軍師官兵衛:第32回 さらば、父よ! ~大坂城の闇~ | ♪ DEAR MY LIFE ♪

♪ DEAR MY LIFE ♪

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

秀吉の部屋
今や人が変わった様な石田三成を案ずる、おね
また、小牧・長久手では官兵衛なしで負けたくせに、
官兵衛に助言を求めようとせず、
そればかりか遠ざけようとする秀吉に苛立ちを隠せない。

おねは、これまでの官兵衛が、常に先を見通し、
どれほど秀吉を助けてきたか~を説くが、
それこそが秀吉「思うところ」だった。



>おまえの言う通りじゃ。官兵衛は、先が見えすぎる。
>上様が光秀に討たれたと書状が届いた時、
>官兵衛は、即座に、わしに何と言ったと思う?
>殿の御運が開けましたぞ~、こう申したのじゃ。(秀吉)


真顔の秀吉に、返す言葉を失って戸惑う、おね。

>官兵衛の頭の中には、すでに全てが見えていたのかもしれん。
>光秀を討ち、このわしが天下を取るまでの道筋がなぁ~(秀吉)

>まさか・・。(おね)
>わしは、官兵衛のお膳立てに乗っかっていただけじゃ。(秀吉)

※おねの戸惑い
秀吉から「御運が~」という官兵衛の言葉を聞いた時、
おねも、秀吉同様、官兵衛に対して畏怖を覚えたのか?
それとも、官兵衛を恐れている秀吉自身に問題があると思ったのか?
ドラマ本編では明確には描かれていません・・・。

大坂城・夜の廊下
場面は一転して、深夜?と思える大坂城の廊下に。
何やら化け物でも出そうな雰囲気の中、杖を片手に歩く官兵衛は、
秀吉の御伽衆に加えられた道糞と再会、
名前も、道糞から道薫と改められたと告げられる。



信長公を裏切った自分を取り立てる事で、
秀吉は自らの度量を示した~と語る道薫だが、
あるいは、面白がっているだけかも~と付け加える。

>いずれにせよ、上様は少しお変わりになった。
>そうは思いませぬか?  では、また・・。(道薫)


※補足
ウヒャヒャヒャ!と喜ぶ、おいら・・。(失礼w)
ノベライズ本では、前述の秀吉の官兵衛評に対し、
おねが即座に反論。お前様は、官兵衛殿を恐れてるの?とか、
彼は比類なきほどの忠臣、お前様の天下をひたすら願ってる~とか、
そんな人を疑ってはいけないと諭す台詞があり、

秀吉の方も、官兵衛を恐れているだと?戯れ言を申すな、
ワッハハ~と笑い飛ばすんですが、これ、ぜ~んぶカット。ヾ(^-^;)

08a

続く道薫と官兵衛のシーンは、徳川攻めを四国攻めに変更させ、
そこから部屋を出て、一つの仕事終えた達成感を感じつつ、
廊下を歩いている所に、あの道薫と再会・・と。
この場合、深夜ではなく昼間の話しだと思えますが、
本編では、この順番を逆に。時刻も不気味な深夜にしてましたね。

つまり、、秀吉の言い分に対し、おねが戸惑ってしまうほど、
秀吉に化け物と思われ始めている「他称・化け物」の官兵衛が、
「自称・化け物」の道薫に、深夜の廊下で再会する・・と。

しかも、去り際の道薫の最後の台詞は、新たに追加されたもので、
この田中道薫には、思わずニヤニヤしちゃいました。

秀吉の部屋
秀吉とジックリと話し合う機会を待っていた官兵衛は、
三成と共に部屋に入ってきた秀吉に徳川との戦いの意味を問う。

幾度となく上洛をうながす書状を送っているが無視された。
臣従する気も無く、侮られたままでは示しがつかないと説く秀吉
また三成は、徳川は天下に野心を持ち、北条と盟約を結び、
この上、我らと敵対する者と手を組めば、
後々、必ず厄介なことになると付け加えた。



>兵を無駄に死なせるおつもりか!
>先の戦、上様の兵力は、敵の倍以上ありました。
>にも関わらず、なにゆえ敗れたのか。
>お分かりで御座いますか?(官兵衛)


>おぬしが、おらんかったからじゃ・・・。
>そう言いたいのであろう。(秀吉)


>さようでは、ございませぬ。
>三河衆の結束の強さに負けたのでございます。
>徳川家は譜代の家臣も多く、固い絆で結ばれております。
>一方、お味方は、まだ上様に心から従っておらぬ寄せ集め。
>これではいくら数にまさろうと、
>どの様な策を立てようと、勝ち目はありませぬ。(官兵衛)


>官兵衛様、それを勝利に導くのが、
>軍師の役目ではございませんか。(三成)


>無謀な戦を止めるのも軍師の務め。
>上様、今は徳川と戦ってはなりませぬ。
>まずは四国、そして九州を平定し、お味方が力をつければ、
>徳川のほうから臣従してまいります。
>待っておれば良いだけでございます。(官兵衛)




ここで三成が、関白になろうとする方に、
公然と楯突くものを捨ておいては、面目が立たないと進言するが、
「面目を守る為の戦など愚の骨頂!」と吐き捨てる官兵衛

「何と仰せになりましたか?」と官兵衛を睨みつける三成
しかしそこで、秀吉が二人のやり取りを制止した。

這いつくばったまま官兵衛に近寄った秀吉は、
自分の間違いを詫び、四国攻めの仕度を命じるが、
これにより、三成との軋轢は決定的となる。

※秀吉の答え
おそらく、秀吉の堕落ぶりを加速させているんだと思いますが、
「なにゆえ敗れたのか、お分かりで御座いますか?」
~という官兵衛の問いに対する秀吉の答え。

「武功にはやる者が家康の罠にはまったのだ。
 武将らの手綱がうまく取れなんだ・・」
と、
史実を踏まえた上での模範解答が台本版。これを~、

「おぬしが、おらんかったからじゃ・・・。
 そう言いたいのであろう」
と、
官兵衛に対する嫉妬や恐怖を悟られまいと、
皮肉めいた言葉へと変更している点に好感が持てました。

また蛇足ですが、

天下統一への戦略構想を見直せ~と説く官兵衛に対し、
徳川家との戦いを勝利に導くのが軍師の役目と、
近視眼的な戦術論でもって言い返す三成は、

「何が議論のテーマなのか?」が、
全然、理解できてないみたいですし、

案が却下されただけなんだから、不満な顔なんてせずに、
クールに受け止めればいいものを、

ただただ、自分の案を否定される事が、
自分という人間までも否定される事だと思い込んでいる、
打たれ弱い武将として描かれている点も、中々、面白かったです。
まあ、怒鳴っちゃった官兵衛も悪いんですけどね・・。^^

播磨・山崎城
庭に面した一室にて、着物の繕いをする、
光、お福、お道、おゆう
庭では、長政の弟・熊之助と太兵衛の嫡男・吉太夫
木刀を持って遊んでいた。

そこに、長政の妻・が、古くから蜂須賀家に出入りする
商人を連れてやって来る。

今や四万石の城主の奥方として、よい反物で、
打ち掛けを作ることを勧めるだったが、
古くなった着物を繕えば、まだ使えると答える



糸の勧めに困っている光を見かねて、お福が、
質素倹約という黒田家の家風を説いて聞かせるが、
「なんと、ケチな・・・」と口にする、糸。
「ケチではございません、倹約です」という、お福。
遠い昔の自分と、長政の妻・糸の姿を重ね合わせる、

※光と糸
なるほど~、光は、以前から、小六の娘=糸と、
若い頃の自分が似てると思ってたんですね。
それで~黒田家の嫁にいいかも?~と考えたのかな。

嫁いだ後も、何かと問題発言を口にする糸ですが、
昔の自分を見ている~と思えば、
一々、カチンコチン!こないですもんね。(笑)

▼軍師官兵衛:第32回 さらば、父よ! ~黒田の昔話し~