東大阪市の「学校給食まるごと検査」とはどのようなものなの?

「まるごと検査(Mix検査)」とは、子ども達が食べたものと同じ給食を、1食分まるごと全部ミキサーにかけてドロドロの液状にしてから測定器にかけます。子ども達が実際に口にしたものがどれだけ汚染されているのかを知るための事後検査です。
「子どもを守るための検査」ではなく、あくまで「データーを集めるための検査」です。

しかも、東大阪市での「まるごと検査」は、1食ではなく1週間分(5日分)の給食をミキサーにかけています。ミキサーにかけた5日分の中から約1kg分を取り出して測定器にかけ、結果は「◯◯ベクレル/kg」と、1kgの中にどれだけの汚染があったかを示す数値で出ます。
しかし、機械の精度によりすべての検査で“0ベクレル”まで測れるわけではありません。測定できる下限値を「検出限界値」または「検出下限値」といいますが、東大阪市の測定器では「検出下限値」を「5ベクレル」としています。

1食分を600gと仮定して、それの5日分。600g×5日=3kg。
3kgをミキサーにかけ、その中の1kgを取り出して測定器にかけます。
この検査で「不検出」となっても、実は1kg内で5ベクレル以下の汚染は分からない状態です。
5ベクレル×3kgで、1週間分では15ベクレル以下の汚染は分からないということです。

ちょっと分かりにくいんですけど、つまりこの検査では、例えば1日5ベクレル以下の汚染が継続していても、また1週間の中の一日だけ15ベクレル以内の汚染があったとしてもわからないということです。
15ベクレルの汚染がわからない検査というのは、現状把握という意味においての必要性も考えざるおえません。


「セシウム137の体内残留量」出典:国際放射線防護委員会(ICRP)「ICRP Publication111」21ページ

 セシウムは水溶性のため、そのほとんどが新陳代謝の作用により排出されます。しかし、すぐには体外に出ていきません。たとえ低レベルでも継続摂取することにより蓄積されてしまいます。
上のグラフは、体重が65kgの成人男性のセシウム体内蓄積の推移シュミレーションです。子どもとの違いはありますが、ある程度の目安となると思います。
 毎日10ベクレルを摂取し続けた場合、約600日で体内に1400ベクレル蓄積されます。たとえ1ベクレルだとしても、毎日摂取し続ければ、体内に200ベクレル近く満たされた状態で均衡します。1ベクレルとは、1つの放射背物質(セシウム)から1本の放射線が放たれている状態です。200ベクレルとは、体内で常に200本以上の放射線が放たれている状態なのです。

 被曝は足し算で考えます。家庭での放射能防御には限界と家庭差があり、外食やできあいの物を多く食している子どもほどリスクは高まります。子どもたちは、日常食においていったいどれほどの放射性物質を摂取しているのでしょうか。

 せめて1食…学校給食だけでも営利市場と同じ感覚ではなく、原発事故前に私たちが食していた食事のような「0ベクレル」を目指すことは、学校給食の理念にもそっており、地域の子どもたちの将来の健康まで考慮した給食づくりは、大人達の責務でもあると考えます。
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