よもよも

気になった文・言葉/覚書


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川本三郎著

言葉のなかに風景が立ち上がる


角田光代、重松清などの作品を引用しながら、

そこに描かれる人と風景の関係について

読み解いています。



<風景の発見>

風景は18世紀中ごろ

「風景の発見」が行われてから

意識されるようになりました。


それまで恐怖や嫌悪の対象でしかなかった

アルプスの山々を美しいと感じ

個人の内面性と結びついた風景として

描き出したジャンジャックルソーが最初といわれているそうです。


2500年も旅行記が綴られている中で

風景が描かれ始めたのはここ250年

歴史は浅いのですね。


なぜ「風景」が発見されたかの経緯として

個人が意識されはじめたことがあげられています。

都市が形成され自然から自立

自然を対象化できるようになったと。


個の対概念として

他人、家族、社会などが意識されますが

単独者、アウトサイダー的な目線からは

そこに風景がうつりこんでくるのではないかといっています。


風景とは、はじめからそこに存在しているわけではなく

それを見るもののまなざしによって

はじめて風景として立ち上がるという話も

印象的です。



<風景の表現 - 風景の創造>


視覚によるものは

目から目への変換でよいけれども

文学では目から言葉に変換作業になります。

作家は

「風景の発見」と同時に

「風景の創造」が大切としています。


「山は、人が目にしていると思っているままの姿で

存在しているわけではない。目にしているのは

情熱や才能や詩的霊感によって

描き出された山である」


---------------------------------


風景をキーワードに

ここで引用されている作品は

美しい、おおらかな自然というよりは

さびれた地方都市、団地

建築中のビル、郊外のショッピングモールなど

何でもない日常風景のものが多いようです。


作者の好みもあるかもしれませんが

現代文学に登場する「風景」は

諦観、乾いた感覚

そんな登場人物の心を

反映したものが多く見られるのかもしれません。

かといってそれらを否定的にとらえているわけではなく

淡々と受け止め、流れる感じなのです。


個を意識する時代にあって

そうした部分も持ち合わせなければ

生きにくい世の中であり

そうした感覚のほうがリアルなのでしょうね。


------------------------

引用されている作品は

作者の解説がよいのか

どれも読んでみたいものばかりでした。



角田光代「空中庭園」


昔の一体感のある家族像はもはやありません。

家族は「ひとつ」。

でも同時にそれぞれ。

一見外に対してドアが開かれているようで

家のなかにもうひとつドアがあって

そちらは絶対開きません。

外部の人間に対してだけではなく

家族に対しても、ドアは閉ざされています。


映画「アイスストーム」「アメリカンビューティー」など

にも共有するテーマ。(私の好きな映画たち)

日本特有ではなく

現代社会が到達する場所なのかもしれません。



後藤明生


作品を通じて、北朝鮮出身という

作家自身に興味がわきました。


人生どこへ移っても、仮住まいの感覚が抜けない

漂流し続ける主人公、

風景に疎い人間だ、自然に無関心な男だ

と言わせています。

山や川など昔ながらの本物の自然より

人工的な団地のほうにこそ、自分の風景を見ようとします。

重いものを軽くし、さめた、乾いた感覚を持ち合わせています。


ぜひ作品を読んでみたいです。




井川博年「そして、船は行く」


詩人にうたわせている詩が

印象に残りました。


「駄目になった。

子供ができた。

電化製品を揃えた。

お風呂に家族で入った。

あまつさえ

晩酌を覚え

少しずつ太っていった。

駄目になった。

すべて

人生は永い-」


なぜかしみます。

























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プロフェッショナルとは?という問いに


「弱い自分に負けないということ。(・・略)」


ある茶師が言っていた言葉。


よく聞く言葉でもあります。


でも、妙に響きました。


自分に素直でいたいという気持ちが

強かったからでしょうか

弱い部分は弱いままで

さらけ出すことのほうが多かったと思います。


でも、前に進むためには

心を鍛えること

自分に負けないようにする努力も

必要なのでしょうね。


なぜか、ふと思いをめぐらせてしまいました。






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しまった、世界は終わっていた




チャットモンチーの歌


歌の途中の

この突然のフレーズに

なぜか心魅かれる


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宮崎勤の死刑執行


鳩山大臣になってから

執行がどんどん行われています。


死刑の是非は

なかなか答えがでません。

(私は冤罪がゼロにはならないこと、

抑止力への疑問という点で

どちらかといえば否定したい)


しかし、その執行が

その時々の法相の考え方に

ゆだねられている状態は

どうなんだろうと思います。


死刑囚たちは

どんな人が法相につくか

それに命が預けられるわけです。


世の中、平等であることは不可能ですが

ある程度の客観的でクリアな基準が

必要ではないかと思ったりします。




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無料チケットがあるからー

と誘われなかったら

見に行ってなかったであろう映画でしょうね。


といいつつ、

見終わったあとは

呆然としていて

現実世界に戻ってくるのに

少し調整が必要なくらいの

インパクトがありました。


帰り運転しながら

人間って悲しいなぁ・・とかいう思いが

頭に浮上して

本当に悲しくなってきました。


入り口は

若者の勢いと熱い思いに彩られていたはずなのに

出口は

狭く細く、いつまでたっても見えない。

そんなトンネルの中で

総括や粛清という

逃げ場のない状況に追い込まれていきます。


思いや勢いというものは誰にでもあると思います。

集団となりうねりを持ち始めると

大きな力になります。

時に、その力はサクセスストーリーとなるでしょう。

しかし、バランスを崩し

悲劇を生むこともあります。


そこに居合わせる人たちがいます。

それは自分だったかもしれません。

私は絶対違う、なんて言えるでしょうか?

うちの子に限ってという親のようなものです。


歴史の中で照らし合わせてみても

多く見られる話です。

繰り返されるこうした人間の心理状況を、

謙虚に受け止めたいと思っています。


そこに居合わせたとき、波にのみ込まれず、

自分なりに判断できるように。




































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「アメリカ後の世界」


「反米」の時代は終わった

「ポストアメリカ」へ、ようこそ。



まあ、最近は

アメリカの終焉を伝える記事も

珍しくはないけれど

newsweekの大見出しという意味では

インパクトがありました。


印象に残ったのは

近代以降のパワーシフトは

これで3度目だという

歴史的、客観的な目線。


第1のシフトは15世紀ごろ

ヨーロッパで近代社会が誕生。

その後長期にわたってヨーロッパが世界の主導権を握る。


第2のシフトは19世紀末。

アメリカの台頭。

工業国となったアメリカが世界で影響力を持ち

過去20年

あらゆる分野で超大国として君臨してきた。

これは2000年前のローマ帝国以来の快挙。


そして、今

アメリカ以外の国々の台頭。(BRICsをはじめ潤う中東など)

これが第3のパワーシフトだと言っています。



もうひとつ印象に残ったのは

今は史上、最も平和な時代という話。

アメリカ以外の各国の台頭には

こうした背景もある、と。


客観的なデータによると

80年代半ば以降、世界的にみて戦争は減少していて

組織的な暴力は、50年代以降、最低レベル。

テロによる死者は近年増えていると報告されるが

ほとんどがアフガニスタンとイラクで

そのほかの地域では少数にとどまっているそうです。


にわかに信じがたい?


この記事のジャーナリストは

情報量が爆発的に増え

世界中のニュースが

リアルタイムに届くからだとしています。


確かにそれは大きな要因としてあるのでしょうね。

ニュースはハッピーなものよりダークで悲惨なものが

取り上げられやすい傾向にありますから。


そして

この記事の最終的な方向付けとしては

以下のような内容です。


こうした各国の台頭により

世界経済のパイは拡大。

豊かさを享受した

かつての途上国も

発言権とプライドを持つことで

国際舞台の船頭たちが増え

意見をまとめることが困難になるだろう。


そこでアメリカは

こうした国々を受け入れ

自らをグローバル化しなければならない。

世界を(経済的に)グローバル化してきたアメリカが

自らを、外交的、政治的に

グローバル化できるかどうか。

世界の先導役であり続けるには

世界のルールを守れるかどうか、

そこがポイントだとしています。


確かに今まではアメリカが頭ひとつでている形で

バランスをとってきました。

すでに勢力図が変わってきている中で

アメリカがそれを読み取るかどうか

というのは重要なポイントなのかもしれません。


ただ、企業などでもそうですが

頭一つ出て、リーダーシップを強く発揮できる人(国)がいてこそ

うまくまとまるような気もします。

台頭する国々を受け入れつつ

強いリーダーシップを発揮できる国が必要だと思います。

(もちろん、そこを国連という機関が担えばいいのでしょうが

現実的には難しいでしょうね。)


ポストアメリカが新生アメリカになるのか

別の国になるのか

今歴史の転換点に

いるのかもしれません。


























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「フィクサー」を見ました。


企業の不都合な真実をめぐる攻防。


こうしたテーマは過去

さまざまな映画で取り上げられています。


話の主題は興味深いのですが

それぞれのキャラクターの描き方が

中途半端な気がしました。


無駄なキャラクターや台詞も多いような気がします。

唐突な言動や展開もあり・・


というわけで、

集中力を欠きました。


この手のテーマでおもしろかったのは

「インサイダー」


ラッセルクロウとアルパチーノの凄みが

映画の迫力になってました。


こちらの方が

断然おもしろい。








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