軍師官兵衛:第13回 ドラマの小道具たち | ♪ DEAR MY LIFE ♪

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◆◆◆秀吉のイメージカラー ◆◆◆◆◆◆◆
すでに「第10回 毛利襲来」の中で、秀吉の旗印が登場してましたが、
(本願寺鉄砲隊に撃たれ、落馬した信長を救出する秀吉軍のシーン)
今回は彼の家紋入りの幔幕が姫路城内に登場!

いくら城を進呈されたから~とはいえ、
現実にこんな派手な飾りつけをやっちまったら、
こりゃ悪趣味もいいところで、
身内からも非難の声があがってきそうなもんですが、
そこはそれ、ドラマですから。(*^ー^)ノ



この色。「赤」かな?とも思いましたが、それほど濃い色じゃない。
しかし「オレンジ」とも違うし、「何色だっけ?」と考えていたら、
ああ、そうそう、これって「朱色」ですね。w

織田家が播磨にやって来たなら、
織田家の「黒」、もしくは「黄色」の幔幕でも良さそうなもんですが、
それだけ秀吉が出世したっていう意味と、
彼の自主独立の精神を表現していて面白かったです。

◆◆◆瓢箪(ひょうたん) ◆◆◆◆◆◆
やるんじゃないかと思ってましたが、出ましたね。w
毛利家の三本の矢の時には「偶然かも?」と思ってましたが、
今回のは、もう、、、確信犯でしょう。(笑)



見比べてみると、秀吉の座っている位置が対称的ではありますが、
ほとんど、毛利家の場合とクリソツ。
まあ、あと二、三回はいいとして、
あんまりやりすぎるとワンパターンとか言われちゃうじょ。(*v.v)。

◆◆◆遠近ワンフレーム ◆◆◆◆◆◆◆
今回、特に目立ったのが、この手法かな。
かなり近くにあるアイテムと、
遠くの人物を同じ画面に映しこむパターン。



部屋のと、官兵衛夫婦。同じく、官兵衛個人。
誓書を燃やすシーンでは、火鉢



火鉢は、これから「燃やす=何かを捨てる」という行為や、
官兵衛の思いが想像できて、
中々、いい雰囲気を出していたと思います。

◆◆◆村重の孤独 ◆◆◆◆◆◆◆
石山本願寺との長期戦、あまりにも長い戦いなので、
兵士達の士気も下がる一方ですが、今回、最も感動的だったのは、
死体の山の中、ひとりたたずむ村重のシーン。

感動的~といっても、これは「戦場の一場面」でしかないので、
ストーリーに感動したってわけじゃなく、
このシーンの、「構図」「画面の色合い」のことね。

【夜陰の中の高山右近アップ】
>この不毛な戦は、いつまで続くのでしょうか。
>それがしにとって、一向宗門徒は憎っくきデウスの敵ながら、
【夕暮れの戦場を歩く荒木村重】
>己が信心を守って死んでいく姿は、見ていてなんともやりきれませぬ。
(瀕死の女性門徒に足首をつかまれ~腰をおろす村重)
>この長い戦の果てには、
【夜陰の中の高山右近アップ】
>何か、恐ろしき事が待っている様に思えてなりませぬ。
【夕暮れの戦場~村重の顔アップ】
(クレーンで、村重の真上からの映像に切り替わる)

死体の山の手前に、血糊が付いた「薙刀の刃」が見えたり、
中央、遠くの方に鎧兜を着込んだ村重らしき武者がひとり。
また、彼の頭上からクレーンで映していく~とか。



黄色みがかった、この場面。
セット内の照明効果か?CG処理か?

最近は、通常通りに撮影した映像を編集段階のCG処理などで、
こういう色合いに一発変換できるそうなので、
照明効果か画像処理か、その制作過程は分からないですが、

高山右近の台詞に、村重の映像を重ね合わせつつ、
彼=村重の焦燥感、孤独感をよく表現していたと思います。

◆◆◆アップから引きでの場面描写 ◆◆◆◆◆◆◆
ある場面を映像で説明する際、例えば~、
街の全景、道路やビルの群れを映しておき、
カメラが、ある一点をとらえて徐々にアップに・・・。

すると、交差点を信号無視して駆け抜ける自動車が一台。
続いて、その後方からパトカーがやってきてカーチェイスが始まり、
車内にいる警官、もしくは追われている犯罪者がアップになり、
人物紹介が始まる~なんていう映画がよくありますが、

これとは全く逆の手法が、

まずは、登場人物のドアップから始まり、
だんだんカメラが引いていき、その人物の置かれている状況が
映し出されていく~っていうパターン。

小寺の殿のドアップ。
松寿丸のくちゃくちゃになった顔のドアップ。



殿の場合は、官兵衛が「秀吉に会ってくれ」と説得に来るシーン。
松寿は、長浜での「剣術稽古」のシーンですね。

「説得」にしろ、「剣術稽古」にしろ、
これまで似たような場面は何度かありましたが、この手法は初めて。
結構、新鮮で、かつ、笑えちゃいました。w

~とまあ、今回の記事は、
ドラマのストーリーには、あまり関係ない事を書きましたが、

次回は、「小寺はまだか」の中でキレキレだった半兵衛と、
主人公、官兵衛のやり取りをメインに書いてみたいと思います。

▼軍師官兵衛:第13回 半兵衛の「義」 その3