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10ヶ月最初の検診を機に、里帰りすることになった。

ここからは検診が週1になるし。


彼と二人での暮らしも、とりあえず終わる。

さらに言えば引っ越しの予定があるので、今の家で暮らす日々もあとわずかということになる。

里帰りは出産のため、引っ越しは今よりも家賃安くて広い家に移るため、という、前向きな変化なのに、

すごく、寂しい。

この街にはわたしたちの通っていた大学があって、友達やクラブの仲間がいっぱいいるし、なじんだお店や道も多い。それに、結婚して二人で住み始めた最初の家だ。共働きの時も、わたしが退職してからも、生活は楽しくて幸せだった。

わたしのお腹を見ながら、「この子はこの家を知らないままになるんやな」と彼が言う。彼は学生時代下宿していたので、わたしよりももっとこの土地に愛着があるはずだ。「やっぱりちょっと寂しいな。でも、これでいいんやな」とつぶやいていた。「いつでも遊びにこれるよ」と、自分に言い聞かせるようにわたしは言った。


実家はここから車で40分~50分ほどの距離。家族のことは好きだし、何も悲しいことなんかないのに、約2ヵ月彼と離れて暮らすのだと思うと、寂しくて涙が出る。もうすぐ人の親になるというのに、わたしはまだ子どもみたいだ。

泣いてしまうわたしを、「会いに行くから」と彼はなぐさめた。


検診へ行く。

ちょっとカンジダが出ていた。確かに、かゆいと思うことがあるが、そんなにひどくはない。

中期ぐらいから?おりものの量が多い。しょうがないかと思う。下着がすぐ汚れるのだけがうっとおしいけど。

エコーは……この週数になるともう何が何だか、よく見えない。4Dでも、あいかわらず顔は隠してるし(笑)。推定体重は2560gほど。立派なものだ。本当にこの通りなら、もう生まれても大丈夫なくらいだ。

ちょっと前に胎児の心臓の検査で、穴が開いてるかもなどといわれていたが、

どうやらもう一度検査するらしい。外部に資料を送って調べてもらっているらしく、「撮影しなおして、もう一度送ってくれっていうことでね」と言われる。少し怖くなったが、この日撮ったものを医師が見る限り問題はなさそうだというので、ひとまず楽観することにする。

次に、胎児が元気かどうかの検査をする(NST)。お腹に機械をつけて、心拍数と胎動を見る。

その前におっぱいが開通しているか確認があった。

おっぱいマッサージ、いいかげんにしかしてなかったので「まずいかも」と思ったが、看護師さんがつまんでひねると、透明な液がぷちゅーっとしみ出た。びっくりした。自分でしてるときは出たことなかったので、やり方がぬるかったのかもしれない(笑)。

「開通してきてますね。これからは毎日マッサージやってね」と言われた。

検査は、要は胎児が元気であるというデータがとれればOKで帰れるということだったのだが、

エコーの前やたらと動いてたくせにこの時は寝こけていたらしくてなかなか胎動のデータが取れず、

わたしはものすごく長い間、機械とつながったままでぼんやり座っていた。暖房がきいていて眠かった。お腹の子もそうだったのかもしれない。

看護師さんが「動け~」とお腹を押してもダメ、わたしが立ち上がって足踏みしてもダメで、

最終的には「ブー」と音が出る機械で胎児をびっくりさせて叩き起こすことになった(笑)。ちょっとかわいそうだけど、笑ってしまった。


検診後からそのまま実家に留まり、里帰り生活が始まった。

家を空けるにあたって、一人になる旦那さんのために妊婦さんはいろいろ準備をしておくものらしいが、

わたしはこの通りズボラ人間だし(笑)、彼は一人暮らしの経験があるので、たいして何も心配することなく、自分の必要最低限の荷物だけ持ってバタバタと家を出てきてしまった。

ただ、彼は料理はするけどいわゆるおかず的なものって作らないので、冷蔵庫の中を見て、彼が使わなさそうな食材で日持ちのしないものだけは前日に使い切っておいた。

そうしてできた煮物と白和えを、半分実家に持参し、半分は彼のその日の夕食にと残しておく。あとは、鉢植えに水をやってねとお願いしたぐらいで、他に特に言い置いておくこともなかった。時間がなくて洗濯も洗いものも残してきたが、「俺やるから気にすんな」と彼は言う。日ごろから手伝ってくれているので、物の在処を知らないというようなこともない。ゴミの日だってちゃんと知っている。公共料金の支払いも前から彼の担当だし。

わたしができて彼ができないことって少ないなと思った。


実家では、なるべく家のことを手伝うようにして過ごしている。

あと、実家に置いたままになっていた荷物がまだけっこうあったので、それの整理をしたり。

彼はちょくちょくメールや電話をくれる。うれしいけど、寂しい。


臨月に入ったわけだが、お腹が重く、恥骨・股関節痛がつらい。

あと、これは寝床が変わったせいもあるのか、寝る前に胃酸がのぼってきて本当に気持ち悪い。

臨月になるとお腹が下がってきて胃がすいてくるとか、胎児の頭が骨盤に入ってきて固定されるので胎動が減るとかよく聞くが、そういうのはまだ全然ない。食べるとすぐお腹いっぱいになるし、胎動も痛いくらいある。

あんまりあてにならないのかもしれない。

でもほかに生まれそうな予兆も何もないので、お産はまだまだ先なのだろうと勝手に思っている。単に覚悟ができてないだけだとも思うが(笑)。

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わたしがつわりでしんどかったのと同時期に、わたし以上にひどいつわりに苦しみ、入院もした友達がいた。

何度もメールをやり取りして不安やつらさを打ち明けたり、励ましあったりした。

その彼女が、先日、元気な女の子を無事に出産した。

なんだか身内のことのように嬉しい。体重も減ったままだときいていて、心配していたから・・・本当によかった。


わたしももうあと一ヶ月ほどで生まれるわけだが・・・

ここまできても、まだあまり実感がわかない。

お腹は毎日もぞもぞ動いているし、その動きには愛しさを感じるけど、この中に赤んぼがいる(しかももう生まれてもなんとか生きていけるくらいの、「完成」に近い赤んぼ)ということを、うまくイメージできない。事実としては理解できても。

そういうこともあってか、早く顔を見たいな、直接触れてみたいな、と思うようになった。

でも同時に「産むの怖い!」という気持ちもやはりある。まだまだ腹が据わらない(笑)。準備も途中だし。


9ヵ月後半の妊婦健診に出かける。

今回から内診が加わったが、おりものの様子を見るためだということだった。

エコーはいつも通りある。今回、顔がけっこうはっきり見えた。なんだか鼻が立派だった(笑)。唇はわたしに似たのか厚めに見え、ふてくされたように「ぶにゅー」となっていた(笑)。

推定体重は2200gをこえた。わたし自身の体重も増えている。最近甘いものをよく食べてるからかな。(でも別にお咎めはなし)

血液検査があったので今回の費用は高めだった。


そのあと自然食バイキングのレストランでお昼を食べ、実家にちょっと寄って、

それから物件を見に行った。

わたしの退職で収入の状況が変わったのと、子どもが生まれることを考えて、引っ越しを検討中なのだ。


そして、夕方からは、大学のクラブの仲間たちと鍋をする。夫婦で出席。

久々に部室に入ったが、あいかわらず汚い(笑)。物も増えて、カオスっぷりが増していた。

鍋はおいしかった。くちびる火傷しちゃったけど。

途中からやってきたスモーカーが一人、狭い部屋でタバコを吸いだしたので、

鍋も終わって片づけも済んでたし、わたしは帰ることにした。

普段は別にそこまで嫌煙家でもないのだが、やはり妊娠中の身では煙が気になる。彼はわたしに「大丈夫か」ときいてはくれたけど、さすがにスモーカーに「吸うな」とまでは言えない。わたしだって言えない。

「動いてるか」とか言ってわたしのお腹気にしてるくせに、ちょっと外に出て吸うくらいの配慮はしてくれてもよさそうなものなのに……ともやもやしたが、仕方のないことだ、イヤならわたしが出ていけばいいだけのことだ、と諦めた。こっそり一人で帰ろうとしたのだが、彼が出てきてちゃんと家まで送ってくれた。


日曜の夜、彼が寝入るころになってまたしても寂しくなり、拗ねた態度をとっていたわたしを、

彼が「こっちおいで」と呼んでくれた。

服を脱がせて、ベッドの中で後ろから抱っこしてくれた。

構ってもらえるのがすごくうれしくて、寂しさはどこかへ消し飛んだ。あまりにもゲンキンな自分がちょっと恥ずかしい。

彼はそのまま最後までしてくれた。

最近、セックスが終わると、なんとなくお互いに「ありがとう」と「ごめんね」を言う。

嬉しさと同時に、相手の体への負担を心配する気持ちがあるからだと思う。

彼は疲れているし、わたしはお腹が大きいから。


臨月間近なわけだが、まだ胎動は激しい。おとなしいときはおとなしいが、、動くときはすごい動き方をする。彼が見ていた時に左から右へ「ぐにょんっ」と動いたことがあって、「今の、まわし蹴りだよきっと」と二人で笑ったりした。

だいぶ胃が圧迫されているのか、ごはんの後がとても苦しい。寝起きに、食べづわりみたいな、空腹からの気持ち悪さを感じる日もある。


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妊娠中は免疫力が下がってるとかきくが、

幸いなことにまだ妊娠してから一度も風邪をひいていない。

もともとめったにひかないけど…。

さすがに今年くらいはインフルエンザのワクチンもしておくべきだろうかと少し考えたが、

普段やらないことをやるとなんか逆に調子が狂いそうでそれも怖い。


足の付け根の痛みは、だいぶマシになった。

でもお腹の張り?がひどい。たぶん張りなのだと思う……ちょっと動くと下腹がつっぱる感じで痛む。

痛くて動けず、晩ごはんを作れない日もあった。

仕事が終わった彼に電話して、「ごめんやけど何か買ってきて」と頼む。

彼はこういうとき嫌な顔をしたことがない。まず心配してくれて、何食べたい?などと聞いてくれる。とても優しい。

同じように体がつらくてお弁当が作れない朝も、

彼は「無理して動かれると心配だから、寝ててくれたほうがいい」と言う。


それとは別に、お腹が痛くて悶絶した日があった。

ちょうど起床時間の少し前、お腹の左側がズキンズキン激しく痛んで、どう姿勢を変えてもそれが治らず、

うなったり「いたい…いたい…」と思わず声が出て、彼を起こしてしまった。

「どうしたんやろ」と言いながら、彼は腰をさすったりお腹をさすったりしてくれた。

痛くて横になっていられず、四つん這いになってみたり座ってみたりしたが、どうしても痛い。

赤んぼがよく動いていたが、動かれると余計に痛かった。

「お腹張ってるよ」と彼が言う。

わたしは痛みにうめきながら、今までに得た知識を頭の中でごちゃごちゃひっかきまわして、

「多分これは早産とかそういうアレではないな」と思った。

お手洗いに行って出血してないかだけ確認したかったが、到底動けそうになかった。

でも何か出てる感じはまったくなかったし、痛みが規則的ではないし、痛いのは左側だけで腰や恥骨に響く感じでもないから、

よく聞く前駆陣痛とかとも違う気がした。

お腹の張りも、わたしが痛がって身体に力が入ってるせいだと、自分でなんとなくわかった。

だから彼に「大丈夫だと思う」と言った。少しずつ痛みが和らいでいるような気もした。

痛がるわたしにつきあううちに出かける時間が迫ってしまった彼は、

「大丈夫って、なんで言えるの。どうしよう、病院遠いしな・・・明日有給とってるし、休みにくいんやけど・・・」とギリギリまで迷って心配して、

「本当に大丈夫。遅刻しちゃうよ」とわたしが言うと、

「なんかあったら、お母さんに電話するんやで。俺も戻ってくるから。」と言いながら出て行った。

一人になってしばらくすると、痛みが徐々にひいていった。

枕元のケータイをとって、ネットで妊娠後期の痛みについて調べた。

この時期はまた一段とお腹が大きくなるので、靭帯が圧迫されて痛むことがあるという話があり、

「ああ、これかな」と思った。中期ごろにも一度そういう感じで痛くなった覚えがある。あの時はここまで痛くなかったが…。

この場合、病院に行って診てもらったところで異常は見つからないらしい。

動けるようになったので、お手洗いに行ってみたが、やはり何も出ていない。よかった。

彼に「お騒がせしました」とメールした。

夜にはもうまったく痛みはなかったが、彼が心配して「今日は動くな」と言い、晩ごはんはお弁当を買ってきてくれた。


彼が「明日有給とっ」たのは、二人で病院の両親学級を受けるためだった。

4講座あるのだが、ひとつも受けないうちに9ヵ月になってしまい、

今回やっと入院準備とお産の知識を教えてくれる講座にだけ参加したのだった。

「両親学級」といっても平日だったからか、夫婦で参加した人は少なく、わたしたちのほかにあと2組だけだった。教室は満員で、夫同伴の3組は同じグループにかためられた。

講座は、医師による異常分娩とその対処についての話と、出産シーンのビデオ鑑賞、あと入院前後のもろもろに関する説明が主だった。

進行表に「グループワーク」とあったので「うわ、嫌だな」と思ったのだが、

自己紹介と、ちょっと意見を出し合う程度のものだった。

このグループの3組はたまたま予定日が近く、みんな1月の前半だった。正月にかぶりそうなため、「正月に生まれると特別料金になる。最初の親孝行で避けてくれたらいいんだけど」とみんな言って笑っていた。

出産シーンの映像は、「うちとはだいぶ違いますけど」と司会の助産師さんが前置きしたとおり、なぜか助産院でのフリースタイル出産のものだった。

普通の畳部屋みたいな、ベッドなんかない所で、陣痛から出産・カンガルーケアまで全部やっていた。部屋には産婦さんと助産師さんのほかに、上の子どもや旦那さんやお母さんが常にいた。化粧っ気のない顔で、うずくまったり旦那さんに抱きついたりしながら痛みに泣き叫ぶ姿と声は、けっこうショッキングだった。家族たちはその凄い声を全部聞きながら、産婦さんの体をさすったり支えたりしていた。

「ひー、わたし無理」と思ってしまった。あんな姿になるのなら誰にも見せたくない。でも誰かにそばにいてほしい。彼だけで十分、ていうか精一杯だ。あんなに叫ぶほどの痛みなのか。わかってたけど、まのあたりにするとやはり怖い。わたしに耐えられるのか。「みんなやってきたことなんだから大丈夫」と義母は笑って言ってたし、「うちの家系はみんな安産だから心配ない」とうちの母も言ってたけど、怖いものは怖い…。


このショックと関係あるかどうかわからないが、

最近また少し情緒不安定に。

休日の夜だった。彼が眠った後、夜中に無性に寂しくなって泣いてしまう。まただ。もう何回目だか。

彼は目をさまし、「何? なんで泣いてるの?」ときいてくれたが、若干うっとおしそうだった。

わたしはすごく迷ったが、「寂しい」と正直に言った。

そしたら彼がキレた。

「俺、きょう頑張ったのに、足らんのか。俺が悪いんか。」みたいな。

「頑張った」と彼が言う意味はいまいちわからなかったが、確かにこの日は休日で、彼はずっとわたしと一緒にいてくれた。いろいろ動いてもくれた。洗い物もやってくれたし、買い物にも連れて行ってくれて、「今日は俺が」と晩ごはんも作ってくれた。ソファで眠りに落ちたわたしをベッドに連れて行ってくれたし、お風呂一緒に入ったし、テレビも一緒に見た。スキンシップもあった。ずっと優しかった。

「それなのになぜ泣かれなきゃいけないのか」と彼は思うのだろう。

彼がキレた事にびっくりして、悲しくて、わたしは余計泣いてしまう。声さえあげて。でも、考えたらわかった。

たぶん、わたしの「寂しい」は、そういうので100%埋められるものではないのだろう。

そりゃ彼が一日まったくわたしにかまってくれなかったら、もっともっと寂しいとは思う。でも、この日のように一日中一緒に過ごしても、それで満ち足りるわけではない。だから彼に何か不満を持って「寂しい」と言ったのではなかった。

でも彼は自分が責められていると思ってしまうのだ。眠いから余計、そうなってしまうのだろう。「こんな時間になってから言うって何やの」とか、「ああもうこれであと5時間しか寝られない」とかそういうこともぶつぶつと言う。

わたしは「どうしたのって聞いてくれたから『寂しい』って言っただけなのに、どうして勝手に自分が責められたと思って怒るの? 言わなければよかった。」と言う。別に文句を言いたいわけじゃないのに、こういう展開になるとこういう言い方になってしまう。

その日はそのままフェードアウトしたが、翌日になって「昨日はごめん。寂しいって言ってるサキにあの仕打ちはなかった。俺の被害妄想だった。」と彼は頭を下げてくれた。わたしが食べたがってたお菓子をお土産に買ってきてくれたりもして。

わたし、ケンカしたかったわけじゃないのにな・・・と苦々しく、申し訳なく思う。

こんなのもマタニティ・ブルーなのだろうか?

でも翌日、彼が埋め合わせみたいにゲームをやめて(このごろ彼は平日も休日も、少しでも時間があればパソコンでゲームをしている)セックスしてくれて、この日はわたしも寂しくならなかったので、

妊婦のくせに、わたしって結局してほしいだけなのか?とも思う(笑)。こんな浅ましい母親でいいのか(汗)。

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