2006年10月29日(日)

前科者の就職

テーマ:保護観察

 横山秀夫の新刊に「真相」 というのがある。

 主人公はかつて犯した強盗殺人の従犯という罪が、すでに刑を終えているにもかかわらず、なぜか世間にしれてしまう。

 そのためにアパートは追われ、就職が決まらず、パチンコ屋で夫婦で住み込みをしている。

 なぜそのようなことが起こるかというと、企業がコストのかからない簡易的な身元調査として、「ネットで氏名を検索する」からだというのだ。

 一昔前までは以前の新聞など捜すのに大変な手間がかかったが、いまはそこそこ大きな事件であれば、地方新聞社のウェブサイトにも掲載されて、簡単に検索できてしまう。

 その弊害だというのだ。

 

 そんなことを以前保護司に話したら、保護司会で保護観察官に話を聞いてきてくれた。

 身柄を拘束されていたり、服役していたりして、履歴書上空白期間ができてしまう人は、職務経歴を詳細に書く書式になっている履歴書は使わずに、就職情報誌に付属の、職務経歴欄が簡素にできている履歴書を使うとよいそうだ(もっとも職務経歴書を別途に提出させる企業も多いので、限界はある)。

 また地域のハローワークには当然、希望者が前科者であると知った上で雇用する「協力事業主」が登録されているし、それ以外の事業主にも「暗黙の了解」の上で、前科がある就職希望者をあっせんする職員が、どのハローワークにもいるそうだ。

 保護司なり保護観察所の紹介でその担当職員にあっせん(職業紹介という)を依頼すると、「暗黙の了解」で、先方企業には履歴書上の空白期間を伏せるなりなんなりして、紹介してくれるという。ハローワーク職員の、表に出ない仕事のひとつである。

 もしバレたら? という、保護観察所・保護司・対象者・ハローワークにとっての不都合は常にあるが、それは「そのときはそのとき」なのだそうだ。

 うーん、なかなかすごい。この世の中、ともすれば血も涙もないものに見えてしまいがちだが、じつは無償の愛とでも呼べるものもたくさんある。筋を通そうとすれば通るというか、少なくとも公的関係には、そういうことも多い。

 

 昨日は保護司との面接日だったが、旦那はどこかに出かけてしまっていたので、晩御飯をご馳走してくれた。

 近所の食堂から出前を取ってくれたのだが、帰りがけにスーパーで弁当でも買おうと思っていた私には、うれしい誤算だった。夕食代が浮いたからだ。

 

 私の保護司は、表紙に「保護司手帳」と金文字で書いてある手帳を使わずに、ミスドの「スケジュールン」 を使っている。

 私があげたものだが、手帳としての基本的な機能は充実していて、人前で取り出してもありふれていて目立たないからということで、重宝しているのだそうだ。保護司は対象者のプライバシーには最大の配慮をしているので、第三者に「あぁこの人保護司なんだな」と分かってしまうことまで、嫌がるのである。

 ポイントが貯まったので、来年のものを昨日プレゼントした。シルバーのバインダータイプである。

 

 

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