数日後、糸が黒田家を去る日が来た。十五年にわたり、
長政の妻として黒田家を支え続けてきた糸をねぎらう光。
その優しさが糸様には辛かったのです～と、代弁するお富。
娘のお菊に別れの言葉を告げる糸。
黙したまま、切ない思いに耐える又兵衛、長政、光。
【主従の台詞】
＞若殿も思い切った事を・・・。（九郎右衛門）
＞乱世の習いとはいえ、酷なことじゃ。長政も辛かったであろう。
＞あの朝鮮での戦は、すべてを狂わせた。
＞糸には可哀想なことをした。お菊にも・・・。（官兵衛）
＞生き残る為に、選ばれた道でございましょう。
＞大殿が思われている以上に若殿は、
＞しっかりなさっておられるようで。（九郎右衛門）
＞これで黒田は徳川につくと、
＞はっきり世に示した事になる。（官兵衛）
長政と栄の祝言の日。栄姫は家康の前で、
徳川と黒田の架け橋となることを誓う。
＞慶長5年6月6日、長政は家康の養女・栄と祝言をあげた。（ナレーション）
◆◆◆出陣◆◆◆
上杉討伐に向かう挨拶を述べる為、大坂城本丸を訪れた家康。
謀叛の疑いを問う為、上洛を求めた家康。これに応じない上杉。
表向きは、あくまでも豊臣の忠臣としての上杉討伐となる。
・家康に、米二万石、黄金二万両を与える淀君。
豊臣家を割る為の徳川の私戦に、豊臣の財が使われる。
淀にしてみれば、踏んだり蹴ったりでしょうね。
祝言から、わずか十日で出陣する長政。東へ向かう上杉討伐軍。
家康率いる軍が江戸へ到着する頃、
西では、三成が挙兵の為、大坂城へ入る準備を進めていた。
毛利の安国寺恵瓊と越前敦賀城主・大谷吉継を前にして、
味方の名前を披露する三成に、如水の動向を問う恵瓊。
「如水など、いようがいまいが構わぬ」と豪語する三成。
一方の江戸にいる家康のもとに三成が罠にかかったという知らせが入る。
息巻く直政に対し「勝負はこれからじゃ」と口にする家康。
慶長5年7月、徳川討伐の為に挙兵、大坂城に入った三成。
光と栄に、大坂にいる大名の妻子は、
人質として大坂城に集められるだろうと告げる善助と太兵衛。
勿論、光はこれを拒否するつもりでいる。
三成の敵となる徳川の養女である身の栄。
彼女を気づかい、善助と太兵衛を信じる様に告げる光。
中津では、「三成挙兵」を知らせる九郎右衛門に対し、
即座に挙兵の意を伝える官兵衛。
しかし、ほとんどの兵は長政と共に会津に向かっている。
はたして、官兵衛の笑みの意味は？
【次回予告：天下動乱】
ついに三成が挙兵。大坂から逃亡する光、栄の運命は？
家康と三成を軸に黒田家の人々が動き出す！
映画『日々ロック』にて、二階堂ふみ＆竹中直人、共演中！（ぇ
▼軍師官兵衛：第48回 天下動乱 第１幕