まぁ、阪神問題に関して皆さん様々な意見が出ているみたいですが、一方のライバル会社の件についてどこも語っていないみたいですので、今回取り上げてみた。水面下で数年前からプロジェクトが進むなか、阪神自体もこの事実に認識しながらも有効な手立てを打っていたかどうかは疑問である。この件についての内容がステークホルダーが考えている実は最も重要な案件であるような気がしてならない。
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三越出店発表 阪神の対抗策に注目
阪急・大丸増床で激戦必至
http://osaka.yomiuri.co.jp/eco_news/ec51014a.htm
三越は13日、2011年春に完成するJR大阪駅北ビルに出店し、開業後1年間の売上高は550億円を目指すと正式発表した。周辺の大阪・梅田地区は全国有数の百貨店激戦地で、阪急百貨店や大丸も増床などで三越を迎え撃つ準備に入っている。MACアセットマネジメント(村上ファンド)による株式買収に揺れる阪神電気鉄道傘下の阪神百貨店の今後の戦略が注目される。
三越の新店は、28階建ての高層棟の地下2階~地上10階部分に入る核テナントで、売り場面積は約5万平方メートル。不採算店の大阪店(約1万平方メートル)を今年5月に閉鎖したばかりで、悲願としてきた大阪での本格出店となる。新店は、近畿圏全域から1日に6万~7万人の来店客を見込み、開業2年目で営業黒字、9年目には累積損失の一掃を目指す計画だ。
大阪市内で記者会見した中村胤夫会長は、「東京の日本橋本店に並ぶ、西の本店ともいうべき上質感と、もてなしを重視した店にしたい」と抱負を述べた。今後、綿密な市場調査をした上で売り場構成やサービスの詳細を詰めるとしている。
梅田地区のライバル百貨店は、三越の新店への対抗策を早々に打ち出している。阪急百貨店梅田本店は現在、周辺に一部の売り場を移し、営業しながら建て替え工事を進めており11年には売り場面積を従来の1・4倍に増やす。大丸梅田店は1・5倍に増床する予定だ。いずれもより上質な品ぞろえを目指すとしており、激戦は必至とみられる。
これに対し、阪神百貨店は、得意の食品売り場を強化する方針を示しているほかは、「品ぞろえを専門化する」としているだけだ。阪神電鉄の所有地の容積率いっぱいに立っているため、阪急のように営業しながら建て替えることが難しいという事情もある。
阪神電鉄の筆頭株主となったMACアセットマネジメントを率いる村上世彰氏の提案の一つは、「不動産の最適な有効利用」だ。阪神百貨店の入るビルは阪神電鉄が保有する優良資産だけに今後の対応が注目される。
(2005年10月14日 読売新聞)
【2005年10月14日】
三越大阪店、初年度売上高550億円目標──JRビル12フロア使用
http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/29329.html
三越は13日、大阪・梅田のJR大阪駅北側に2011年春完成予定の「新北ビル」への出店を正式決定した。売り場面積は約5万平方メートルで、初年度に550億円の売り上げを目指す。三越は314年の歴史を持つ大阪・北浜の旧大阪店と、枚方店(枚方市)を5月に閉店している。約6年の空白期間を経て、大阪再進出となる。
三越が出店する新北ビルは西日本旅客鉄道(JR西日本)グループの大阪ターミナルビル(大阪市)が所有・運営する。三越は近く賃貸借予約契約を結び、新北ビルの地下2階から地上10階まで12フロアの使用を決める。投資額は400億円弱に達する。
初年度売り上げ目標の550億円は、旧大阪店のピークだった1990年度の521億円を上回る。石塚邦雄・三越社長は「店舗の規模を考えると800億―900億円の売り上げが理想になるが、売上高より利益を重視する」という。三越の高収益店である日本橋本店(東京・中央)並みの売上高営業利益率5%を目安にしている。
大阪では9月のそごう心斎橋本店の開業をはじめ、2011年までに丸井や三越が出店する。阪急百貨店梅田本店や大丸梅田店も大幅増床を計画しており、大阪市中心部の百貨店の総売り場面積は現在の約1.4倍、特に梅田は1.6倍と最大の激戦地となる。
石塚社長は「梅田の百貨店競争を考えると、1階は化粧品や海外高級ブランド、2―4階は婦人服、地下は食品といった今までの百貨店とは違うモデルを作らないと勝てない」と話す。大阪で13日記者会見した中村胤夫・三越会長は「百貨店のあり方、三越のあり方を洗い直し、三越らしい上質さが感じられる店にしたい」という。
三越、大阪再進出を決議 大阪新駅ビル、11年春に
2005年10月13日
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200510130039.html
三越は13日午前、取締役会を開き、11年春にJR西日本が大阪駅北側に完成させる新しい駅ビルに、核テナントとして出店することを正式に決議した。
売り場面積は約5万平方メートル。地上28階建ての新駅ビルの地下2階から地上10階に入る。投資額は400億円以下に抑え、開業後1年間で550億円の売り上げを目指す。三越は今年5月、赤字続きだった大阪店(大阪市中央区高麗橋)と枚方店(大阪府枚方市)を閉鎖。大阪への再進出となる。