京セラ。稲盛名誉会長は民主、小沢シンパ。 | 日刊 鼠小僧

京セラ。稲盛名誉会長は民主、小沢シンパ。

 1部のマスメディアがさかんに「民主党政権」への地ならし、いや世論つくりをやっているように見える。


 次期、衆院選が近いという。そうした選挙ムードのなかでのニュースにかこつけて特定政党、人物を連日のように紹介するのは事前運動にあたらないのだろうか。素朴な疑問ではある。

 民主党の9月の代表選をめぐって各メディアも話題を追っている。特に熱心なのが朝日新聞である。
 極め付きは財界人の小沢一郎代表シンパの登場だ。
 財界人が特定の政党や政治家に肩入れするのは、よく知られることだが、普通は利害が絡むので表立った動きはみせないと言われてきた。
 周囲は承知だが、黒子役的にバックアップするものと相場がきまっていた。
 ところが「最近は米国的になってきて表舞台で活躍するようになってきた。地方では企業城下町の浜松市のスズキというような例もある。だが、中央の政党間でとなると個人ではともかく財界人の肩書きで旗幟鮮明にすることは、そう多くはありません」(政治部記者)という。

 新聞紙上で堂々と民主党の小沢一郎代表の応援団を明らかににしたのが、京都に本社をおく「京セラ」の稲盛和夫名誉会長(76)。59年に京都セラミック(現京セラ)を設立。社長、会長ををへて97年に名誉会長となった。かって仏門入りしてマスコミで騒がれたこともある。政界では民主党ビイキで知られる。
 財界人の中でも行動派として有名で03年衆院選では「政権交代が可能な国をつくろう」と全国紙に意見広告を出したことでもしられる。

 財界人が特定の政党に肩入れする裏には「損得勘定」が働いていると、よく言われる。
「そういう計算が全くないとは言えないでしょう。そのことよりも京セラは民主党ですよ、と堂々と宣言したようなものです。稲盛さんは政治家とよく会食したりしており、小沢氏と親密だということは皆知っていること。だが、このタイミングでよく出たなという印象です。小沢政権つくりの後押しであることは間違いないが〝世論つくり〟の狙いもあるのかな」(政界関係者)

 稲盛氏は新聞のインタビューでも小沢シンパを認めている。2人の波長が合ったこと。両親のそれぞれの葬儀に鹿児島まで小沢氏が焼香に来てくれたことを語っている。人情を重んじ浪花節的な一面をお持ちのようだ。同時に代表選で対抗馬が出ることには圧力ともとれる言い方でクギをさしている。小沢3選の後押しをしている。
 いまの官僚支配に一家言お持ちの稲盛氏だけに、民主党政権の実現に賭けているのだろうか。

 ちなみに政財界の関係者はともかく、はっきり色をだしたことで京セラ、関連企業のなかには戸惑いを隠せない社員もいるそうだ。


この記事に関する他のニュースを探す


fc2バナー



政財界メッタ斬り―佐高信の政経外科〈7〉 (佐高信の政経外科 (7))/佐高 信

¥1,575
Amazon.co.jp
東京シャドーナイト―政財界・芸能界の有名人が続々と登場する実名ノンフィクション!!/杉 良治
¥1,680
Amazon.co.jp