たかが英語、されど英語

英語を勉強していて疑問に感じたこと、その解決方法について考え付いたこと、思わぬ発見をしたことなどを書いています。


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前置詞のasは、「として」という訳語との結びつきがあまりにも強く、またその

訳語で何か不都合があるというわけでもなかったので、ほとんど気に留めて

なかった。

しかし、ここにきて「として」という訳語の限界を感じるようになった。

asの後ろに名詞以外の要素が続く形を立て続けに見たからである。

辞書を調べると、それまで気づかなかったことが不思議なくらい単純なことが

わかった。


前置詞のas=be動詞


言われてみればたしかにそうだという、非常に基本的なことなのだが、気づか

なかった。

「灯台もと暗し」である。

ジーニアス英和辞典によると、「補語を導いて」という説明書きがあり、これで

すぐにピンと来た。

補語を要求する代表的な動詞がbe動詞だからである。

be動詞の後ろには、名詞のほかに形容詞、Ving、Vp.p.、前置詞+名詞がくる。

asの後ろにもこれらが続く。

これで、前置詞にもかかわらずasの後ろに名詞以外の要素がくる理由も納得

がいく。

「as+名詞以外の要素」という形が出てくる文をそれぞれ引用しておこう。

該当部分は赤字で強調しておく。

まずは、「as+形容詞」。


It is wrong to see the Nazis as coming from outside western tradition.

Some Nazis saw themselves as anti-western.

(John Gray, BLACK MASS:Apocalyptic Religion and the Death of Utopia,

New York: Farrar, Straus and Giroux, 2008, p.68)


ナチスが反西欧的伝統の系譜に連なると考えるのは間違いである。

(たしかに)反西欧を自認するナチスもいた。


themselves as anti-western

=they were anti-western


Equally, the claim that fascism has only a marginal role in the contemporary

world may strike Jews, in France or Germany, say, whose synagogues have
been daubed with swastikas, or Hungarian liberals who opposed the triumphal

reburial of Admiral Horthy, as unconvincing.

(John Gray, Enlightenment's Wake: Politics and culture at the close of the

modern age, London and New York: Routeledge Classics, 2007, p.21)


(有神論と)同様に、ファシズムについても現代世界では大した影響力はないと
著者は書いている。シナゴーグにハーケンクロイツを落書きされたフランスや

ドイツのユダヤ人にすれば、なぜそんなことを言うのか理解に苦しむだろう。

また、摂政ホルティ提督の遺体を郷里の墓に改葬することに反対したハンガリ

のリベラル派にすれば、そんなことを言う人間の気が知れないだろう。


The claim may strike Jews or Hungarian liberals as unconvincing

   S      V                     C 

The claim may seem unconvincing to Jews or Hungarian liberals

    S      V     C


as Ving という形については、2通りの可能性を考える。

is Ving か Vの単純形のどちらかである

is Ving ならば、「Ving=(形容詞化した)分詞」である。

Vの単純形ならば、「Ving=動名詞」である。

この文は前者のケースである。

次の文は後者のケースに該当する


At first, however, U.S. war planners were inclined to think of the United
States' security commitment to Europe -- in the event that war could

not be deterred by what was then a U.S. nuclear monopoly and a Soviet

ground offensive could not be stopped by a massive bombing of Russia --

as realistically involving only the obligation to defend a European bridgehead,

to be followed later by a second liberation of Europe. Quite understandably,

that was not entirely reassuring to the Europeans.

(http://www.foreignaffairs.com/articles/65240/zbigniew-brzezinski/an-agenda-for-nato?page=2 )

しかし、当初アメリカの戦争計画者の思惑としては、アメリカによる核の独占が

戦争の抑止力にならず、ソ連軍による地上攻撃がロシアへの大量爆撃後も続

く事態を想定し、ヨーロッパの安全保障へのアメリカの関与は橋頭堡の防衛義

に限定するのが現実的であり、ヨーロッパの解放を後回しにするというものだ

た。むろん、これでヨーロッパがすっかり安心するはずもなかった。


think of the commitment as involving

=think that the commitment involved


最後に、「as+Vp.p.」と「as+前置詞+名詞」。


During the Cold War the countries of the Soviet bloc were described as

being outside the West or opposed to it though their governments subscribed

to a European ideology.

(John Gray, BLACK MASS:Apocalyptic Religion and the Death of Utopia,

New York: Farrar, Straus and Giroux, 2008, p.73)


冷戦時代、ソ連圏の国々は非西欧か反西欧だと考えられていた。もっとも

政府は西欧的な価値を受容していた。


・the countries as being outside the West

 =the countries were outside the West

・the countries as being opposed to it

 =the countries were opposed to it


この文では as の直後に前置詞とVp.p.を置かずに、あいだにbeing を入れて

いるが、このbeingが省略できるかどうかは今のところわからない。

beingが省略されている形を見るまで判断は保留である。


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