無題

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仕事から帰るときは彼にメールをする。

わたしはバス通勤だが、1時間に2本しかないので、

「○分のバスで帰るよ」と言っておく。

すると、着く時間がだいたいわかるので、時間がちょうどいいときは彼がバス停で待っててくれていることがある

(彼は駅から自転車)。

初めてそれをしてもらったときには、まさか彼だとは思わなくて、

夜で暗かったせいもあり、ナチュラルに不審な人が立っていると思ってしまった(笑)。

でもとてもうれしい。

バス停から6~7分の距離を、ごきげんでふたり歩いていく(笑)。


このあいだは、そうして一緒に帰ってきて、ハイツの階段を上がる時に、

わたしは彼にささやいた。

「ねえ、最後にしたのいつだったかな?」

彼は照れる様子もなく、「3日前かな」という。

「3日か。けっこう経ってるね」とわたし。

「うん」と彼。

「……3日で、『けっこう経ってる』っていうのも、凄いかも」わたしは笑った。

「ああ、そうかもね」彼は真顔だ。

誘っているの、わかっただろうか?


家に入る。衣裳部屋と化している和室でコートを脱ぎ、

なんだかとても幸せな気分で、畳に座って「ぎゅっ」としあった。


いつもはこうして仲良くしてるけど、時々はケンカもする。

このあいだ彼が疲れて帰ってきたとき、わたしは先に帰っていたにもかかわらずなんだか動く気になれなくてぼうっとしていて、ごはんの用意も何もできていなかったので、いらだった彼とケンカになった。

ケンカするとすごく泣いてしまう。それはつきあっていたときからそうだけど、結婚してからは、どれだけ泣いても暮らしは続くから、結局問題と向き合わないといけないと思うし、とりあえずごはん作らなきゃ、とか思う。

恋人だったころは、ただおさまらない気持ちを全部彼にぶつけていただけだったのだ。きっと。


時を戻そう。

一緒に帰宅して和室で抱き合って、そうして、自然にいちゃいちゃしてしまった。

たぶん彼にはちゃんと伝わっていたのだと思う。

心地よくふわふわしはじめたところで、「ベッドにいこうか」となった。

なんとなく気恥ずかしくて、明かりを少なくした。

捨て去るように服を脱いで、ベッドに入った。

わたしは照れてくすくす笑っていた。こんなにきちんとセックスを始めるっていうのは、わたしたちには珍しいことなのだ。結婚する前からそうだが、だいたいいつも突発的(?)に始まって、服とかちゃんと脱がないし、リビングのソファだろうがお風呂だろうがその場でしてしまう。


薄暗い中だったが、彼が笑顔でいるのがわかった。

わたしが上でつながると、彼が優しい声で、

「サキと結婚してよかった。帰ってきてサキがいるだけですごく幸せで、癒される」

みたいなことを言った。

わたしはきゅーんとして、涙が出そうになった。

すると「あ、なんかすごく締まってきたよ」と彼が笑った。

「うれしいから、かな」とわたしも笑った。嬉しくなると締まるのだろうか?不思議だ。

でも結局このときは、彼がいく前に終わった。

「長くしたい」と思って我慢しすぎるといけなくなっちゃうんだという。

別にいいけど、区切りがなくてなんだか変な感じ。

そうしてどちらからともなく眠ってしまった。



ふと目が覚める。時間はわからない。

ケータイすらベッドに持ってこずに始めてしまったのだと気付いた。

ごはんも食べていない。

彼は眠っていたが、わたしはそっと自分の背中をくっつけて、手を伸ばし、彼のものを自分の中に入れた。

彼、どの時点で起きたのかわからないが、わりとすぐに動き始めた。

なんでだろうと思うぐらい気持ち良かった。

「目が覚めたら入ってた…」と彼がとろとろした声で言う。

次第に激しくなって、たくさん名前を呼んだ。

彼がいって、体を離して、そして眠り込んだのだと思うが、このあたりは記憶にない。

「ごはん、たべる?」とわたしが言い、「いや、もう、いいわー」と彼が答え、「えー。わたしは食べる」「んー、じゃあ、たべるよー」とか会話したと思うが、これもどの時点なんだかよくわからない。


ふたたび目が覚めた。もう真夜中だろう…と思いながら起き出し、リビングの時計を見たら、まさかの5時だった。

笑ってしまった。

わたしたち、きのう帰宅してからごはんも食べないでセックスだけして寝てしまったのだ。

むちゃくちゃだ。寝すぎだし。

もうベッドには戻らず、朝ごはんの用意をして、6時に彼を起こした。

彼も夜中だと思っていたらしい。

「6時だよ」と言うと「は!? マジで!?」と言った(笑)。


今後は気をつけよう(笑)。

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