前原誠司国土交通相は24日、本体工事の中止を表明していた八ツ場ダム(群馬県)の建設予定地の同県長野原町を訪れ、地元住民と初めて意見交換した。同相は「困惑と怒り、将来に対する不安を抱かせているのはわれわれ政治の責任だ」と謝罪したが、住民側からはダム建設を求める意見が続出。議論は平行線をたどった。
 同相が就任直後の昨年9月に予定地を視察した際、住民側は「中止ありきでは話ができない」と面談を拒否した。同相はその後、本体工事に着手していない他の88ダムと同様、同ダム建設の是非を再検証すると表明。昨年12月になって住民側が意見交換に応じることを決めた経緯がある。
 意見交換会には、長野原町と、隣接する東吾妻町の住民ら約140人が参加した。同相は席上、国の危機的な財政状況などを挙げて同ダム中止を表明した理由を説明。その上で、ダムによらない住民の生活再建策を議論させてほしい、と求めた。
 しかし、住民側は「中止を前提とした議論はしない」と拒否。発言者からは「謝ればよいという話ではない」といった声も上がり、ほとんどが、ダム建設とダム湖を前提にした生活再建を進めるよう求める意見だった。 

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