◆◆◆権力者・秀吉◆◆◆
秀吉に豊前と肥後の様子を報告する恵瓊。
このまま佐々成政に肥後を任せてよいものか?
佐々に対する疑問を口にする、石田三成。
国を治める器ではない佐々の今後を考える秀吉。
同時に秀吉は、豊前をまともに治められない、
官兵衛への不満を口にする。
>事の起こりは、殿下が宇都宮に
>本領安堵を約束なさったゆえにございます。(利休)
>それを上手く治めるのが国主というものじゃ。(秀吉)
自分に逆らった宇都宮と和睦し、
黒田家の家臣にした事に驚く秀吉。
※利休と秀吉
言葉少なめに、チョイチョイ、良いことを言う利休。
秀吉としては痛いところを突かれ、不満もあるでしょうが、
もっと不満なのは、宇都宮を家臣にしちゃうとか、
あくまでも優等生的な行動をとる官兵衛なんでしょうね。
天下万民の為と、秀吉の手を取って彼の陣営に加わった半兵衛が、
逆らう者を許さないという今の秀吉を見たら、何と言うのか?
◆◆◆黒田の支柱◆◆◆
天正16年、春、黒田家は、かねてより建設中だった
豊前・中津城へ居城を移した。
官兵衛の弟・兵庫助は、高森城の城代に着任、
また、善助、太兵衛、九郎右衛門は家老職に。
黒田家臣団の中、新参者の朝房に声をかける官兵衛。
より一層、励みます!と、元気よく答える朝房だったが、
それを聞く長政の顔は、能面の様に無表情だった。
中津城への引っ越し作業に追われる女たち。
器を割ってしまった、お鶴を叱る、お福。
彼女に近寄って励ます、お道。
黒田の女達に、少しずつ慣れてきた様に見える、お鶴。
そのやり取りを、向かいの部屋から見守る、光と糸。
寒田・宇都宮の屋敷では、庭に咲く桜を眺めながら、
春の到来に感慨にふける鎮房。
>今年も、この城井谷で、春をむかえられようとは、
>今となっては、黒田のおかげかもしれん。(鎮房)
※お鶴と鎮房
なんか、、なごんできちゃいましたね。w
黒田の女達に慣れてきた、お鶴の変化も良い事ですが、
あれほど、面倒臭いオヤジだった鎮房に、
「黒田のおかげ」とか言わせちゃう流れは「粋」でした。
◆◆◆やんごとなき御方◆◆◆
大坂城の茶室。おねのことを北政所様と呼ぶ利休。
(北政所・きたのまんどころ=秀吉の関白就任後、おねに与えられた尊称)
最近、公家衆の間で噂になっている、
秀吉の出自について語りだす利休。
祖父、萩の中納言は罪に問われ尾張に流された。
その縁で、母は三年ほど宮中につとめたが、
里に戻って、ほどなくして自分が生れた。
父は、はっきりとは分からないが、
やんごとなき御方であろう~と・・・、
そんな話を笑い飛ばす、おねだったが、
公家達は大真面目で聞いており、もはや殿下の言葉には、
誰も異を唱えることはないと、その意味を諭す利休。
そして、その危険性を理解した、おね。
※公家と秀吉
今回の喜劇パート。ついに経歴詐称まで始めた、
竹中秀吉の演技も中々ですが、
周りにいた公家さん達の演技がキモくて面白すぎ。w
ラストの「ほ~っ」と声を上げる三人のリアクションが、
妙に揃ってて笑えました。
◆◆◆成政の憂鬱◆◆◆
中津城を訪れた、佐々成政。三成の讒言に耐えられない成政は、
直接、秀吉と会って話すというが、逆効果だと説く官兵衛。
肥後の不手際で豊前でも一揆が起こった事を詫びる成政は、
秀吉との古い付き合いを信じて楽観的だったが・・・。
尼崎・法園寺で秀吉を待っていた成政は、
代わりにやってきた石田三成から謹慎を命じられる。
逆上した成政は、肥後を与えた時から、
こうなることは分かっていたのだろう!と秀吉を罵る。
◆◆◆宇都宮を討て◆◆◆
秀吉から、官兵衛宛ての書状を受け取る三成。
肥後一揆討伐の為に出陣していた官兵衛のもとに、
宇都宮を討ち、人質も殺せという秀吉の命令が届いた。
和議を結んだ宇都宮を討ったとあれば、
豊前での黒田の信用は地に落ちる。
しかし秀吉の命令に逆らうことは出来ない。
そこに、一揆との戦いが優勢であることを、
朝房が報告しにやって来た。
彼を殺すことを思い直すように善助が大坂に向かう。
善助の説得も虚しく、考えを変えない秀吉。
そればかりか、官兵衛が意地をはっていると、
黒田の家臣達が路頭に迷うだろうと、善助を脅す。
※善助と秀吉
この二人が対話するシーン。
善助の頬に手を当てる秀吉の仕草が憎いですね。
またまた竹中秀吉のアドリブでしょうか?
口調は静かですが、この手の動きがあるだけで、
脅迫を含んだ重い言葉になっていた様に思います。
▼軍師官兵衛:第37回 城井谷の悲劇 第3幕