災難

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これで心療内科は4件目になる。

ただ、病院は薬を出してくれるだけで
当然社会復帰の手助けなんかはしない。

薬のちからを借りて、辛さが少しでもマシに、
あるいはマシになった気がするのであれば儲けものだと思う。
けれど、どんな病気にも言える事、本人に治す気がなけりゃ治るものも治らない。
病は気から、というのが間違いではないように。

それでも社会復帰に関しては環境、周りの人の協力も必要になってくる。
これこそが、うつ病の難しいところではないかと思う。
上手く協力を仰げなかったり、理解が足りなかったり。



こんな事。
こんなふうにまわりくどい事が言いたいんじゃない。




私はただ、誰かに話を聞いて欲しいだけ。
言い訳がましく、惨めで情けなくてどうでもいい話を
出来れば誰にも聞かせずに済ませたかった、でも聞いて欲しい。
「私のことをわかってくれと言う権利は誰にもない」とわかっていて
それでも聞いて欲しい。ただの泣き言。

そうやって友達を失うのはもう懲り懲りだった。
恋人を疲れさせたくなかった。家族に心配かけたくなかった。
話を聞いてくれそうな人を、わざと自分から遠ざけた。
私は、一人で生きていきたかった。
それが無理だと気がついても、やっぱり自分を守りたかった。

だからわざわざ、こんなところで吐き出してしまうんだろう。気持ち悪い。

辛かった過去を思い出して、また自分で自分を追い詰めて。
悪循環が止まらない。
眠れない。
動けない。
薬なんか、飲んだって!

一生治らないのなら死んだ方がマシ。
少し楽になった時は、なんであんなに考え込んでたのか
笑っちゃうくらいアホらしく思えるのに。
現状変えられなければ、結局一緒だし。

誰も、人の事構ってる余裕なんかないって。
どいつもこいつもしんじまえ。
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岐路を過ぎたら

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2012年1月4日。
残り物のおせちをつまみながら、夕方テレビを見ている。
「元旦は仕事で行けそうにないから・・・でも、三が日終わるまでには顔出そうと思ってる。数の子、置いといてよ。」
そう言って、結局4日になってしまった。
本当は3日も休みをもらっていたのに、身体がだるくて家から出られなかった。
それなのに、本気で数の子置いてくれてるとは思わなかった。味が染みすぎて、少ししょっぱい。
お母さんはその事については何も言わず、私も何も言わず、お爺ちゃんが炬燵で横になってテレビを見ている。静かな食卓。
「これはアカン。このおっさん、アカンわ。」
お爺ちゃんがテレビに向かって話しかける。私もテレビを見るのは久々なので自然と見入ってしまう。
画面に映っていたのは、身寄りのない全盲の老人だった。その上、震災被害に遭い、仮設住宅で一人暮らししているという事だった。
家具もほとんどない部屋の中、机の上は食べ終わったカップラーメンやらペットボトルのお茶やちり紙で散らかり放題。新年早々、辛気臭い画像だ。
「自分の身の回りの整理整頓も出来んやつは、アカンで。このおっさん、もうすぐ死ぬわ。」
“孤独な老人の一人暮らし”で視聴者の同情を誘おうとしているマスコミの狙いは、飛んだ見当違い、なのか。
「うん、まぁ、でも盲目だったらしょうがないんちゃうかなぁ。」
そう私が言ってもお爺ちゃんは聞こえているのかいないのか、ぶつぶつ言う。
「人間な、身の回りも散らかったままでいると、心まで荒ぶんや。整理整頓も出来んという事は、生きる事を諦めてるのと同じや。な。」
いつの間にか、私に言い聞かせてるみたいだった。
お爺ちゃんは、私の知る限りではいつも横になってテレビを見ているだけだけど、若い頃は真面目で勤勉な公務員だったらしい。
毎日同じ時刻に起き、同じ時刻に寝る、毎日寸分の狂いもなく同じ手順で生活を続ける真面目なお爺ちゃんが、お母さんは嫌いだったといつだか言っていた。
いつもの定位置で横になり、手の届く範囲に新聞とラジオ、テレビのリモコンと蜜柑が並べられている。
「うん、お爺ちゃんは、いっつもきっちりしよるもんね。」
「わしはどんだけ身体がしんどうてもな、整理整頓だけはするで。身体がしんどいからってな、それをせなんだら、余計にしんどなるもんや。」
テレビの画面の中の、盲目の老人からすれば少々酷な話にも思えるが、さすがは年を重ねてきた分、言う事に説得力がある。
お爺ちゃんはもう80歳を超えるが、耳が遠い事以外はなかなか健康だと思う。
いや、それも長くはない。去年、お爺ちゃんは心臓にペースメーカーを入れた。
お婆ちゃんが大動脈の手術をし、お爺ちゃんは「わしがしっかりせな。」と思っているらしかった。
お婆ちゃんの手術は一度成功はしたものの、その後風邪をこじらせたり肺炎にかかったりで、ついには病院から出られなくなってしまった。
病院で一人年を越すのは寂しい事だっただろう。
身寄りがなく孤独なのとは違って、家族がいるのに離れて過ごす寂しさを思うと、いたたまれない。
ここに来る前、お母さんと一緒にお見舞いに行ってきた。
いつもと変わらない様子に見えたけれど、また年をひとつ越してしまったのかというような、切なげな顔をしていた。
1ヶ月か2ヶ月に一度くらい、私はお見舞いに来るけど、お婆ちゃんはその度に「仕事はどや」「お付き合いしてる人はおるんか」「相手はしっかりした人なんか」「結婚はするんか」と聞いてくる。
何度も丁寧に説明するが、何度でも同じ質問を繰り返ししてくる為、そのうち適当な返事しかしなくなっていた。
どうやらお婆ちゃんは、私がお母さんのように結婚に失敗して不幸にならないようにと願っているらしい。
私は、お母さんが結婚に失敗はしたが、それは飽くまで結果的にであって、不幸ではなかったと、思っている。
お爺ちゃんとは全く正反対なお父さんを、お母さんは素敵だと感じたのだ。そこに正解や不正解はないはずだ。
思えばお母さんは今の私と同じ歳で結婚し、子供を産んだわけで、今の私にそんな選択が迫ったとしても自信を持って選べないだろう。
それより、「仕事はどや」と聞かれて、毎回違う事の説明をしなければならないのが辛かった。
次にここに訪ねてくるときは、何て言えばいいだろう。
お婆ちゃんの生きてきた時代と、お母さんの生きてきた時代と、私が今生きる時代、分からないけど多分、違い過ぎて、言葉で説明するには不充分だ。


人生が例えば、ゲームのように、セーブ&ロード可能なら。
あのとき私が選び損ねた道のその先で、私は幸せに暮らしていただろうか。
当たり前だけど、誰にも分からない。イエスやノーの一言で済む話でもない。
けれど考えてしまう、考えても仕方がない事を。
そうか、これを人は“後悔”と呼ぶのだな。

後悔。なんて。
そんな事、今までした事なかった。のは、捨てるものや選ぶ事がなかったから、だろう。
なんとなくそのとき出来る事だけをして、それが最善だと思い込む。
過去やずっと先の未来ではなくて、明日をしっかり見据える事が出来ていた。
でも、それだけじゃダメなんだと世間は言う。ずっと先の未来、というのは、暗いトンネルの先にあるあの光が何なんだって言うようなものじゃないか。
今の私は仕事辞めなきゃ良かったって思っているけど、あのときの私には辞めるという選択肢しか見えなかった。
周りの人間だって「どっちにしろ長くは続かんな」「ダメだこりゃ」としか思えなかっただろう。
私は、今よりもっと良い未来を手に入れる為に、今持っている環境を、人を捨て、その結果何も得られなかった。だから後悔している。
それだけの話じゃないか。
人生は今日の積み重ね。私は世界の仕組みを、まだ知らなかったのだ。

洗濯機のスイッチを入れ、洗剤を流し入れる。溜まった洗いものを洗う。汚れを取る為のスポンジも、洗う。
ごみ、要らないものをまとめて袋に入れる。
いつもの手順で部屋を片付けると、少しだけ気分が落ち着く。
頭の中でパズルのピースが合うように、それが何事でもなかったかのように、結果じゃなくて、次の答えが見つかるように。
「明日、心療内科に行こう。」
いつもと変わらない様子の部屋を見回すと、思う。・・・惨めだなぁ。
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後悔

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何かを得る為に、大切なものを
自分のこの手で捨て去ったけど
結局何も得られるものは無かった

後悔の嵐が夜毎押し寄せてくるけれど
お前のような者はこれくらいが分相応だと、現実は言う

この痛みを全て飲み干す事が
私の受けるべき報いだとして
その後に残るものは
選ぶ余地の無い未来だという事

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頑張るについて

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頑張らなくてもいいんだよ、と優しく言われると
つらくなる。
何の取り柄もない自分が頑張ることさえ止めてしまったら
本当に無価値になってしまう。
取り返しがつかなくなってしまう。
後悔すると思う。

何も期待されてはいないような気になる。

その優しさに甘えてしまう自分が怖くなる。

でも、いつまで頑張り続けるのかなぁ。不安になる。
頑張るのが当たり前、なのかな、本当に。
当たり前のことだけしていても誰も褒めてくれやしないけど
当たり前なことさえできていなければ、見放されていく。
自分を褒めてやれるのは自分だけ、か。
私はそんな自己満足では納得できない。
評価として、形として、あるいはお金にならなければ。

要は
頑張れば自分の首を締めることになるけど
頑張らなければ飢えて死ぬんだよ。
結局死ぬのなら、前者の方が、まだ惨めじゃなくていいかな。

何も言わずに傍で見ていてくれる君がいてくれて
私は良かった。
運が良かった。
だから、それを無駄にしてはいけない気がする。

いつまで、こんな中学生みたいなこと、言ってるのかな。
頑張るから、頑張るからさ、言うだけ言わせてね。

睡眠導入前フィードバックIII

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声が
聞きたいなぁ

私とあなた

あなたは私の話を聞かないし
私もあなたの話を聞かない
話をしたい。ただそれだけ。
聞いてくれる?聞くよ。

仕事、忙しいんだよね。
終わったらいつも真っ直ぐこの部屋に帰ってきてくれるけど
本当は自分のお家に帰った方が楽なのにさ
会いたい。会いたいんだよね、私に。
だから私もあなたの為に手料理を作って待っている。
あなたが帰ってきてくれるというから、
この狭苦しい部屋で唯一の、あなたは私に意味をくれる。

あなたと猫がいなかったら、私は今どれだけ淋しくなってただろう。
季節はそう、二月、いつ暖かくなるのかな。
春は決別、新しい環境に期待や不安でいっぱいにして、
冷たい陽射し、花の香り、あらぬ事への予感、デジャヴを齎す。

あなたは朝早くから起きて、仕事をして、22時に帰ってくる。
そして、着替えてご飯食べで0時過ぎ、お風呂に入るのもやっとだったりして、
床に就く。頭の中では、資料を拡げ、明日のスケジュールを組んている。
一言、あぁ明日もキツいなー、と。
そんなあなたは私を抱きしめると心が落ち着くんだという。
嫌なことは今はもう全部忘れちゃって、明日また頑張る為に今日は早めに寝てしまおうね。

私は、台所の片付けしなきゃいけないし
洗濯物、今しとかないと明日あなたの着るワイシャツがない。
猫にエサやらないと。床汚なっ、掃除機かけてクイックルワイパーかけないとないい加減。
今週この休みのうちにやるって決めたからね。
案の定、土壇場で焦って、やる事なんか何もないと思ってしまってた。

私も、私もあなたの傍で眠りたいよ。
でも本当に一番したいのは、眠りに就く前にはあなたとお喋りしたい。
仕事の話でもいいし、今日昼ごはん何食べた、とか、次のデートは何処に行きたい、とか
そんな話がしたい。他愛ない話で笑い合い、マッサージしてセックスもする。
そうできれば幸せな気分で明日が来るのを待てる。
のに。時間や曜日を、気にしなきゃいけないの。
あなたの短いプライベート、すなわち私の短いあなたとのプライベート。

これからは益々噛み合わなくなってくるよ。
本当に二人で、明日のこと、仕事の事忘れて、笑い合えるのは
頑張ろう、か。何とかなる、か。まぁ、そうだね。

ただ私は今、聞きたいよ、あなたの声
あなたの笑顔、私といるとその笑顔になれるんだね。

距離が、時間が、お互いの事情が、
奪っていくけど、どうしようもない、ので
頑張ろうか、妥協すること、…


もうどうでもいい。
どうでもいいから、あなた。

さよならマーチ

テーマ:
10キロくらいはあるんじゃないかと思う荷物
あの人の部屋に持ち込んだ服や化粧品、夏の置き去り
こんなにたくさんあっただなんて思わなかった
両手にずっしりのしかかる重量感にうんざりしながらも
顔を上げて、歩調が緩んでしまわないように、人混みをすり抜けて

これは、思い出の深さではなく
愛の重さでもなく
あの人のずっと抱えさせていた、負荷なのだと
気づいてしまった、悲しい

結局のところ本音では私のことを
考えの浅い甘えた子供なのだと、見下ろしていたんだ
それに気づいていながら、許されたいと思っていた
優しいあの人が見下すだけのことはあった

ずっと傍に、誰よりも近い距離で
幾つもの季節をあの人となら、越えていけると
まだまだし足りないことがたくさんあった

続きは他の誰かと
最後まで自分勝手で、本当に

ラブレターの下書き

テーマ:
最初で最後のラブレターです。
読み終えたら、是非破いて捨てて下さい。

これは今年の春に買った、誕生日プレゼントです。
自分だけ誕生日プレゼントをもらうのも気がひけるので
慌てて用意したものなんだけど、お金もなかったからこれくらいのもので
恥ずかしくて渡せなかった。
少し早めのクリスマスプレゼントだと思って受けとってもらえたらいいけど
多分、嬉しくないと思うので、遠慮なく捨ててもらっても構いません。
私もあなたに渡すつもりだったこの品は、もう要らないので。

最後に、自分がどれだけ最低な人間であるか、改めて身に染みて感じました。
わざわざ言ってくれなくてもわかっていた事だけど。
だから、あなたが私のことどれが好きって言ってくれたって自分に自信が持てなかった。
これから新しい恋をして、自分自身変われるだろうか、わからない。
あなたは多分無理で、俺を振った事を後悔する事になると予告したけど
その通り後悔はするだろうと思う。
でも私が幸せになりたいと思うなら、私は変わらないといけない。
今度は、相手に幸せにしてもらうのじゃなくて
相手に幸せになってもらう、そんな恋がしたい。
そんな恋ができる人間になりたい。
あなたが最後私に投げつけた私に対する否定的な言葉の数々は
どうしようもない私にくれた、最後の思いやりでしょう。

あなたの望み通り、きっと私はこれから自分が選んで決めた路に後悔をします。
後悔して、それからいい恋をしていい女になります。
どれくらい先になるか、その時にはお互いどうなっているか、想像もつかないけど
今、幸せだよ!って伝えにいくから、一緒に喜んでくれたら幸いです。
いい女といい男と二人、恋愛じゃなくて人間関係、きっと美味い酒を酌み交わせるでしょう。

楽しみにしています、20XX年、梅田で。

ふたつの恋

テーマ:
吐き出した煙草の煙が
あなたの方に流れる
風向きが変わったんだと、思う
少し眉間に皺を寄せた

私を見て微笑むのに

動揺してしまうんだ
止められない

心臓がふたつに裂けてしまえば
思いっきり悪魔になれるのに
それでも痛みは消えないのかな
これがちゃんと恋だから

悲しい顔がふたつ
いつだって見えている
あなたが切ないと、呟く
私の悲しい顔を見て

フライデー・メランコリア

テーマ:


夏が近づくにつれて
風が雨を帯びて
あたしはうんざりするけど
君はいつだって楽しそうだね

今年もそうだ
休日は憂鬱になる
君に会えないのだし尚更
君はそれでも楽しそうだね

夢をみた
切なくなる夢
昔好きだった彼が出てきて
忘れかけていたあの後悔の味がする

あたしはまだ悔やんでいるのかな
選べないと決めつけて進んだ道や
自分で決めたのだから後悔などしないと
思っていたはずの、未来を

夕暮れなのか、これが
夜明けと見紛うような
汗ばむ身体に不快感を覚え
けれど、血が通っていることを思い出した

もう一度目を閉じて、確かめる
この非現実を
君のことが好きで好きで
それゆえに苦しい時があってもいいって、認めようと思う

慰みたち

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なんであの時
あんなこと言ったんだ

頭から離れない
誰にも相談できない

二度と会いに来てくれなくてもいいから今ここにいて

変わってない

淋しいんだと、気が付いてしまった

なんて気持ちの悪い涙流したんだ

今も
今も
思い出すだけで息が上がってしまう
一緒にいたら貴方を壊してしまうと思った

何も言わず
何も求めず
私を見つめる温かな視線があった
おかしくなりそうなくらいに静かで真っ直ぐな

君が心配だって
ほっとけないって
ちょっと目を離すと崩れてしまいそうだって
不安定なんだ、私の足元はいつも

疲れて眠ってしまった後は
そっと部屋を出ていく
一人にしてと言うと一人にしてくれる
抱きしめてもくれる

だけどどうしたら心が休まるのかもう分からない
一人でパズルを解き
気の済むまで眠って、一人で食事
貴方がいたって誰と一緒にいたって
仕事に没頭したって映画を観たって
部屋を掃除して猫を愛でる
一人ベランダで煙草、今日も夕暮れだ
どうしたら心が休まるのか…

頭から離れない
私の愛しい貴方の気持ちが