無題

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予定日前日、検診。

数日前から、メールや電話をよくもらう。みんな「まだかな?」「そろそろかな?」と気にしてくれているようだ。

まあ、わたしがききたいわ、ってなものだが(笑)。

もうすぐなのかまだまだなのかを占うぐらいはできるだろうと思って臨んだ検診だが、

結果は「まだ閉じてます」。どうやら予定日を超過しそうだ。

でもこの内診が刺激となって、検診後に急に陣痛がくるような場合もある、とよく聞くので、やはり落ち着かない。


予定日当日、依然として気配はない。

日曜日なので、彼が会いに来てくれることになっていた。

夜の不眠が続いているので、だらだらと寝て彼を待つ。

横になっていると、なんとなくお腹に痛みがあった。

おや、と思う。今までは、お腹が瞬間的に「きゅうっ」と張ることはあっても、痛みは無かった。前駆陣痛ってやつかな?と考える。これがくるってことは、近づいてはいるってことなのかな……まあ試しに間隔を計ってみよう、と時計を見つめた。

彼が到着した。両親は出かけていて留守で、しばらく二人でリビングでゴロゴロしていた。

その間にも時々、痛みはやってきた。強めだったり弱かったりした。間隔は10~15分くらい、まちまち。

「うーん。なんかお腹痛いんよね…」と彼に言う。

彼の反応は「え、そうなん。来たかな?」というような感じだった。

両親が帰ってきた。

「さっきからお腹痛いねん」と母に言う。

「あらっ、そう。来たかな? 来てもおかしくないわな」と彼と同じような反応だった(笑)。

「でもまだわからんし。予定日当日に産まれたらすごいよなー」と笑う。

この日、彼と二人でちょっと出かけようかという話をしていたのだが(里帰り以降ふたりきりの時間が少なかったため)、

「出かけて大丈夫なん?」と彼は心配した。

「うん、大丈夫大丈夫。」とわたしは言った。動けないような痛みではなかった。

でも遠出はこわいので、近所のイオンに、入院中に読む本を買いに行ってすぐ戻ってくることにした。


彼と一緒に外に出て、駐車場まで歩こうとすると、

ちょっときつめの痛みが来た。

「ちょっとまって~」と彼に言い、しばらく立ち止まって、痛みが去るのを待った。

彼は「あかんわ。戻ろう」と言う。

わたしは「だいじょうぶだって」とゆずらなかったが、駐車場まで歩くのはあきらめた。彼が車をとってきてくれる。

今考えると、「これは本陣痛じゃないだろうか…」と自分でほぼわかっていたのに、どうしてあんなに行きたかったのか・・・ちょっと不思議な気がする。行ったほうがよいという予感のようなものがあったのかもしれないし、お腹の子に操作されていたのかもしれない。

痛みの間隔をはかりつつ、イオンに着いた。やっぱり10分かその前後くらいのサイクルで、キツい痛みとゆるめの痛みがだいたい交互にくる。思わずしゃがむほどの痛みのすぐ後に、おまけみたいにゆるいのがついてくることもあった。

時計とにらめっこしながら、本屋で本を何冊か買った。陣痛中にあるといいと聞いていたので、ウイダーインゼリー的なものも買ったりした。


帰宅する頃にはもうごまかせない痛みになっていた。

あわてて病院でもらったテキストを出してきて、「陣痛中の姿勢」というところを見る。

イラストを真似てあぐらをかいて痛みを迎え撃ってみたが、

太ももがわなわなしてとてもじゃないけどじっとしていられない。

いろんなポーズをとりつつうろうろしてみたところ、四つんばいが楽なような気がした。

まだ「あははは痛いよー」と笑ってさえいられたが、

さすがに病院に電話しなければいけなくなった。

「すぐ来なさい」と言われるだろうと覚悟していたのだが、電話口のスタッフさんの反応は「どうします? 強弱があって10分間隔ぐらいだったら、来といてもらってもいいし、もう少し様子を見て7~8分になってからでもいいし」と意外とのんびりだった。

「違うかもしれないしまだまだかもしれないけど診てもらってみる」というような雰囲気になってしまった。

少し一人で出かけていた父親がちょうど帰ってきて、

父親の車(8人乗りの広いエルグランド)で病院に出かける。両親と彼とわたし。

車の中でもきつい痛みが何度か来て、窓の上の手すりを握って耐えた。



続きます。

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