ジュラ紀~白亜紀(約2億~6500万年前)の海で繁栄した首長竜や魚竜などの海生爬虫(はちゅう)類は、水温に関係なく体温を一定に保てる恒温動物とみられることが、フランスなどのチームの研究で明らかになった。11日の米科学誌サイエンスに発表した。海生爬虫類は長距離を速いスピードで泳ぎ回っていた可能性があるという。

 酸素には、質量の異なる「同位体」がある。研究チームは生体内に存在する酸素同位体の比率が、体温と気温・水温の関係によって異なることに注目。水温と体温の差がほとんどない現在の魚の同位体の比率と首長竜、魚竜、海トカゲ竜の化石の歯に含まれるリン酸から取り出した同位体の比率を比べた。米国、欧州、オーストラリアなど十数カ所で発掘された化石を分析した結果、これらの海生爬虫類は、体温が35~39度と高く保たれていたと推計された。現在のクジラに近い数値で、クジラのように水温と関係なく長い距離を機敏に動けたとみられる。中でも、首長竜と魚竜は、12度前後の冷たい海でも、体温を維持できたらしい。

 真鍋真・国立科学博物館研究主幹は「白亜紀末期、首長竜などが絶滅したのは隕石(いんせき)の衝突による寒冷化が原因とされてきたが、低水温に適応できたとすると、説明が難しい」と話す。【永山悦子】

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