私は、教えるという言葉をほとんど使いません。
きっかけは、師匠の言葉した。
住み込みで山暮らしをしていた20代のころです。
冬支度がどうしても間に合わなくて
農作業の手伝いにシルバー人材センターの人を
お願いした時だったと思います。
来ていただいたシルバーの人たちとの朝の打ち合わせが
終わって、師匠に報告にいきました。
「今日の仕事の打ち合わせをして、
作業を教えておきました。」
この時です。
「目上の人に教えると言ったらだめだよ。
そういう時は、伝えるという言葉を使うんだよ。」
この言葉は今でも覚えているくらいですから
かなりショックだったんだと思います。
それ以来、目上の人以外でも、ほとんどの場合
教えると言う言葉を使わなくなりました。
考え過ぎだということはわかっていますが
教えるという言葉の裏側に
他人を自分が思うように変えることや
命令のようなニュアンスを感じてしまうからです。
子供や親もそうですが
他人を自分の思うように変えようとしている
自分に気がついたことはありませんか?
人は決して自分の思い通りにはなりません。
自分自身ですら思い通りにならないのですから。
相手のためを本当に思っていて
こうなってほしいと感じているのなら
その人が心から信頼してくれる自分になることから
始めます。
それができて、やっとスタートラインです。