トルクメニスタン新大統領就任 独裁軟化、改革開放も
テーマ:ブログ天然ガスをめぐる競争は熾烈化へ
【モスクワ=遠藤良介】中央アジアの天然ガス大国、トルクメニスタンで14日、ニヤゾフ大統領の急死に伴う選挙を受け、ベルドイムハメドフ大統領代行が新大統領に就任した。専門家からは今回の権力移行を機に独裁体制が軟化、同国経済が徐々に改革・開放に向かうとの見方も出ており、天然ガス資源に富む同国を取り巻く構図にも変化が生じる可能性がある。
≪寡頭体制に移行≫
中央選管は11日に行われた選挙結果について投票率98%、ベルドイムハメドフ氏が得票率89%で当選したと発表。14日の就任式典にはロシアや中国、米国など約30カ国から政権幹部や高官が出席し、新指導者への関心が高いことを示した。
在モスクワ西側外交筋によれば、ベルドイムハメドフ氏は1957年生まれ。97年に保健相に就任したのを皮切りに国立医療センター長や副首相など一貫して中枢ポストを歴任した。21年間にわたって独裁者として君臨したニヤゾフ氏が生前、政権幹部の解任を繰り返した中、異例の長期間にわたって中枢に残留した側近で、当面はニヤゾフ路線からの急激な変化は予測しづらい。
ただ、ベルドイムハメドフ氏は就任式典で、ニヤゾフ氏が削減した義務教育年限の回復や外国語教育の実施、インターネットの普及など開明的な政策も公約。露独立国家共同体(CIS)研究所のアンドレイ・グロジン部長は「トルクメンの指導層はニヤゾフ体制の再来を望んでおらず、独裁体制は徐々に軟化して寡頭体制に移行する。社会・経済改革の必要性は明らかで、公約も選挙期の論理にとどまらない」と変化の可能性を指摘する。
≪露優位変わらず≫
一方、対外政策面でベルドイムハメドフ氏は「諸外国との相互協力を拡大・強化する」と表明し、ガス供給ルート多角化への意欲をにじませた。同国の天然ガス供給ルートはロシア向けパイプラインにほぼ限定されてきたが、2009年からの供給で合意している中国ルートや、欧米の推進するカスピ海底パイプラインの計画を視野に入れているとみられる。
ただ、同国にこうした多角的な供給を満たすだけのガス埋蔵量があるかは専門家にも不明で、ガス生産の技術も立ち遅れている。グロジン部長は「将来的に諸外国からの外資導入が不可避になる」とガスをめぐる国際競争の熾烈化を予測する一方、「少なくとも2~3年間は既存のパイプラインと同国との接触を持つロシアが支配的な立場にあり続けるだろう」と話している。
FujiSankei Business i. 2007/2/15






