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気になった文・言葉/覚書


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愛媛新聞 2012.2.4.

全盲・東京大学院教育学研究科の専任講師 星加良司


障害者は一人前として扱われない側面があるが

自分で稼ぐことが一人前の条件なら

労働環境の悪化などで一人前になれない人が

ほかにも多くいる、と指摘。


その境目は偶然や運に左右されることが多い。

もし皆さんが将来

一人前でない位置におかれたとき

成功した人には見えない社会の問題が見えてくる

とやさしく語りかけた。



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朝日新聞 2012.1.13


新しい言論の可能性


「あなたの実感」だから届く

ラジオパーソナリティ:小島慶子



テレビや新聞で情報を集めて語っても意見じゃない。

もやもやした実感でいい。

その人が、生活の中でもやもやを感じているなら

そのもやもやこそ、その人にしか語れない、取り替え不能な

かけがえのない意見だから。



上滑り、予定調和、うそ、格好つけ。

そんな「言論」はみんな全部、とっくに見抜かれてる。



雑音や矛盾も腹をくくって

その場で生まれる生身の

日常の「私」の言葉で「あなた」に向かって話さなきゃ届かない。



私はこうこう思う、あなたはどう?っていう会話は

ラジオがずっと得意としてきたことです。

あなたのもやもやは、私のもやもやと同じ価値がある

あなたの実感を口にしていいんだ、一緒に話そうよと訴えてきた。


姿は見えない。声しか聞こえないけど、すぐそばにいる他者と

つながれる「場」がラジオにはある。

今「場」で交わされる会話は力を持ちつつあることが

注目されているならうれしいですね。


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朝日新聞 2012.1.11

沢木耕太郎



最後の最後まで物語が

どこに向かおうとしているのかわからない。

しかしだからといって退屈するということはない。

1つ1つのシーンに、あたかも事実にささえられたような

リアリティーがあるからだ。

わからないまま最後まで行き、

1発の銃声で終わる。

そのとき、2時間にわたって溜め込まれていた

「わからない」という無方向感が

一挙に前の時間に向かって逆流し、

物語を手繰り寄せる。

これが第1作という監督のデヴィッド・ミショッドの

その手際よさは鮮やかである。



http://ak-movie.com/

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社説 愛媛新聞 2012.1.9.



明るい未来を想像しにくくなっている。

加速する超高齢社会

積もる国の負債。

壊れかけの社会保障。

人を使い捨てにする不安定雇用。

就活だ、婚活だと、何もかも競争や成否を脅迫する

「カツドウ」に仕立てる消費社会・・・


どれも旧世代がつくった負の遺産である。

時代を担うべき人たちの犠牲を棚にあげ

失われた成功体験や標準モデルを突きつける

大人たちときたら無責任この上ない。


狭い視野で自分の利益のために競争し

得た立場を失いたくないと悲観して

他を排除してゆく。

その傾向は何も今の若者特有のものではない。

社会に巣くう問題の中核に浮かび上がるのは

自分だけが正しいと思い込む

「妥協のできない大人たち」だ。


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成人するあなたへ

鴻上尚史


愛媛新聞2012.1.9.

(つまみ書き)


大人とはなんでしょう。

20歳をすぎると、実にやっかいな問題にぶつかります。

解決不可能な、どちらの結論を選んでも

間違っているんじゃないかと思えるような

正しい解決策が見えない問題です。


そういう時、こどもは自分で考えることをやめて

親や誰かのアドバイスや言いつけに従い舞うs。

そうすれば楽ですし、責任も生まれません。

そして、20歳を過ぎてもそうしている人は

絶対に孤独になりません。


孤独とは「一人で自分と向き合う」ことです。

たとえば、あなたがすてきなアドバイスを受けたり

役に立つ本を読んだりしても

一人でかみしめる時間がなければ

それはあなたのものにはなりません。


今聞いた役に立つ情報を

右から左に伝えるだけでは、あなたのものになってないのです。


「本物の孤独」をもった人だけが

うんうんとうなりながら問題に取り組むことができるのです。


もし「本物の孤独」を経験したいと思ったら

あなたは携帯電話を切り、パソコンやテレビから離れて

あなただけの時間を持つ必要があります。

その時間が長ければ長いほど

あなたは「本物の孤独」と出会い

自分自身と会話をはじめられるのです。


「本物の孤独」はしんどいですが

あなたに暗闇を進んでいく勇気をくれます。

終わりが明確でない暗闇を

一歩一歩歩くとき、

あなたは初めて大人になれるのです。

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責任認識し、行動を

京都大原子炉実験所助教 小出裕章


愛媛新聞2012.1.10



瓦礫問題だけではなく、福島の農作物は

われわれ大人が食べるべきだと主張し

批判を受けています。

でも消費者が拒否すれば、

東北の農業はつぶれます。

チェルノブイリ事故のときも同じ。

原子力開発を推進してきた日本は

汚染食糧を輸入規制すべきではない

拒否した分は飢餓に苦しむ国にまわされると

訴えましたが、散々怒られ

仲間と別れたこともありました。



汚染から逃れたい気持ちは理解できますが

意識がそこで止まっては駄目です。

大切なことは、原子力を推進してきた社会をつくった責任が

自分にもあると認識し、その責任をきちんと果たすことです。



「福島の事故の後、どういう生き方をしたのか」

と問われると思います。


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愛媛新聞 2012.1.1.

(抜粋)


キーン:桜は東北がもっともきれいだと言われますが

私もそう信じるようになりました。

黒い森の中であでやかに咲く東北の桜にこそ

桜の本質を見る気がします。

千本桜より森で光を放つ1本の桜

その姿が東北的にも思えます。


池澤:「深草の野辺の桜し心あらば

今年ばかりは墨染めにさけ」

古今集ですね。大事な人を亡くして悲しいときに、明るい色の桜は

咲いてほしくないという気持ちを自然に投げ掛けている。

それが去年はふさわしいと思っていました。

それでも桜はきれいに派手に咲く。

そして、それでよかったんだと安心もする。

複雑な気持ちでしたね。


キーン:ヨーロッパの人はものがいたずらに変化することを

喜びません。古くはギリシャ時代から「永遠」を意識し

大理石の神殿を建てました。

どれほど時間がたとうと変わらない何かに

希望をたくしたのです。

一方で日本人はものが変わっていくことを受け入れ

場合によっては喜びを感じてきました。


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