釣り、山、ランニング日記

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 北アルプスから日本海の親不知までをつなぐルート、2年前にコースタイムを計算して二の足を踏んでいたが、先延ばししても体力が落ちてしまうばかりなので、思い切って挑戦することにした。

そして今年はTJAR年、IT君が選手の応援に行くというので便乗させてもらい新穂高から入り、槍ヶ岳をスタートし、双六岳の間で選手を応援した後、単独行動する計画だ。

今回の登山計画書作成はヤマケイオンラインを利用した。痒い所に手が届くくらい使い勝手がよい。
コースタイムの80%で計算して長野県警に提出した。


8月7日(日)10時国府で待ち合わせ、17:57新穂高温泉着。 予定より遅れたが準備して歩き出す。 怒られるのを覚悟で槍平小屋まで行くと、案の定、手続きが完了するまで何度も「無謀登山者」と罵られる。非常識がわかっているためしょうがない。反省。


8月8日(月)5:10出発、IT君のペースは速すぎ、ついていこうとすると息ががるため、私が先を歩きペースをつくる。槍ヶ岳の肩に着く、小槍の方を見ると登っているパーティーがいるではないか、私にはとてもまねできない。3回目の槍ヶ岳の山頂に立った。過去2回はガスが出たり消えたりで、ブロッケン現象を見ることができたが、今回は快晴、展望最高。
 


西鎌尾根を下り、硫黄乗越を過ぎた辺りでTJAR選手、徳島のS幸君達と出会う。予想以上に早く会えたので、双六小屋泊することなく先へ進める。笠ヶ岳に向かうIT君とは双六小屋で別れ、ここからは単独山行となった。 双六岳、三俣蓮華岳には登っているので今回はトラバース道より直接三俣山荘に向かう。

14:10 三俣山荘着。 水晶小屋まで進んでおきたかったが、正面にそびえる鷲羽岳を越えていくことを考えると弱気になり、ここでテント泊とする。

ここで知り合った徳島県一宇出身で、京都在住の通称忍者さんのアドバイス、「山小屋人気No1朝日小屋とNo2船窪小屋は泊まらなくても立ち寄ったほうが良い」とのことだったので、計算すると頑張れば届きそうなので参考にする。



8月9日(火)3時起床。 今日は船窪小屋まで行くため、4時スタートのつもりが4:35スタートになってしまった。 昨日はあれだけ快晴だったのに今朝はガスって展望がよくない。前回同様、裏銀座縦走コースとは晴れに縁がない、鷲羽岳~三ッ岳までは山容がわからないまま過ぎる。

烏帽子小屋まで来てやっと晴れ間が出始める。

烏帽子岳のかっこいい姿が見えてきた。 ザックをデポして登頂。



南沢岳を過ぎると、右側の斜面が崩落している箇所が目立ちだす。不動岳を過ぎるとさらに険しくなり天候も悪化、小雨が降り出したので合羽を着る。 船窪岳で危険度はピークに・・・・



上の写真は、左右切れ落ち、ロープもゆるゆる、足場が崩れたら? すべったら? バランスを崩したら? リスクを考えて動けなくなった。 深呼吸をして難所を突破する。 八峰キレットや不帰キレットより怖かった。 この崩落個所の多い地形は、高瀬川断層がこの辺りを走っているのが原因のようだ。

17:15船窪小屋着。 所要時間12時間40分。 人気No2小屋の山菜の天ぷらを中心にしたメニューは美味しいが、疲れすぎて少し残してしまった。 食後のヒマラヤ茶もおいしかった。


8月10日(水)3時起床、モタモタし、おもけに七倉に間違って下りかけ引き返してきたので、結局5時スタートとなる。 天候は良好。

北葛乗越で蓮華岳から下りてきた人に話を聞くと、「蓮華の下りは大キレットより怖い」らしい。幸いこちらからは登り、それほど気になるほどでなく登れた。 蓮華岳上部はコマクサなどが咲き癒されながら歩ける道が続き、針ノ木岳に着いた。


正面に立山、剣岳の展望が広がり、下方には黒部湖が見える。 絶景に感動する。



スバリ岳、赤沢岳、鳴沢岳と進んでいく。 左側に立山連峰と黒部湖、右側には扇沢の駐車場が見える。 この下をトンネルが通っているのかな?などと想像すると楽しくなってきた。

山の一つ一つが大きいのと、足の疲れが出てきているので、思ったよりも進んだ気がしないが、コースタイムの80%では進めている。 頑張って冷池山荘まで足を延ばして本日終了。

16:30冷池山荘着。 黄昏時まで絶景を楽しんでいると、ホシガラスが寄ってきてくれた。




8月11日(木)4時起床。 5時より歩き出す。 先ずは布引岳へ標高を200m上げる。さらに200m上げ、鹿島槍ヶ岳南峰着、ヘルメットを着けて吊尾根を北峰へ、気持ちを引き締め八峰キレットを下りだす。

八峰キレット核心部


7:45キレット小屋着。 

八峰キレットとは、キレット小屋までかと思っていたが、鹿島槍⇔五竜岳の間すべてをいうようだ。 

八峰キレットより鹿島槍ヶ岳


五竜岳への岩峰の登りは、息が浅くなるか、止めてしまっていて気が付いたら、ハアハアなっている。深く吐くように気を付けるが、その時になると忘れている。 ここの登りが一番きつく感じた。

五竜岳


五竜岳を下り、唐松岳への登りになるとハイカーが増えてきて、観光気分で歩ける。 ヘルメットを着けたままの姿が不自然に感じる。 不帰嶮三峰からはまた緊張が始まる。 去年通ったときはガスっていたせいかそれほど高度感はなかったのに、今日は快晴、高度感あり、横移動の時緊張する。

天狗の大下りを登り切り、16:50天狗山荘着。 二つの難所を無事通過、足に乳酸がたまり動きが鈍い、明日までに回復しますように!


8月12日(金)今日の行程は朝日岳までなのでゆっくりできるはずだったが、テントの周りの声で目が覚めた。

5:05 今日は天気もいいし、白馬三山をゆっくり楽しみながら歩こう。

お花畑より背景に白馬岳



危険個所が少ないのでのんびり歩けるが、8分遅れで白馬山荘のケーキセットを買えなかった。残念。

白馬岳山頂


山頂より下りカール地形を歩く。 昨日の緊張がうそのようにゆったりとした時間を楽しむ。

雪倉岳避難小屋は無人小屋で食料の販売などしていないが、朝日岳に向かう道中水場は3か所ある。満タンにして景色の良いところで昼食にカレー飯を食べる。

14:00朝日小屋着。 食事まで時間があるので、体をふき、足のマメ対策を行い、着替えの水洗いをした。 楽しみにしていた人気No1の食事は期待を裏切らなかった。 感動で涙が出そうになった。


8月13日(土)3:40昨夜の食後に買っておいたます寿司とクルミ寿司、計10個があるのでテントの片づけ後、そのまま食事をとらずに出発した。 親不知まで行く人は他にもいるようで、4、5人登っている。

黒岩平までは高層湿原に花が咲きそれなりに楽しめたが、黒岩山を過ぎ、栂海新道に入ると楽しみがなくなり、栂海山荘、白鳥山荘は無人小屋で販売なし、1個250円×10個のクルミ寿司とマス寿司弁当を買っておいて正解だった。白鳥山の水場でちょろちょろの水ながら、のどを潤し、ボトルに補給できた。

白鳥山荘で最後の食事を済ませ、足の痛みを我慢して、親不知の海岸まで一気に下った。

14:30親不知着。 


親不知海岸の海面にタッチ




追記:親不知観光ホテルに泊まろうと受付に行くと、本日満室、お盆のため他もいっぱいだろうとのことで、愕然となった。 獣臭のためタクシーに乗るのも気が引けるので、3km歩いて風呂に入り、朝日小屋で買っておいたTシャツに、洗っておいた短パンを履いて在来線で富山まで移動、ビジネスホテルに入って落ち着いた。

コースタイムの72%で行動したことになるが、これは山小屋あって達成できたと思っている。三俣山荘を過ぎ、天狗山荘に至るまでは小屋以外に水場がない。 これらをすべて持って行動すると相当行動範囲が制限されるだろう。山小屋に感謝。