日経エレクトロニクス主催のセミナー「デジタルテレビの新たなる挑戦」に参加してきました。「テレビ2.0」ともいうべき大変革の中でハードメーカー、ソフトメーカーともにさまざまな動きをしています。全部で6つの講演の中から面白かったものを3つご紹介します。まずはハードメーカーのメインプレーヤー松下電器産業から。
DIGA

「デジタル家電をネットにつなぐ -プラットフォームからの取組み -」

□マーケットの概況(ハードメーカーの立場):
・付加価値の方向性としての大画面化はいきつくところまできた
・メーカーにとっては低価格競争の消耗戦に突入
           ↓
2010年にはほとんどの家庭でネットワークがただ同然で
構築されている未来を前に業界全体の取り組むテーマとして
「ネットワークにつないだ新たなファンクションの追加」が叫ばれている

ただしやみくもに機能を追加し、消費者が理解できなかった
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
使われなかったりしたら意味がない(消化不良の携帯電話機能のように)
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

□テレビの未来を考える上でのポイント
(Lesson Learned)
・Webブラウズだけでは魅力なし
・特殊な専用ハードウェアが必要では普及しない
・ユーザーはなかなかネットにつないでくれない
・Webサービス型アーキテクチャがサービスを大きく発展させた
(KFS)
・ライフスタイルを変えるNewExperienceの実現
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
 -新しいテレビの見方、コンテンツの選び方
 -時間、空間を共有できるマルチメディアコミュニケーション
 -生活に密着し簡単にすぐに使えるサービス
・広く普及するオープンなサービスプラットフォームの実現
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
□松下の取り組み
①HD-PLC:無線LANで家の家電同士を結ぶ技術
②Tナビ:共通デジタルTVポータル(メーカー5社が協業)
 2006年7/7に会社設立
07年2月にサービスイン予定(acTVila)
CPUの性能が悪くまだ勝手はよくない
サイトはWalled Gardenタイプでクローズド
③UniPhier(ユニフィア):
「安全性」「相互接続性」を可能とするプラットフォーム技術
 
【見えてきた課題】
①TVがライフシーンの中でどのように使われているのか(PCとの対比)
場所は?(リビング⇔部屋)
視聴態度?(受動的⇔能動的)
利用目的?(公共性⇔私的)
操作性は?TVではキーボードは不可能、リモコン十字キーでのコントロール

これらの要素を正しく捉えたサービス構想が重要

②ビジネスとして(コンテンツの原価をどう回収するか)
・2段階方式での課金(ある程度無料、オプションは有料というような)
・広告による収入
・TVの販売価格への転嫁

【感想】
まさに良いものを金を払わず手に入れたいという“わがままな消費者”
に翻弄されているモノづくりの現場の厳しさが迫ってくる内容だった。
今日の講義にあったような血のにじむ努力が報われたとしても
すぐにコモディティ化し、また低粗利のサイクルにすぐに戻されてしまう
に違いない。悲観的な見方かもしれないがそれでもなお情熱を失わずに
モノをつくろうとするサムライ的スピリットには共感できるが、アップル
やgoogleにみえるようなビジネスプロセス、そのものの捉え方を大胆に
変化させていかないと勝てない印象をもった。


AD