フライデー・メランコリア

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夏が近づくにつれて
風が雨を帯びて
あたしはうんざりするけど
君はいつだって楽しそうだね

今年もそうだ
休日は憂鬱になる
君に会えないのだし尚更
君はそれでも楽しそうだね

夢をみた
切なくなる夢
昔好きだった彼が出てきて
忘れかけていたあの後悔の味がする

あたしはまだ悔やんでいるのかな
選べないと決めつけて進んだ道や
自分で決めたのだから後悔などしないと
思っていたはずの、未来を

夕暮れなのか、これが
夜明けと見紛うような
汗ばむ身体に不快感を覚え
けれど、血が通っていることを思い出した

もう一度目を閉じて、確かめる
この非現実を
君のことが好きで好きで
それゆえに苦しい時があってもいいって、認めようと思う
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エレウテリア

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永遠に枯れないと思われていた花の
枯れゆく姿を愛でていた
彼に纏わる記憶の波を辿り
やがて淋しさは消えてなくなり

いつまでもこうして眺めているさ
この庭には何でもあるから

悲しくなるのは抱かれていたあの瞬間だけ
目を閉じれば日常は記憶に溶ける
痛みは雫になる
それを誰かが嘘だと言う

目覚めた窓際には白い陽射しと
散った花弁と朝露と
鼻の先で笑った戯曲と
然して変わりのない日々

いつまでもこうして眺めているさ
嬉しくとも悲しくとも
決して枯れない花の
かつて呼ばれた名の、エレウテリア

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GRAPEVINE「エレウテリア」より
忘れていたいつかの記憶
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私たち

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身体で身体を支配しようとした
あなたの匂いがついて離れない
散々ひっついて甘えた日の一人の帰り道
人ごみの中で、身体は半分にちぎれたように感じた

元々はひとつだったんだから、私たち
けれど一度切り離されたら最後
もう別物なんだよ
当たり前だよ

あの頃信じていたアダムとイヴの話は
多分もうどうでもいいのだろう、あなたには
原罪の意識から解き放たれた私たちは
どこまでも自由ばかりを愛していくのだろう

大丈夫だ、誰かが言っていた通り
淋しいくらいがちょうどいいんだ、私たち
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