軍師官兵衛:第38回 追い込まれる軍師 第2幕 | ♪ DEAR MY LIFE ♪

♪ DEAR MY LIFE ♪

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

◆◆◆喜ぶ者と悔いる者◆◆◆
大坂城。茶々の御機嫌取りに忙しい秀吉
差し出された洋菓子に見向きもしない茶々。
そこに、近くに控えていた石田三成が、
第二の正室の証として立派な城はどうか?と献策する。

「その城で殿下の子を生みたい」という茶々の言葉に狂喜乱舞する秀吉。
そこに「長政が宇都宮鎮房を討ち取った」という知らせが届き、
秀吉は、彼(=長政)の忠勤ぶりを喜ぶ。



宇都宮を討ったことで、豊前は引き続き黒田に任せると、
秀吉の沙汰が下った事を官兵衛に告げる善助
また、豊前における黒田の信用にも、
さほど影響が無かったことを付け加える善助。
しかし、「本当にこれで良かったのか?」釈然としない官兵衛

◆◆◆逃がす者と逃げる者◆◆◆
中津城では、牢の中、与えられた食事もとらず、
静かに座しているお鶴がひとり。



夕刻、城井谷から帰城した長政
しかし、食事の用意は出来ていない。の話しでは、
城の女達は長政に愛想を尽かし、何の世話もしたくないらしい。
(お鶴には食事つくってるんだよね。^^)

「くだらぬ!」と吐き捨てる長政に、
お鶴を牢から出すように詰め寄る光と女中達

73

牢の鍵を開けた又兵衛は、助けるわけではなく、
おぬしが勝手に逃げたことにする
と、お鶴に告げる。

が用意した路銀を差し出しながら、
恥をしのんでも生きよ、死んでは仇は討てぬ、
何がなんでも生きるのだ~と説く又兵衛
お鶴が牢から逃げていく姿を、物陰から見守る長政

※又兵衛と長政
この場面を観ていて単純に思ったこと・・・。
この二人って「二人で一つ」なのかなぁ~と。

官兵衛から精神的に多大なる影響を受けたであろう二人の弟子。
黒田家の支柱として相通じるものがありながら、
人としての色合いが全く違う二人。まあ、何となく感じたことです。w

◆◆◆父と息子◆◆◆
その年の5月、肥後の一揆を鎮圧し、中津城に戻った官兵衛は、
留守中の出来事をから聞いていた。

独断で宇都宮を成敗したことを詫びる長政
お鶴を助けたのかと確認する官兵衛に、
「彼女は勝手に逃げたのだ」と平然と答える。

殿下にはそう伝えておく~とだけ言い残し、
その場を立ち去る官兵衛

※勝手に逃げた・・・
このシーンも、微妙ですねぇ~
光の言う「勝手に逃げたのだ」という方便は、
黒田家の人間にしか通用しないですよね。

官兵衛は秀吉に何て伝えるんでしょう?

「助けました」「勝手に逃げました」
どんな言い訳を使ったとしても、
長政や官兵衛に対する秀吉の心証は悪くなる・・・。

もう、いっそのこと、半兵衛みたいに
「殺しました」と、嘘ついちゃっていいんじゃない?w



父から何も声をかけてもらえなかった長政に対し、
もし、あの時、中津にいたら、長政と同じ事をしていたと、
官兵衛の胸の内を、長政に告げる

奥の部屋の床の間に置かれた軍配を手にとる官兵衛
今は亡き竹中半兵衛の遺品を、しばらく見つめた後、
また、もとの場所に戻し、軍配に一礼して立ち去る。



※半兵衛の軍配
台本(ノベライズ本)には登場しない、このシーン。
これは単なる偶然でしかありませんが、
おいら自身、前回「城井谷の悲劇」の記事内で、
今の秀吉を半兵衛が見たら何を思うのか?と書きましたが、

NHKスタッフの中にも同じ事を考えていた人がいたようで。
軍配が出てきて、思わずニヤニヤ・・・。ヘ(゚∀゚*)ノ

>貴殿は、早々に死んで幸せだったのかもしれん。
>あの様な殿下の姿を見ずにすんだのだから。(妄想・官兵衛)


ここで再登場した半兵衛の軍配。
半兵衛役の谷原さんの映像を使った回想シーンではなく、
あえて、このアイテム一つで官兵衛の心情を表現する手法は、
とても感慨深いものがありました。

◆◆◆将棋の駒◆◆◆
秀吉は、肥後を二つに割り、半国を小西行長に、
もう半国を加藤清正に与えることにした。
清正、正則、長政と、自分が育てた息子たちが、
立派に出世していくことを喜ぶ、おね

三成、清正、正則、長政、皆を競わせる方法を、
信長から学んだと言う秀吉。そこまでは良かったが・・・。
人を「将棋の駒」に見立て、神のごとく、
人を自在に操ることが面白い!~と言う秀吉に疑問を感じるおね



1588年(天正16年)7月、尼崎・法園寺にて、
謹慎中の佐々成政に、秀吉から切腹の命が下る。
書状を読み上げた石田三成に、
成政は、同じく切腹を命じられた肥後の地侍と同様、
所詮、秀吉の手のひらの上で戦っていたのかと嘆く。
(使えない駒は捨てるのみ・・)

※将棋の駒
自分の会社で働く社員を「将棋の駒」に見立て、
自分の号令でもって、社員達が右に左に動く様を見て、
その事象を面白がる人が、この世に存在したからといって、
それが、即、社会悪だとは思いませんが、

そういう上司(=社長)の下で働く人間は、
チョット、やりにくいでしょうね・・・。

おいらの実体験でも、そういう社長と同席した飲み会などで、
「俺の号令で皆が、あくせく動くサマを見るのが気分良くてねぇ~
 これこそが男の醍醐味!だよなっ、君もそう思うだろ?!」
~と声をかけられたことがあり、答えに窮した記憶があります。

そんな個人的な快感に同意を求められてもねぇ~、
それより、会社として社会に対して「何をするか?」
社長として社員に対して「何を指示するか?」の方が、
よっぽど重要なんじゃないかと思うわけですが。

まあ、たまたまかもしれませんが、
三年後、この会社、倒産しましたよ、ええ。(-。-;)

▼軍師官兵衛:第38回 追い込まれる軍師 第3幕