よもよも

気になった文・言葉/覚書


テーマ:

旅をする木 星野道夫


人間の気持ちとは可笑しいものですね。

どうしようもなく些細な日常に左右されている一方で

風の感触や初夏の気配で、

こんなにも豊かになれるのですから。

人の心は、深くて

そして不思議なほど浅いのだと思います。

きっと、その浅さで、人は生きてゆけるのでしょう。


---------------------


壮大な自然を内包するアラスカも

今、大きな過渡期を迎えています。

きっと、人間がそうなのかもしれませんね。

何も止まるものはないように、

人の暮らしもアラスカの自然も変わってゆくでしょう。

人間と自然とのかかわりとは、

答えのない永遠のテーマなのだと思います。


しかも、誰もがそれぞれのより良い暮らしを探して生きています。

便利で、快適な生活を離れ、原野に生きてゆく人々。

さまざまな問題を抱えながら、

急速に近代化してゆくエスキモー、インディアン・・・

その中で人々がどんな選択をしてゆくのか、

自分の目で見てゆきたいです。

これまでであった人々が

どんな地図を描いていきてゆくのか、

やはり知りたいと思います。

それはどこかで自分と無縁ではないからです。


--------------------------


無窮の彼方へ流れ行くときを

めぐる季節で確かに感じることができる。

自然とは、

何と粋なはからいをするのだろうと思います。

一年に一度、名残惜しく過ぎてゆくものに、

この世で何度めぐり合えるのか。

その回数をかぞえるほど、

人の一生の短さを知ることはないのかもしれません。

アラスカの秋は、自分にとって、そんな季節です。


--------------------------


カリブーのこどもが寒風吹きすさぶ雪原で

生み落とされるのも、一羽のベニヒワが

マイナス50度の寒気の中でさえずるのも

そこに生命のもつ強さを感じます。

けれども、自然はいつも、

強さの裏に脆さを秘めています。

そしてぼくが魅かれるのは、

自然や生命のもつその脆さの方です。


日々生きているということは、

あたりまえのことではなくて、

実は奇跡的なことのような気がします。

つきつめてゆけば、今自分の心臓が、ドク、ドクと

動いていることさえそうです。

人がこの世に生まれてくることにしても

また同じです。

妻が流産するかもしれないという不安の中で、

やはり生命が内包する脆さをぼくは感じました。

(略)

そういう脆さの中でわたしたちは生きていると言うこと、

言い換えれば、ある限界の中で

人間は生かされているのだということを

ともすると忘れがちのような気がします。



---------------------------


まるでまばたきをするような感覚で

流れ星が落ちてゆきます。

いつかサハラを旅した友人が語っていた砂漠の”夜”も

こんなふうではなかったかと思います。

砂と星だけの夜の世界が、

人間に与える不思議な力の話でした。


きっと情報があふれるような世の中で生きているぼくたちは

そんな世界が存在していることも

忘れてしまっているのでしょうね。

だからこんな場所に突然放り出されると、

いったいどうしていいのか

うろたえてしまうのかもしれません。

けれどもしばらくそこでじっとしていると、

情報が極めて少ない世界がもつ豊かさを

少しずつ取り戻してきます。

それはひとつの力というか

ぼくたちが忘れてしまっていた想像力のようなものです。


---------------------------


それはあまりに不可解で、

そして物語のように出来すぎていると、

ぼくは誰かに話すことがなぜかできなかったのでした。

可笑しなもので、

自分の記憶の中にだけしまった思い出というのは

不思議な力を持ち続けるものですね。

ぼくは日々の町の暮らしの中で、

ふとルース氷河のことを思い出すたび

あの1本のオオカミの足跡の記憶が

よみがえってくるのです。

あの岩と氷の無機質な世界を、

一頭のオオカミが旅をしていた夜が

たしかにあった。そのことをじっと考えていると、

なぜか、

そこがとても神聖な場所に思えてならないのです。


---------------------------


ぼくは名所旧跡を訪ねるより、

町のカフェや場末n食堂に入って

ひとびとの表情を見ているのが好きなので

毎日そんな風にして

ぶらぶらザルツブルグを楽しんでいます。

”モーツァルト”というカフェには必ず午後に立ち寄り

コーヒーを飲みながら、チェスをしたり

新聞を読んでいる人たちを眺めています。

わずか数メートル横に

座っている人の人生を何も知らず

結局知り合うこともないというのは面白いですね。

あたりまえのことなのに

ぼくは見知らぬ土地を旅していると

すぐにそんなことを考えてしまいます。



AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
最近の画像つき記事  もっと見る >>

テーマ:
「どんな恋でもないよりまし」

まあ、ほんとにどうしようかというくらい
ダメンズ?に翻弄されているけれど
(それがとにかくおかしい)

でも、やっぱり
「どんな恋でもないよりまし」

転んでも、けとばされても、恋に突き進む姿が
おかしく、楽しく、思わずにやにやしてしまう。

そんな周囲のコテコテに対し
一番普通、に思われていた主人公が
一番重症であまりに切ない。


最後に女たちは
「いい男、いないわよね~」と、焼酎飲みながら。

でも。やっぱり、「恋してたい」わけ。
なんとも愛らしく、痛快、そして切ない汗

キャッチコピーの
「ずっと好き」はどこにもないから
私は毎日「小さな嘘」をつく
っていうのもいいなあ。

あと、さかいゆうの「train」
高知、漁師町の風景も
かなりいい。






AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。