うみねこ島 ベストセラー以外の本を読みたい人のために

ベストセラーやポピュラーな本もいいけど、ちょっとつまらない、物足りない、
という人もいるでしょう。

このブログは、中世ファンタジーでなくても、魅力あるヒーローは作れることが実感できる
「黒ねこサンゴロウ」シリーズをみなさんに紹介するために開いております。


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関裕二

 

自信を持った書きぶりが、説得力を持っている。

講演会はいつも満員だそうだし、なんかわかる気がする。

いわゆる通説とは結構違うことが書かれているので

へえーと思いながらどんどん読める。

 

ただ、この分野(日本の古代)は中学校の授業のままでほぼとどまっている。

なので、この内容に信憑性があるかどうかはよくわからない。

まあ、古代はそもそも史料が少ないわけで

想像の余地は大きいから、これはこれであり得るのかもしれない。

 

最後の方は「藤原一族の思惑で世の中が動く」というようなかなり“陰謀”っぽい筆致になってくる。

気になるのは、それほど一族が結託していたのか、ということ。

一族の中でも異なる方針や考えを持つ複数のグループが存在したんじゃないかな。

それともなにか結束力の高さを維持する要素があったんだろうか。

 

 

 

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光の犬 光の犬
 
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松家仁之

 

何世代かにわたる家族の物語って好きだなあ。

『風の丘』

https://ameblo.jp/uminekojima/entry-12013123610.html

もそうだったと思ってページを見直したら、ここでおんなじこと書いているじゃん。

表現パターンが少ないな。

 

だれが主人公というわけでもない。

この家族は寡黙というか、ほかの人になるべく関わろうとしないので

家族のやり取りが少なく、地の文での記述が多い。

その静かさが大きな特徴かもしれない。

 

しかし、みんなバラバラな方向に屈託があるな。

ほかの“人”というより、いろんなものに「関わろうとしない」という点ではかなり共通している。

なので読んでいてもどの登場人物にも共感しないが

だからなんとも言えない寂寞感を感じられるのかもしれない。

ストーリーはちょっと暗くて、読後の爽快感は少ないな。

 

書名とオビの文に家族が飼っていた犬の言及があるが

本文ではあんまり重きがない。

読む前に期待した感じとはちょっと違った。

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白鷺あおい

 

いろんなものをリミックスすると、

既視感のある材料でも独創的なものになる。

 

水に棲むオロチ、淵の主、雨乞い儀式、魔女の学校、ホウキでの飛行、

のっぺらぼう、ぬりかべ、人狼、座敷童、変身、大物主神、2点間の直結通路、時間の直結通路…。

この素材だとハリー・ポッターと千と千尋と魔女の宅急便とゲゲゲの鬼太郎を思い起こす。

(巻末には「RDGレッドデータガール」も挙げられているが、これは読んでいないのでわからない)

 

道具立てはわりとありきたりなものをオールスターで使っているのだが、

それをうまくより合わせるとオリジナルなストーリーができあがる。

こういうファンタジーの作り方もあるんだなー。

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ランチ酒 ランチ酒
 
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原田ひ香

 

Web連載だからそうなるかもね、という感じだが、

半分は食べ歩き(店の情報紹介はないがある程度実在しているのかも)、

半分は小説という構成。

 

小説部分、最初は普通っぽいけど

最後の方には「この著者らしいな」という雰囲気が出てくる。

ちょっとクヨクヨしているところとかがね。

でも、結構しっかりしているよ、この主人公。

 

残りの半分は個人的には“オマケ”。

ランチに酒が飲める店を探す、というところはちょっとユニークだが。

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ミキータ・ブロットマン/川添節子訳

 

受刑者に文学は必要ない。しかし、著者が差し出せるものは文学しかない。

それが本書の結論じゃないかな。

 

参加した12人(メンバーの入れ替わりあり)が読書クラブを楽しんだのは確かだ。

でも読んだ本から受け取ったものは少ないように思う。

その理由は選書だろう。

 

コンラッド、メルヴィル、ブコウスキー、バロウズ(ウィリアムの方)、ブラリー、

シェイクスピア、スティーヴンソン、ポー、カフカ、ナボコフ。

彼らは文学を、本を読むという下地がほとんどない(ようだ)。

そういう人たちに、著者(中年の文学教授、ただしちょっと変わっている)が現時点で行っているような

物語からの“読み取り”は難しいのでは?

 

どこかで読んだ図書館員の話(うろ覚えだし、実話かどうかもわからない)。

就職面接で読んだ本を聞かれたときのために夏目漱石か何かを借りようとする若い子がいた。

しかし、その子はこれまでほとんど本を読んだことがない。

図書館員は、その子を連れて館内をぐるっと歩き、

彼女が興味を持てそうなものを気長に探す。

結局手にしたのは介護関係だったか、その子が今後やろうとする仕事に近い分野の本だった。

そしてその子はその本を読み通し、何か受け取るものがあったようだ。

 

読み手に向いた本、というのはある。

あえて向かない本を読む(読ませる)ということもあってもいいが、

とくに読書経験の少ない人には、向いた本を読んでもらうのがいいと思うな。

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勢古浩爾

 

ものすごくスカッとする。

 

定年後のことを指南する本たち。

文句をつけるためだけにこれだけ(約40冊)読んだわけね。

著者が言いたいことは、要は「ほっといてくれ。好きずきでいいじゃないか」なのだが、

それを一つひとつ引用しながら「バカ」と断定する。

 

当然のことながら、

ほかの本と同様、本書を読んでも定年後のことに役には立たないよ。

メッタ斬りが気持ちいいだけだが、それで十分。

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今年読んだ本の中でとくによかったと思う10冊。
(今年発行された、というわけじゃないよ)
今年はぼやっとしているとノンフィクションが多くなってしまう。

 

まずは何はともあれバラード。

やっぱりこの人が一番しっくりくる作家だ。

J・G・バラード短編全集1 時の声

https://ameblo.jp/uminekojima/entry-12326081667.html

 

読みごたえ、という点では今年はこれが一番だった。

すべての見えない光

https://ameblo.jp/uminekojima/entry-12324639935.html

 

南米作家はやはりどこか違うものをもっている。

野生の蜜

https://ameblo.jp/uminekojima/entry-12331448022.html

 

南米以外では北欧もそうかもしれない。

理性と感性の間という意味で。

冬の灯台が語るとき

https://ameblo.jp/uminekojima/entry-12282006188.html

 

今年フィクションでは日本人作家がこれ一冊だけ。

松田青子さん、いいよなー。

おばちゃんたちのいるところ

https://ameblo.jp/uminekojima/entry-12283343295.html

 

ノンフィクションらしいのだが、フィクションのテイストがものすごくあるという、独特の内容。

オはオオタカのオ

https://ameblo.jp/uminekojima/entry-12243704121.html

 

ほとんど知らない世界を見せてくれる。

ボコ・ハラム

https://ameblo.jp/uminekojima/entry-12314487482.html

 

“報道”というものを誤解している人が多い。

科学報道の真相

https://ameblo.jp/uminekojima/entry-12336788098.html

 

鶴田錦史の『さわり』と同様、失われた人の足跡を発掘するという業績。

女子プロレスラー小畑千代

https://ameblo.jp/uminekojima/entry-12293041983.html

 

マンガは1作だけエントリ。完結したタイミングなので。

謎のあの店

https://ameblo.jp/uminekojima/entry-12337076831.html

 

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イバン・レビラ/白川貴子訳

 

手ごわい本。

 

森の中の深い穴に落ちた兄弟が、なんとか生き延びて、脱出する、

というサバイバル話では全然ない。

いや、そういう体裁はとっているのだが、

込められている含蓄を読み解かないといけないエンディングになっている。

 

しかし、この寓意をどのように読み取ればいいか。

「訳者あとがき」がある程度助けになってくれる。

しかし、作者の込めた寓意をそのまま受け止めなくてもいいだろう。

 

兄と弟。

理性と幻覚の象徴と言えるかもしれない。

もしかして穴に落ちたのは一人だけだったとか?

おそらく著者が意図した読み方ではないと思うが。

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ヨン=ヘンリ・ホルムベリ編/ヘレンハルメ美穂ほか訳

 

収録された17編のうちでは、

「小さき者をお守りください」(マーリン・パーション・ジオリート)がいいな。

ある意味“事件”が始まってもいないのに物語が終わってしまう。

それが強い印象を残す。

 

スウェーデンの作家が書いたミステリー(とその周辺と言えるもの)を集めた短編集。

といっても方向性はかなりバラバラだし

どれもおもしろく読める、というわけじゃない。

 

もしかして一番おもしろいのは、

編者による29ページの「はじめに」かもしれない。

スウェーデンにおけるミステリー分野の歴史を説明したもの。

もちろん、出てくる作家の名前は(最近読んだヨハン・テオリンを除くと)誰も知らないのだが、

作家の方向性、大衆の受け止め方など、

日本と似ている部分と似ていない部分があって、

そんなことを考えながらだと割と読める。


ヨハン・テオリン作の「乙女の復讐」も

『冬の灯台が語るとき』

https://ameblo.jp/uminekojima/entry-12282006188.html

の味わいを持っていてすっきりと味わえる。

 
日本との違いは、女性警官の比率が高いことかな。
レズビアンの警官が主人公だったりするのがなんとなくスウェーデンっぽいような。

 

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飯間浩明

 

いまや辞書界の売れっ子と言える飯間さんの2013年の著作。

街中でおもしろい言葉遣いを見かけることはあるけど

それを“収集しよう”とは普通思わないよね。

辞書編纂者ならではの視点だけど、内容はおもしろい。

 

辞書の用例はこれまでほとんどが“本”だったはず。でもそうじゃないところで(しか)使われていない言葉も結構あるんだな、

という点が一番のミソ。

本書は街中の看板に着目している、なるほど。

 

以前は口語だけの言葉を収集しづらかったけど

最近はネットで拾いやすくなっているはず。

将来は用例として、誰かのツイートが使われたりしていくのかもしれないな。

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