R+ (レビュープラス)様から献本いただきました。感謝申し上げます。

 

本書は連作短篇集で、各話では奇妙な石にまつわる話が展開されている。

物語の舞台は、山奥にある廃寺。

そこに住職としてやって来たのは、奇妙な石に関する特殊能力を持つ一族の一人。

お寺の庭の池の水を抜くと、現れたのは奇妙な石。

しかし、実際は石ではなく人魚だという。その名も、うお太郎。

奇妙な石との出会いから、お寺の歴史がひも解かれていく、

というのが全体の流れです。

 

私は雑食ならぬ雑読なので、色々なジャンルの本を読みますが、

本書は、そういうジャンルにはまらないというか、

色々なジャンルの要素を合わせ持った作品だと思いました。

童話とかホラーとかライトノベルとか純文とか・・・

(まあ、純文とは何か、と問われると小走りで逃げたくなる感じはする。)


人魚や天狗などが当たり前のように登場してきて、
それを当たり前のように受け止める主人公、
そして、それが許される作品の空気感。

 

突拍子もない設定ではあるのですが、

描かれている人間や自然の姿は、現代のものとかけ離れているものではなく、

誰もが抱きうるような感情であったり、時間の流れであったり。

 
色味が寂しくなりそうだけど、

映像でも見てみたいと思う作品でした。