1954年に米国の水爆実験で被ばくした太平洋マーシャル諸島を題材にした写真絵本「水爆の島マーシャルの子どもたち」が13年ぶりに復刊された。著者のフォトジャーナリスト島田興生さん(70)と読者の女性の交流が縁になったといい、1月には現地で写真パネルの展示も行われた。島田さんは「被ばく体験の風化を少しは防げるのではないか」と話している。
 マーシャル諸島のビキニ環礁で行われた54年の水爆実験では、多くの現地住民が「死の灰」を浴びたほか、静岡県焼津市の遠洋漁船「第五福竜丸」が被害に遭ったことで知られる。74年から現地を取材している島田さんは、核汚染で離島を余儀なくされたり、後遺症を抱えたりしながらも支え合う住民の姿を収め、96年に月刊誌の一作として写真絵本を出版した。復刊のきっかけは、同じ北海道出身の土屋茉奈さん(23)との交流だった。土屋さんは小学校5年の時に本と出会い、島田さんに手紙で感動を伝えた。その後もやりとりが続き、大学4年になった土屋さんは昨年1月、初めて島田さんを訪問。就職などの悩みを相談し、交流を深めた。島田さんは「小学生だった子がずっと感動を大切にしてくれた。逆に元気をもらった」と、本の持つ力を再認識。米政府が医療援助を打ち切る中、今も健康被害に苦しむ現地の状況を広く知ってもらおうと、昨年5月に3000部を復刊した。また、現地では被ばく世代が高齢化し、体験が共有されなくなっていることが懸念される。島田さんは「体験を伝えるには写真が一番いい」と、本の売り上げを元手に10枚のパネルを作製。今年1月に現地に持ち込んで写真展を開催した。
 就職活動の傍ら、本の販売を手伝っている土屋さんは「分かりやすく書いてあるので子どもに読んでほしい。英訳を付けて現地に持って行きたい」と、新たな目標を掲げている。
 本の問い合わせは第五福竜丸平和協会 電話03(3521)8499まで。 

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