恋の季節

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別れ際にその大きな手で頭を撫でてくれた
微笑んでくれた
私はとても淋しかったので
簡単にぐらついてしまうのだった

涼しい匂いのする季節だった

けれどあなたが私を選ばなかった理由も
今ならなんとなく分かる気がする

延々とくだらない話をしていたかった
心の闇には敢えて触れずに
それでも分かって
また、簡単に、繰り返してしまう、恋の季節を
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目を開けた時から
朧げな視界とリンクしたこの世界
人々のざわめきが聞こえる
そして幸福までのカウントダウンが始まった

行き交う人混みの中で
すれ違うたびに傷つくのは何故だろう
俯いたままでもう二度と
面を上げたくないのは何故だろう

地鳴りのような鼓動
触れた時の熱も幻になる
初めてなのに懐かしい感じがする
まだ陽の目を見たくない
出会いたくない

今日もまた一歩ゼロに近づいた
幸福が過去から呼んでいる
それを待ちわびて呼吸をしている時間が
永遠に終わらない幸福だと信じているから

これ以上悲しい思いをするのは御免だ
重たいメトロノームの針を眺めている
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I need to be myself

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考えることを止めるなと、頭の隅で訴える声
嵐のように鳴り止まない
幸か不幸か名前を授かったあの日から
繰り返す生への自問自答

記憶が優しい波のように押し寄せる夜は
自分が自分であることすら
忘れたくなる
そこに立っているだけの、アイデンティティ
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完敗

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さようならを伝える声は
もはや私のものじゃないよ
わかってくれるよね、あなた
たかが代用品でも選ぶ必要はあるかな

プライドを捨ててまで
便利な女を演じられる程
強かじゃないのよ
別に構わないと思うのでしょう

言葉を選ぶ必要すらないし
第一に、一体何の代わりだったのか
知らされなかった
聞けなかった

格好悪い

今日も私に優しくするあなたのイメージは
暗くて表情すらうかがえない
ましてや温度なんて、躊躇いなんて
後付けの理由すら求められないから