国内対策だけで20年までに温室効果ガスを90年比25%削減する場合、原子力発電所の稼働率88%達成や、CCS(二酸化炭素の分離回収・貯留技術)が必要などとする試算を、国立環境研究所がまとめた。19日に開かれた環境省の地球温暖化対策中長期行程表の検討会で報告した。

 国環研は、20年までに25%削減する場合に必要な設備導入量や投資額を試算。20年時点の国内産業の生産量を「粗鋼1億1966万トン(05年1億1272万トン)」、世帯数を5044万世帯(同4906万世帯)と仮定した場合、太陽光パネルの設置世帯数は990万世帯(同26万世帯)、太陽熱温水器は1000万台(同350万台)が必要。工場など大型施設での太陽光発電導入量は2560万キロワット(同30万キロワット)、風力発電は1131万キロワット(同109万キロワット)とした。CCSについては、二酸化炭素10万トンを回収する大規模実証実験開始を前提としている。

 原子力発電所の稼働率は、25年時点で88%とした。新潟県中越沖地震後の柏崎刈羽原発の長期停止の影響で、08年度は60%にまで落ち込んでおり、検討会でも「(稼働率80%以上は)宝くじに当たることをあてにしているようなものではないか」などの批判が出た。

 25%減実現の追加投資額(省エネ型でない機器と比べて余分にかかる費用)は、11~20年に年平均10兆円必要と試算。一方、省エネ機器や再生可能エネルギーの導入によるエネルギー費用削減で、10年間で約半分は回収できるとした。【大場あい】

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