パチンコで勝ったとか負けたとか…
おカネの貸し借りが頻繁に行われいるらしい男性主体の今の職場。
そして、この男たちを前に
女としてまだ僅かに抱いてた”ある”望みも
完全に絶たれたことを悟ったのは今年4月、入社早々のことだった。
そんな同僚たちとの忘年会が金曜日取り行われた。
隣の席のチンピラ・アオキさん(45歳・独身)は金曜日は休みを取っていたため
早めに店に到着していた。
いつものシルバーのド太いネックレスに
デスクで腕が動く度にジャラジャラと音を発する重そうなブレスレットが
やけに目立つ出で立ちでラフ感がアップされていた。
そして会社で普段見たことが無い”左耳のピアス”にリコは若干驚いた。
このご時世、男のピアス姿などなんら珍しいことでもない。
しかも、現場では若い男の子のピアス姿などしょっちゅう目にしている。
しかし、なんだろ。
このリコの冷ややかな気持ち。
この隣の席の男には”圏外”という確固たる感情しか持っていなかったが
今日、それが”圏外外”になることは有り得ないという自分の感情を一層強くしたのだった。
むろん、その前に20代女子がお好みのアオキさんにとって
リコこそが圏外中の圏外であることを思うと、この男が隣の席で良かったのかもしれない。
「明日は病院の検査だから飲まないようにしないと…」と昼間言っていた課長は
この雰囲気に負けてしまったのか、ワインを水のように飲んでいる。
1ヶ月の海外出張から先週帰国したオカダさんは
普段はおとなしい男性だが、こちらも日本酒を恐ろしいスピードで飲み干しては
ろれつの回らない口調で次々と発注していた。
「飲み放題」が基本のキ。
隣のエトウ君が「リコさん…オカダさんてね、酒癖悪いんだってよ」とリコの耳元で囁いた。
…かと思うと、エトウ君の隣のヤマダ君が甘ったるいカクテル系を2,3杯のんだところで
テーブルに伏せて潰れているのが見えた。
このメンツでおシャレなお店で飲み会なんて…あるわけねぇな。
またひとつ小さな望みが摘まれた。
◆男に縁遠い…我が人生。
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