残されたエリアは 悲嘆のあまり喉を突き 二人のあとを追いました
三人が折り重なって死んだ場所に やがて久種湖ができたといわれるのです
車は 海岸に沿って走ります
ごま 左手に見えますのは 日食観測記念碑です
これは 昭和23年5月9日 金環食の観測地として 世界の注目を集めた
科学の島でもあるのです
間もなく 左手に 小さな神社が見えます
見内神社 みないじんじゃ 海の神様を お祀りしています
1881年の創建だと言われております
本日は特別に 神社前に10分間臨時停車致します
ここからの 利尻山の眺め お楽しみ下さい
うさ子 オッサン ええ心掛けや
うさ そうでっせ 命あっての物種でっからな
れおん 10分やそこら しょっちゅう遅れていますから 誰も文句言いませんよ
ごま 違いますよ ガイドしたから 特別サービスですよ
運ちゃん しかし ガイド板についていましたで
ごま 昔 別府でガイドしていましたからね
バスは香深へと 到着したのですが
うさ 師匠 この先どうしまっか というよりどこ行ったらよろしおまんねん
うさ子 無い
ミミ あんたー 何 人事みたいな事言うてますんや
れおん 今日は船も出るみたいですし このまま利尻へ渡った方がいいですよ
源三 そうですね 泊まって 明日欠航だったら 大変ですよ
しかし 利尻島 鴛泊への船まで
うさ子 なんじゃあ あと3時間以上あるがな
カン 1日 1便しかおまへんし しょうおまへんで
れおん 利尻島に渡った方が最悪 まだましですから
香深港から鴛泊港までは45分です
そうこうしているうちに出航の時間になりました
うさ子 今日は一日 時間待ちばっかりやったわい
ミミ 寝過ごして スカタンしたしね
うさ ホンマに最悪でしたで
ごま お姉ちゃん 気を取り直して行きましょ
カン そうでっせ 温泉も待っていますやろ
源三 ですよ 師匠
見内神社で 海の神様にもお参りしましたから
うさ子 ほな 逝こ
それじゃあまた逢えたらいいね
うさうさ うさ子
礼文島 と 利尻島1話とする予定でしたが 余りにも長くなりそうなので
急遽 分割する事となりました 内容的には少し物足らないと思いますがご容赦下さい