2005-05-21 18:18:58

ウズベク暴動 『カスピ海3国』さざ波

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 ウズベキスタンで起きた反政府暴動は、カリモフ政権のみならず、同じ強権支配に立つカスピ海沿岸の近隣3カ国をも揺さぶっている。4カ国はともにイスラム国家。指導者はいずれも旧ソ連共産党の流れをくむ。独裁体制に民衆の不満がうっ積していることでも共通しており、暴動の飛び火が懸念されている。 (モスクワ・常盤伸、外報部・稲熊均)

 「世襲」「個人崇拝」「院政」「憲兵」-。

 順に、アゼルバイジャン、トルクメニスタン、カザフスタンのカスピ海沿岸三カ国、そしてウズベキスタンの強権体質を表すキーワードだ。

 ■「政略婚」まで

 アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領(43)は一昨年十月、健康悪化の父に代わり大統領選に出馬し当選、世襲を果たした。

 その二カ月後に死去する父ヘイダル氏は、ソ連時代、共産党中枢の政治局員にまで上り詰めた人物。党大会の演説で、十五分間に十三回、ブレジネフ書記長(当時)の名を挙げ賛辞した“伝説”も残す。ペレストロイカで一時失脚するが、故郷アゼルバイジャン共和国共産党第一書記として復活。ソ連崩壊による独立後も政敵を粛正し、イルハム氏を首相に抜てきするなど生前から禅譲の道を開いてきた。

 トルクメニスタンのニヤゾフ大統領(65)は別名「トルクメンバシ(トルクメンの父)」。国中いたる所に肖像が掲げられ、自著「ルフナマ(精神世界)」は“現代のコーラン”とされ、学習を義務化している。自身は旧ソ連諸国で唯一の「終身大統領」となり、後継には息子が確実視される。

 カザフスタンのナザルバエフ大統領(64)は「終身」でこそないが、「初代大統領法」で退任後も同氏の提案は「国家機関が審議しなければならない」と政治的権限の継続を規定。「院政」への保証を手にしている。さらには一族を国内の財界、メディアの要職に配置。三女は南隣キルギスのアカエフ元大統領の長男に嫁がせた。アカエフ政権崩壊で「政略婚」のもくろみは外れたが、今もカザフの後継者には、ほかの娘の名が挙がっている。

 ■原油利権絡む

 こうした封建時代さながらの独裁体制には、カスピ海周辺のエネルギー資源による利権が絡む。アゼルバイジャン、カザフ、トルクメンを合わせた原油の推定埋蔵量はサウジアラビアの確認埋蔵量を超え、欧米や日本からの巨額投資が各政権の財政基盤を支えている。

 一方、米国、ロシアなどが、四カ国の強権体制を容認する上で重要なのが、イスラム急進主義拡大に対する「防波堤」としての役割だ。各国内のイスラム過激派を封じ込めると同時に、イランやアフガニスタンの原理主義の北上を食い止める前線になってきた。

 特にウズベクは旧ソ連域内で最もイスラム抵抗運動の激しいフェルガナ盆地を抱える。同国内で反政府イスラム勢力が伸張すれば、他のイスラム国家に抵抗運動が飛び火する。徹底弾圧でこの連鎖を阻止してきたカリモフ政権は「中央アジアの憲兵」と位置づけられてきた。カリモフ政権が揺らぐ事態になれば、「防波堤」はドミノのように崩壊しかねない状況だ。

 三月のキルギス政変ももともとは、カリモフ政権の圧政から逃れたキルギス南部のウズベク系住民らの反乱が発端。今回のウズベク暴動は、いわば「憲兵隊の本陣」にやいばを突きつけられた形で力の支配が限界にきた表れともみられている。

 ■カリモフ政権すでに死に体 ロシア戦略研究センターピオントコフスキー所長

 数百人の非武装の市民を殺害したカリモフ大統領は政治的には既に死に体だ。体制の崩壊は徐々に近づいている。

 カリモフ氏は「私を支援しないとイスラム原理主義者が政権を奪取する」と強弁するが、欧米のウズベクに対する姿勢は変化してきた。米国はカリモフ支持の立場から離れつつある。

 一方ロシアは、相変わらずの反テロでのカリモフ支持だが、最悪の選択肢だ。旧ソ連諸国での民主化を求める革命の原因は政権が非建設的かつ非効率的な運営をしていることにある。イスラム急進主義は汚職と貧困がはびこる場所で勝利するのだ。困ったことに、ロシアは変化する世界に柔軟に対応できないのだ。

 おそらく次の危機はカザフで起こり、それはキルギス型のシナリオに近いものになろう。民主的な要素が少ないほど流血の事態となることは今回のウズベク暴動の事態が証明している。 (談)
(東京新聞)

2005-05-21 09:59:58

トルクメニスタン:副首相を汚職容疑で逮捕

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 【モスクワ町田幸彦】中央アジアのトルクメニスタン政府は20日、検察当局がエネルギー部門担当のグルバンムラドフ副首相を汚職事件に絡んで逮捕したことを明らかにした。ロイター通信によると、ニヤゾフ大統領は同副首相を罷免し、後任に国営企業トルクメンガスのタイチナザロフ社長を充てる大統領令を発表した。

 トルクメニスタンは「中央アジアの北朝鮮」と形容されるほど、ニヤゾフ大統領の独裁体制が確立している。グルバンムラドフ氏は同国産業の基幹、石油・ガス輸出の責任者として、大統領の右腕とみられていた。突然の副首相逮捕・解任の背景にどのような政治的動きがあったのかは明らかでない。

毎日新聞 2005年5月21日 9時59分

2005-05-13 11:00:11

「宗教弾圧で特に懸念のある国」 パキスタンなど新たに3カ国

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 米国務省による宗教の自由に関する世界各国の現状をまとめた報告書の原案となる、米・国際宗教自由委員会(USCIRF)の報告書が現地時間12日、発表された。宗教弾圧を行っている「特に懸念のある国」のリストに、パキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンの3カ国を新たに加えた。同委は同日、同書を米国務省に提出した。

 同委がこれまで宗教弾圧を行っている「特に懸念のある国」として発表した国は、国務省による’04年度報告書で挙げられた北朝鮮、中国、ミャンマー、イラン、スーダン、サウジアラビア、ベトナム、エリトリアに加え11カ国となった。

 同委の報告書は「これらの国では、政府が不当な主張で計画的に宗教の自由を侵害する活動に参加または加担している」としている。パキスタンとトルクメニスタンは昨年度報告されなかったが、一昨年度までは毎年報告されていた。


<パキスタン>

 パキスタン: 報告書によれば、パキスタンではイスラム教スンニ派の武装勢力による暴行がキリスト教徒、ヒンズー教徒、イスラム教シーア派教徒、アフマディー教徒に対して日常的に行われており、多数の犠牲者が出ているにもかかわらず政府は黙認状態という。武装勢力は「神に対する冒涜の容疑」との一方的な主張で他教徒を拘束、監禁することが多く、殺害されたケースも数件報告されている。パキスタン政府による宗教制限について、世界福音同盟(WEA)信教の自由委は最新の報告書で「ムスリム教徒4人の前でムハンマドに対する信仰が確認されなかった場合、不敬罪で投獄される」と述べている。1986年以降、不敬罪で逮捕された人々はキリスト教徒を含み4000人にのぼるという。

<トルクメニスタン>

 トルクメニスタン: サパルムラト・ニヤゾフ大統領の独裁が20年続いている旧ソ連・中央アジアの「永世中立国」。大統領は1年12カ月の「月」の名称を自身や母親らの名前に変更するなど、独裁体制と個人崇拝が日増しに強化される一方、議会や政府も依然として共産勢力を占めるなど、保守的な体制が根強く残っている。日本外務省によると、旧ソ連共産党幹部だったニヤゾフ大統領は、旧ソ連崩壊前の90年10月に初の直接選挙で98.8%の得票率で大統領に選出された。以降、再選、任期延長を繰り返し、99年12月には憲法を改正して終身の国家元首となった。大統領の独裁の下、あらゆる宗教・言論活動は不可能とされている。

<ウズベキスタン>

 ウズベキスタン: 宗教活動を制限する法令が制定されて以降、イスラム教スンニ派社会の中で、他宗教団体の活動が著しく制限されている。宗教組織には当局への登録が義務付けられている。警察による教会の家宅捜索も抜き打ちで日常的に行われ、その場で登録証が提示されない場合、閉鎖を要求される。またイスラム教、ユダヤ教、ロシア正教会と一部のプロテスタント系団体など活動を許可されている組織のみ登録を申請できる。政府は宗教活動に政府指定のプログラムを導入することを義務付けている。プログラム未実施や反政府活動にあたるとみなされる行為が発見され逮捕されるケースが相次ぎ、近年だけで逮捕者は数千人規模という。
2005-05-03 18:48:49

国境なき記者団「北朝鮮、言論らしきものが存在しない」

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 北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記が、中国の胡錦濤国家主席などと並びもっとも言論を弾圧する指導者に挙げられた。

 パリに本部を置く国境なき記者団(RSF: Reporters Without Borders)は3日、世界の言論自由の日を迎え、定例報告を出し、言論の自由を弾圧する指導者や組織、34人のリストを発表した。

 リストには金総書記や胡主席以外に、ロシアのウラジミール・プーチン大統領、パキスタンのペルヴェズ・ムシャラフ大統領、ジンバブエのロバート・ムガベ大統領、キューバのフィデル・カストロ国家評議会議長、リビアのムアマル・カダフィ大佐、イランの最高指導者アリ・ハメネイ師の名前が載せられた。

 国境なき記者団は北朝鮮、トルクメニスタン、エリトリアを言論の自由を侵害する国家の最悪グループに挙げ、北朝鮮に対しては「言論らしきものが存在しない」と評価した。

 またRSFは、昨年全世界のマスコミ関係者53人が職務に関連して殺害されるなど、04年がマスコミ関係者にとってもっとも危険な年となったと評価した。殺害されたマスコミ関係者の数が95年以来、最も多かった。

 特に、イラクでは19人のマスコミ関係者が殺害され、10人余りが拉致された。このほか、全世界のマスコミ関係者907人以上が逮捕され、1146人以上が攻撃されたか、脅迫を受けた。

 職務に関連し、監禁されたマスコミ関係者の数は107人(2005年1月初旬ベース)となった。中国(26人)が最も多く、次にキューバ(22人)、エリトリア(14人)、ミャンマー(11人)の順だった。

パリ=カン・ギョンヒ特派員(朝鮮日報)

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