好きだ、
テーマ:邦画【サ行】

好きだ、(2006年、ビターズ・エンド)![]()
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監督・脚本・プロデューサー・撮影・編集:石川寛
出演:宮崎あおい、西島秀俊、永作博美、瑛太、小山田サユリ、他
ユウ17歳。
幼馴染のヨースケは最近まで丸坊主の野球部だったのに、
今は音楽で飯を食いたいと意気込んでギターをかき鳴らしている。
ヨースケの作った中途半端な曲を、何度も何度も聞いているうち覚えてしまった。
ウチに帰って口ずさむと、姉が「イイ曲ね」と言っていた。
姉は半年前に思い続けていた大切な人を事故で亡くした。
でも、それから姉は少し笑うようになった。
ある日、姉は交通事故に遭った。それから姉は眠り続けている。
ヨースケ34歳。
あれから17年、ユウとは会っていない。
音楽会社の営業をしている。ギターはとっくに辞めてしまった。
ある日、音楽スタジオで録音しているとき、懐かしいメロディが耳に飛び込んできた。
スタジオの中でギターを引いているのは、ユウだった。二人は17年ぶりの再会をした。
監督は「tokyo.sora」を手がけた石川寛。CMデレクターとして多くの作品を手がけている。
本作は2005年ニュー・モントリオール国際映画祭で最優秀監督賞を受賞している。
このキャスティングは、私にとってすごく魅力的だった。
タイトルも素敵だし、どんなお話なのかしら?と思い、チラシを拝見。
二人の男女の17歳の時と34歳の時、どうしても言えなかった「好きだ、」の言葉。
何だかキュンとなりそうな映画。ということで、いざ渋谷へ!
ここで、ひとつ大変ミスった事があった。それは映画館の場所を間違えた事。
シネアミューズに時間ギリギリにたどり着いたら、なんとアミューズCQNと言われてビックリ(><)
とりあえずそこからタクシーに飛び乗って、何とかギリギリ本編に間に合ったけど…
まさに「事前確認怠るべからず」、でも間に合ったので良かったけど^^
日曜日の昼間、立ち見という事で、結構注目の映画なのかしらと思った。
だって、キャストが豪華だもの。
メインキャストの他にも、加瀬亮・大森南朋・野波麻帆などが出演しているし、
宮崎あおいと西島秀俊ってところでも、かなり注目できる作品。
もちろん、永作博美と瑛太も十分に注目できる役者だ。
さて、この映画は、とても穏やかで不思議な映画である。
17歳のユウとヨースケの持つ、男女の友情に見せかけた愛情。
表現できないもどかしさ、自分の思い込みの強さ、誰かを思いやるやさしさ。
そんな曖昧なものがたくさん詰まった17歳をとても自然に演じていた二人。
一方34歳のヨースケとユウ。
自分が何者にもなれないとわかってしまった、そんな年齢。
何かに不満があるわけじゃないけど、満たされていない何かがあって、
そんな中でも「世の中ってこんなもんだよな」って妙に納得している。
格好つける事も、飾ることも少し疲れ始めた、そんな二人。
これ以上にないくらい、キャスティングが嵌っていたと思う。
男女の友情って、愛情のすれ違い続けるタイミング、永遠の片想いって聞いたことがある。
私自身、男友達は意外と多い方かもと思うけど、この方程式には当てはまりそうにないなと思っている。
でも、17歳のユウとヨースケには、この言葉が当てはまるのかもしれないなと思った。
17歳の二人は、あまりにも周りに優しすぎて、自分を出すことが出来なかった。
こういう微妙さって、懐かしいなあと思う。今なら躊躇わずに言えることなのにって。
34歳のヨースケとユウは見事に大人になっていた。
そして、今度はお互いに気持ちを伝えようとして、それがまた上手く伝えられない。
大人になったから、伝えられないのではなく、
あの時の17歳の自分を思い出して伝えられないのかもしれない。
好きになられるよりも、好きになるほうがイイ。これは私の中の定説。
思われるより、思いたい。告白されるより、告白したい。
これは、人の気持ちを信用できないから、せめて自分の気持ちを信じたいという事なのかな。
自分の気持ちもこんなに変わるのに、「永遠に変わらない愛」なんて、ちょっと信じられないし。
いくら「好きだよ」って言われても、何ヶ月も経たないうちに他の人と付き合ったりできるって、
やっぱり全然信じられないけど、たぶん自分も平気でそういうことをしてきたんだと思う。
だから、ユウとヨースケの様に、心の中にずっと思い続けているなんて、
ちょっと羨ましいかなあと思う。
色んな恋愛を経てきても、心に残っている人がいる。言えなかった事がある。
そういう宝石箱の様な想い出が、この二人にはあって、それが同じものだった。
すごくじれったい内容なんだけど、
「あ、今は言えないよな」とか「言わなきゃダメ!」って、
何だか二人の心の声が聞こえてきそうな、そんな映画だった。
石川監督の演出方法がとても面白いなとプログラムを拝見して思った。
あくまで今回の場合だが、17歳のユウに台本は読ませなかったようだ。
それ以外の3人は台本を読んでも、忘れるように指示したらしい。
ユウにいう事とヨースケにいう事も、違う事を伝えて、
役者が考えて演じる様な方式。これは役者にとってはかなり難しいのでは無いだろうか。
迷いながら、考えながら、それでも自然に…
この映画を観て頂くと、「あー、なるほど」と思うかもしれない。
大変危険な演出方法だが、このキャスティングは期待以上に演じたのでは無いだろうか。
すごく素敵な映画だと思う。
こういう映画は大好きだ。







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