使えるビジネス心理学

こちらはプロカウンセラーの集団であるカウンセリングサービスが提供するビジネス心理学のブログです。
経営者・管理職・従業員など様々な立場や視点から仕事に使える心理学をご紹介いたします。


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大塚亘 講師:大塚亘


私はここ数年、日本や世界の政治経済、また、日本の近現代史にとても興味があって、評論家の講演を聞いたり、書籍を読むことに夢中になっています。

戦後の日本では、学校で日本の近現代史はあまり教えてくれないので、40代半ばのおじさんである私ですが、はじめて知ることばかりで、とても楽しく、興味深く学んでいます。

歴史は、過去に起きた事実の集合体であり、本来はたった一つの事実しかないはずなのですが、面白いことに、その事実をどう意味づけるか、歴史の流れの中でどう解釈するかなどで、人により様々な異なる見方が出てきます。

たとえば、先の大戦で日本は悪いことをした、という人もいれば、先の大戦で、日本は、アジア諸国を欧米の植民地主義から救った、という人もいます。全く真逆の意見ですよね。

私は、そもそも歴史的事実を全くと言っていいほど知らなかった勉強中の身ではありますが、私も人間なので私なりの意見を持っています。そのため、どちらかといえば、私の意見に近い評論家の講義を聴くことになります。

ただ、私が好きな評論家や言論人はたくさんいるので、さまざまな話しを聞くことになりますが、その中で私が気づいたのは、

全く同じ主張をしている人は誰一人としていない

ということでした。内容は歴史で一つであるはずなのに、そして、私の意見と同じ傾向を持つ言論人の講義ばかりを私は聴いているはずなのに、それでも、誰一人として、全く同じ意見になることはなく、必ず違う部分が存在するのです。


なぜこんなことを書いたかというと、

これは、カウンセラーによって、言うことが必ずどこか違うのと同じだ!

と気づいたからです。

カウンセリングサービスのカウンセラーは、全員が、同じカウンセラー養成コースで学んでいます。全員が全く同じカリキュラムで学びます。それでも、なぜ言うことが違うのか、私はプロカウンセラーになってからも、あまり理解していなかったことが自分で分かったのです。

同じ意見の言論人が一人もいないことに気づいて、私は、なんとなく腑に落ちました。

そうか、これが「個性」というものなんだな

ということに。そうすると、全く同じ人間は、もしかしたらこの地球上に一人もいないのではないか、十人十色どころではなく、70億人70億色かもしれないと思いました。

同じカウンセラーは一人としていない、だから、必ずどこかに違いが出てくるということがようやく理解できた気がしたのです。


さて、ビジネスと何の関係があるんですか?という声が聞こえてきそうですが、ここからが本題です。

会社に勤務しているビジネスマンには、「人事異動」というものが発生することがありますよね。部署内での担当業務の変更というような軽いものから、事務職が営業部へ異動となるような職種そのものが変わってしまうもの、また、転勤を伴うものなど、さまざまですよね。

新規事業の立ち上げをすることになって、今まで社内では、その業務を誰も経験したことがない、という場合もあるでしょうが、人事異動の多くは、担当業務の変更であっても、転勤を伴う場合であっても、

前任者から引き継ぐ

ということになると思います。

さてここで考えてほしいのですが、もし70億人70億色だとしたら、前任者とそれを引き継いだ自分は、必ず違う個性を持つことになります。

もちろん、前任者から仕事を引き継ぐ場合には、前任者がしていた仕事のやりかたを教えてもらうでしょう。そして、しばらくは、その前任者のやり方と全く同じように仕事をするかもしれません。

しかし、しばらくして仕事に慣れてくると、必ずといっていいほど、前任者とはやり方が異なってくるはずなのです。前任者の効率の悪さに気づき、やり方を変えるかもしれませんし、仕事の効率や結果は同じであっても、自分がやりやすいように手順や方法を変えたりするかもしれません。

もちろん、明らかな単純作業で、誰がやっても効率もやり方も同じ、という場合もあるかもしれません。しかし、ある程度自分の判断が求められる仕事であるなら、前任者と全く同じになることはないはずです。なぜなら、70億人70億色だからです。

私がみなさんにお伝えしたいのは、70億人70億色だから必ず異なってくるはずなのに、

自分の個性を殺し、前任者通りにしようとする

という落とし穴がありますよ、ということなのです。個性はみな違うのですから、やり方も異なるはずなのですが、もし前任者と全く同じことをするのが良いと「思い込み」、前任者のコピーのように仕事をしたとしたら、

まず間違いなく、仕事の効率は低下しています

なぜなら、前任者は、前任者の「個性」に合った仕事のやり方をしている可能性が高いので、前任者とは違う自分が、前任者のコピーのように仕事をしたとしたら、まず間違いなく自分に合っていないからです。合っていないやり方で上手くいくはずはないと思いませんか?


私の経験をひとつお伝えしたいと思います。社内の人事異動ではありませんが、似たような構図です。

私は、カウンセラーと並行して、社会保険労務士業という自営業を15年ほど行っています。自営業ですからゼロから自分で営業するのですが、同業の先輩がいますので、初めは、先輩方の営業方法をまねて、頑張って営業します。

しかし、私もそうでしたが、ある程度伸びてくると、営業方法や、そもそもの自分の売りたい商品について、先輩方とはだんだんと異なってくるのです。そして、そのような「個性」が出ている自営業者は、みな、ある程度以上の成功をつかんでいます。

逆に言うと、先輩と同じようにすることが正しいと「思い込み」、自分の個性を殺して、先輩のコピーのように営業する人もいます。そうすると、興味深いことに、なかなか事業が軌道に乗らないのです。

実際に、私の後輩で、個性を出していないので伸び悩んでいたり、そもそも上手くいかなくて廃業してしまった人もたくさんいるのです。


私の想像ですが、深層心理で自分に自信がないと、先輩のコピーのようになってしまう気がします。しかし、私だって、自信はありませんでしたが、個性は勝手に出てきてしまったのです。

個性を出した方が、仕事はやりやすいし、効率も良くなるでしょう。みなさんは自分らしく働いていらっしゃいますか?

自信はなくてもかまいませんから、ぜひ、自分自身の個性を仕事で発揮してくださいね。
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大塚亘 講師:大塚亘


我々人間は、親からのしつけや、学校での教育などで様々なことを学びます。また、友達や異性関係などで人間関係というものを学び、社会人になってからは、会社の上司や先輩、取引先の方などと接することによって、やはり様々な経験を積んでいきます。

一方で、これはビジネスに限ったことではなく、人間関係などでも同じなのですが、成長していく過程において、100%問題なくスムーズに全て上手くいくということはあり得ないので、我々は多かれ少なかれ、どこかで必ず失敗し、傷つく経験をします。

そして、人間ですから失敗したくないし傷つきたくないので、「これはこうしたほうが上手くいく」とか、逆に「これはこうしないほうがいい」などの、

「自分のやり方」

というものを確立していきます。これは、自分自身に合った働き方や、生き方を探るということでもありますので、決して悪いことではありません。

仮に、世の中のビジネスマンが、100%全員あなたと同じ性格で同じ能力だとしたら、「自分のやり方」も同じになり、職場や取引先との問題やトラブルは、ほとんどなくなってしまうでしょう。

例えば、営業マンが、見込み客である企業に対して、自社の商品のプレゼンテーションをしたとしましょう。100%同じ性格で同じ能力なのですから、誰もが同じようなプレゼンテーションを行いますので、少なくとも引け目を感じることはなくなります。

もちろん、みなさんお分かりの通り、現実にはそんなことはあり得ないですよね。「十人十色」という言葉があるように、我々人間は、それぞれ様々な個性を持ち、誰一人として同じ人はいないと言っても過言ではないでしょう。

ここでまず気が付いていただきたいのは、人間の個性がさまざまである以上、それぞれ個々の人間がそれぞれに持っている「自分のやり方」は、多かれ少なかれ異なっている、ということです。

そして、ビジネスシーンでも人間関係でも、「自分のやり方」と「自分のやり方」がぶつかったときに、上手くいかなくなることがあります。


次に、似たような構図なのですが、少し違うポイントをお伝えしたいと思います。先ほど、我々は傷つきながら、「自分のやり方」を確立していく、と書きました。傷つくことは嫌なことですが、傷つくという自分自身の体験に基づいているため、そこから生まれた「自分のやり方」が役立つものであることは間違いないでしょう。

しかし、傷つかないと自分自身の心に残らないので、逆に、

「教育や、新聞、テレビなどのマスコミ、インターネットなどで触れた情報を、そのまま真実だと思い込んでしまう」

ということがあり、これが問題を生んでしまうこともあると私は思っています。こちらのほうが、自分自身が傷ついたという経験を経ているわけではないので、その「思い込み」を「思い込みであった」と気づくことが難しい場合があるのです。


私大塚の体験談で再度説明したく思います。「自分のやり方」については、私は過去にたくさん傷ついてきましたので、ある意味究極的なところまで行きついてしまい、

「自分のことは全部自分で行い、自分自身で全ての責任を取らなければならない」

というところまできてしまいました。我々人間が作る「自分のやり方」は、自分自身だけに当てはめるのであればそんなに問題は起きないのですが、例えば、「人間は甘えてはならない」という「自分のやり方」を持っている人が甘えている人を見ると、

「甘えてるんじゃないよ!」

と怒りを覚えてしまうように、「自分のやり方」から外れた人を非難したり、否定したくなってしまうので、問題が起きてしまうのです。


私は、たった5年くらい前まで、「自分のことは全部自分で全て行い、全責任を持たなければならない」という、カウンセリングを受けて、カウンセラーを頼る、といった、「人に助けを求める」という感覚とは完全に対極のところにいた人間だったのです。しかし、当時の結婚生活が問題だらけだったので、私はついに、カウンセラーを頼るという、「自分のやり方」を見直しました。

その結果、再婚して幸せになり、なぜかカウンセラーになっていましたが、さらに私の世界は広がっていきました。

私は、自分自身を否定するわけではありませんが(というかむしろ、頑張ってきた自分自身を今は高く評価しています)、心理学やカウンセリングを学び、さらにカウンセラーとして経験を積み重ねていくうちにつくづく思ったことは、

「我々人間は、極端に狭い世界に生きていて、ほとんど何も知らないと言っても過言ではないんだなぁ」

ということでした。もちろん、私も、今でも、「ほとんど何も知らない人」のうちの一人です。

例えば、我々人間は、父親はたいてい一人で、母親もたいてい一人で、家族の中で成長することがほとんどですが、要するに、たった一つの家族しか知らない場合が多いわけです。そうすると、例えば、両親である夫婦の仲が悪いと、たったそれだけで「結婚生活は苦しいもの」という思い込みができてしまったりします。

そして、実は、これは、ビジネスでも同じなのです。私はカウンセラーと並行して企業の労務関係の相談に乗る社会保険労務士という仕事を以前から行っていますが、そうすると、企業内の社員では分からない、企業と企業の様々な違いが分かるのです。それは、あたかも、家族ごとに環境がかなり異なるのに、そこで育った人間は、それがあたりまえの家族の姿だと「誤解」してしまうのと同じなのです。

そして、この、

「傷ついた経験を経ていない、当たり前のように常識と思っていること」

を見直すのは、とても難しいことだと思います。なにしろ、今まで問題と認識したことが一度もないのに、それを見直せ!と言われているようなものだからです。


もちろん、今なにも問題が起きていないのに、何かを変える必要はないでしょう。しかし、ビジネスでも人間関係でも、なにか問題にぶつかったときは、ぜひ勇気を出して、

「自分自身を疑ってみてください」

「自分自身の思い込みに気づく」ことが、問題解決や成長のカギになるかもしれませんよ。
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大谷常緑 講師:大谷常緑


今日は、少し変わった話題を提供したいと思います。
それは、心の同期現象です。
心の同期現象とは、人と人の間に同じような感情や同じような感覚が作られるというものです。
例えば、誰かが怖れを感じると、その怖れが誰かに伝搬し、その人も怖れを感じるようになります。
例えば、野良犬が人間を見て怖れを感じ「ぐぅぅぅ~」と目の前で唸っていたとします。
そうするとその犬を見ている私たちも犬に怖れを感じます。
誰かが悲しくて泣いていると、その悲しみが誰かに伝搬し、伝搬した人も悲しくなってきて泣いてしまいます。
もらい泣きという現象ですね。
誰かが怒ってプンプンしていると、その怒りが誰かに伝搬し、伝搬した人も何故か怒りが湧いてきます。
このように、心は伝搬(同期)するのです。

この同期現象は、心のみではなく、どうやら生物としての仕組みそのものの様です。
例えば、蛍は1匹が光りはじめると他の蛍も光りはじめ、だんだんその数が増えていくと、いつの間にかその明滅が一致してきます。
カエルが1匹啼きはじめ、だんだんその数が増えていくと、いつの間にか啼く、止まるの間隔が一致して、何か大合唱でもしているかのようになっていきます。
こうして、私たち生物は不思議な同期の世界にいるのです。

さて、仕事でも仕事以外でも、複数の人間が集まってグループになると、グループマインド(集団意識)が形成されます。
グループマインドとは、個々の意識や無意識が集まって、そらが相互干渉して作られたグループ全体の意識や無意識です。集団の心の同期現象ですね。
少し話は飛びますが、私たちの中にも様々な意識や無意識があり、それらが相互干渉して私の意識や無意識を作っています。そう考えると、私たちの心もある意味、グループマインドなのですね。

さて、このグループマインドがどのようなものになるかは、そのグループを構成するメンバーの意識や無意識がどのようなものであるか、どのように相互干渉しているのか、どのように同期しているのかによります。
そのグループがグループの目的に向かって本来の力、あるいはそれ以上の力を発揮する為には、そのグループのメンバーに最もマインドの影響を及ぼす人間(時にリーダーであることもありますし、サブリーダーやグループの構成員であることもあります)のマインドが重要になっていきます。
グループのメンバーは、そのマインドに、同期するのです。
例えば、もしマインドリーダーが怒っているとしたら、そのグループ全体にも怒りが渦巻きます。

もし、グループのリーダーがマインドのリーダーも兼ねているとしたら、その人は、自分の心を整える事でグループのマインドは望ましい方向に進んでいきます。
もし、グループのマインドリーダーがリーダーと別の人間であれば、リーダーはマインドリーダーをフォローして望ましい方向に向かわせる必要があるでしょう。
グループのマインドリーダーを見極めて対応する事も、リーダーの役割ではないかと思います。
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大塚亘 講師:大塚亘


私たちカウンセラーは、ご相談下さるクライアントさんの長所や価値を見るように、育成過程で訓練しています。そのため、カウンセラーは、初めてご相談下さったクライアントさんであっても、すぐに長所や価値をお伝えすることがあります。

「カウンセラーだから、そんなにほめるんですよね」と言われることもありますが、少なくとも私は、いままでに一回も「ウソ」をついたことがありません。それは、「ウソ」をつく必要がないからなんですね。

どういうことかといいますと、クライアントさんは、100%の確率で、必ず様々な長所や価値をお持ちだからです。もし、ほめた言葉がウソだったとしたら、心理的には、ウソをついた、という罪悪感が残るでしょう。しかし、ウソをつく必要がないため、本音だけを言えばいいので、たくさんカウンセリングが出来るのです。

とはいっても、カウンセリングではない一般の人間関係では、相手をほめる、というのはあまりしませんよね。女性は、友達同士などでほめることもあると思いますが、男性はなかなかほめるということはしないと思います。

私自身も、カウンセリングを学ぶ前までは、相手をほめるということはほとんどなかったと思います。また、ほめられたという経験も、あまりなかった気がします。

特に、ビジネスシーンでは、ほめる、ほめられるというのは、そうそうあるものではないと思います。なにかをしてもらって「ありがとう」と言う、つまり感謝する、されるというのは良くあると思いますが、ほめることはあまりしないと思います。


さて、私大塚は、カウンセラーと並行して自営業もしています。自営業はもう15年ほどしていますのでカウンセラーより経験が長いですが、カウンセリングを学んでからは、私は、自営業での顧客との接し方を少しだけ変えてみたのです。

なにを変えたかといいますと、そうです、「相手をほめる」ということを、自分の発言の中に取り入れてみたのです。

もちろん、カウンセラーとしてクライアントさんをほめるように、初めて会った人をいきなりほめるとか、同時にいくつもほめるとかはしません。仮にウソではなかったとしても、相手はほめられることに慣れていない可能性が高いわけですから、あまりにやりすぎると不自然になってしまいますよね。

私は、ほめてもいいタイミングが来たら、「意識して」、相手を少しだけほめるようにしています。しかし、ほめる、ほめられる、ということがほとんどないビジネスシーンでは、私が少し相手をほめると、ものすごく相手の心に響くのです。


日本人は謙虚なので、私がほめても、「いやいや、私はたいしたことないですよ」という感じで、私のほめ言葉を否定する方もいます。しかし、ほめられてうれしくない方はまずいないと思います。

もちろん、私のほめ言葉を、うれしそうに「ありがとうございます」と受け取って下さる方もいます。いずれにしても、ほめるという状況に慣れていないせいか、その場の打ち合わせの雰囲気が変わるのです。

例えば、私と、企業の課長さんと、その部下の3人で打ち合わせをしていたとします。そして、打ち合わせの中で、私が部下をほめたとします。そうすると、部下の方だけではなく、課長さんも笑顔になったりすることがあるのです。

ほめただけで仕事が取れた、というような、わかりやすい効果が出るわけではありませんが、顧客との良好な関係を作っていくにはとても有効で、間接的には営業成績にも結び付いている気がします。


さて、それでは、「ほめ上手」になるにはどうしたらいいのでしょうか。上述の通り、いつでも、なんでもかんでもほめればいいわけではなく、やり方を間違えると、かえって不自然になってしまうこともあります。どうしたら、自然にほめることができるようになるのでしょうか。

私のように心理学やカウンセリングを学ぶという方法もありますが、時間もお金もかかってしまいますよね。

ものごとは何でも、普段練習していないのに、本番でいきなりできるものではありませんよね。ですから、ほめ上手になるには、普段から「ほめるクセ」を付けておけばよいわけです。しかし、相手を不自然にほめることもできない。

どうしたらいいでしょうか。私のお勧めは、

「まず、自分自身をほめてみる」

ということです。自分自身ですから、どんなにほめても、どんなに不自然でも、悪影響が出ることはありませんよね。

どんなことでもいいです。ささいなことでもいいです。まずは、自分自身をほめてみてほしいのです。

例えば、「今日も会社に間に合うようにしっかりと起きれた。私は偉い」、とか、「今週も私は休まず会社に行けた。私は偉い」という感じの、あたりまえのようなことでもいいのです。

慣れてきたら、彼、彼女や夫婦間など、理解ある相手をほめてみてもいいでしょう。そして、相手からもほめてもらってください。だんだんと、自然にほめ上手になっていくと思いますよ。
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大谷常緑 講師:大谷常緑


セールスマンは、自分が扱っている商品をいかに買ってもらうかに腐心します。
「当社の製品は他社の製品と違って、ここが凄いんですよ」とか、「破格の価格で出しますから」など、自社の製品や販売条件をアピールして何とか買ってもらおうとするのが通例ですね。
もちろん、このような説明も必要な事です。
しかしながら、相手の心を少し開いてもらってから核心の話に入るのと、そうでないのとでは、その成果に雲泥の差が生じます。
これは、何もセールスに限った話ではなく、相手に何か協力をしてもらいたい時や、相手から何かを聞き出さなければならない時など、人との関係性がある時に成果を挙げる有効な方法なのです。

さて、私たちが誰かに心を開く時とは、どんな状態のときでしょうか。
相手に自分に対する興味を持ってもらっていると感じる時、相手に自分に対する好感を持ってもらっていると感じる時、相手が自分の事をわかってくれていると感じる時など、私たちは人に心を開きます。
逆に言えば、相手が、このように感じてくれれば、心を開きやすくなるのですね。

では、私たちはどのような時に、自分に興味を持ってもらっているとか、好感を持ってもらっているとか、分かってくれていると感じるでしょうか。ちょっとご自身の経験を振り返ってみてください。

それは、自分の話を聞いてくれたり、話の内容を肯定してくれたり、質問をしてくれたりという時ではないでしょうか。
話しの内容の肯定や質問は、また、私たちの話しやすさや話の続けやすさを作り出しますね。
これは、話をうまく聞くテクニックでもあるのです。

「あの人と話していると話が楽しい」という感想の統計を取ってみると、実は相手が話しているのではなくて、自分が話をしている時間が長い場合がとても多いのです。
そういう意味では、会話上手は聞き上手なのですね。

ところで、会話が苦手という方も世の中には沢山いらっしゃる様です。
カウンセリングをしていても、そのような話をよくお伺いします。
どうやら、会話は、相手とのキャッチボールでなければならないとか、自分が積極的に話をしなければならないと思っておられる様です。
しかし、実際の会話を観察してみて欲しいのですが、会話は必ずしもキャッチボールではないのです。
何かの関連はあるものの、各自が思い思いの事を話していて、それがどんどん流れていっている場合が非常に多くあります。
例えば、
「あのスーパーで、安い野菜売ってたわよ」
「安いと言えば、昔あそこのスーパー安かったけど、最近高くなってない?」
なんて調子です。
また、自ら積極的に話題を持って話さなければならない事もないのです。

会話上手は聞き上手、そしてそれが、相手に心を開かせて、様々なシーンで成果を上げる方法なのです。
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大塚亘 講師:大塚亘


私大塚は、過去に10年ほど会社勤めをしました。転職や人事異動で数々の上司と接してきましたが、その中には信頼できて面倒見のいい上司もいましたが、コロコロと方針が変わって部下を振り回す上司とか、威圧的で感じの悪い上司もいました。

これは職場の人間関係に限ったことではなく、恋愛や結婚、友人関係など、あらゆる人間関係にあてはまることですが、基本的に、

「相手を変えることはできません」

自分ですら変わることはかなり難しいのに、まして、相手をこちらから変えるということは基本的には出来ないと私は思っています。

過去の私の経験では、問題上司に当たってしまったときは、結果的には私は転職をしたり、脱サラしたりしました。相手を変えることができないので、自分が変わるしかないという意味では、理にかなった方法であったかもしれません。

問題上司の対処法として、転職や独立するというのは、選択肢の一つではあると思います。

ただ、実際問題としては、簡単に転職や独立をするわけにはいかない場合も多いと思います。転職や独立が成功するとは限りませんし、今それなりの収入があるのであれば、転職や独立というリスクを負いたくない場合もありますよね。

そうすると、永遠とはいいませんが、ある程度の期間、その問題上司と付き合っていかなければならないことになります。


例えば、仲のいい同僚や後輩、信頼できる別の部署の先輩と飲みに行って、居酒屋でグチを聞いてもらうというのも一つの方法でしょう。夜の居酒屋でよくみられる光景ですが、心理学的にも、ストレスをひとりで抱え込まずに、誰かに聞いてもらうというのは、とても理にかなった方法です。

心理学では「カタルシス効果」というのですが、根本の問題が解決していなくても、誰かに話しを聞いてもらってストレスを発散することにより、心がスッキリしたり、落ち着いたりすることがあります。

みなさんも、辛かったり悲しかったり、悔しかったりしたときに、誰かに聞いてもらって少しは落ち着いた、少しスッキリしたという経験をされたことはないでしょうか。あれがまさに「カタルシス効果」であり、とても理にかなった方法です。

もちろん、カウンセラーにたくさん話しを聞いてもらうという方法でも「カタルシス効果」が得られます。


さて、それではもっと深く心理学を使って、問題上司への対処法を考えてみましょう。

みなさんの上司が、とても威圧的で、上から目線で、ダメ出しをする嫌味な上司だったとしましょう。普通は、単純に、「嫌な上司だなぁ」と思うだけかもしれません。しかし、ここでは、それにとどまらずに、次のような視点を持ってみてください。

「なんで、この上司は、こんなに上から目線なのだろう」

こんなふうに、少し客観的に考えてみましょう。

冷静に考えたら、「上から目線の言動」をされたら、相手は嫌がりますよね。この上司だって、他の人から「上から目線の言動」をされたら嫌な気分になるはずです。しかし、それでもこの上司は、「上から目線の言動」をしてしまうのです。

では、「上から目線の言動」をする目的はなんでしょうか。実は、なんと、その上司は、

「部下から嫌われたい」

と思っているということになります。もちろん、頭で意識して「嫌われたい」と思っているわけではありません。上司は、自然と「上から目線の言動」をしているはずです。

もしその通りだとしたら、その上司が本当にダメだと思っているのは誰でしょうか。「嫌われたい」という無意識の願いがかなって、部下から嫌われているとしたら、上司が本当に嫌っているのは誰でしょうか。

もうお分かりですね。そうです、上から目線の言動をしてしまう上司は、実は、自分のことが嫌いで、自分を否定しているのです。

しかし、上司ですから、「私は自信がありません」という感じの、卑屈な態度を取ることができません。そして、そのために

「ダメ出しをして部下を心理的に落とす」

ことによって、自分が心理的に上に立つということをしないと、心を保てないのです。そんなことをしなければならないくらい、上司は自分のことが嫌いなのです。そう考えると、確かにムカつく上司だけれども、ちょっと可愛そうな感じもしますよね。


このような構図は、仕事での人間関係に限ったことではありません。例えば、自分の妻に対してダメ出しばかりしている夫は、実は、心の奥底では、夫が自分自身を嫌い、自己否定しているのです。

そうすると、対処方法としては、相手に自信を持ってもらうというのがひとつの選択肢となります。上記の例でいえば、上から目線の言動をする上司や、ダメ出しをする夫に自信を持ってもらうということになります。

そして、自信をつけてあげる方法として有力なのは、「ほめる」、「感謝する」になります。なんと、あの嫌なムカつく上司を「ほめる」こと、上司に「感謝」することが対処方法なのです。みなさんが想像もしない対処方法だったかもしれませんね。

でも、意外と効果がある方法だと思います。上司は本当は自分自身にダメ出しをしているのです。そんな心理状況のときに、

「この前の顧客へのプレゼンの時は、部長にとても助けていただきました。本当にありがとうございました。」

と言ったとしたら、意外と心に響くと思いませんか。

そして、せっかく感謝してくれた相手に恩を仇で返すようにダメだしするというのは、心理的にはなかなかできにくいと思いませんか?

もちろん、不自然にほめたり感謝するのは逆効果になることもあります。ですから自然と「ほめる」、「感謝する」ことができるようなタイミンクが来たら、そのときだけでいいですからぜひ実行してみてください。上司とみなさんの関係が改善するかもしれませんよ。
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大門昌代 講師:大門昌代


とある実験をした人がいる。
囚人の制服を着せたグループと、看守の制服を着せたグループに実験参加者達をわけて、実際の刑務所で実験をしたのです。
もちろん、囚人役も看守役も、本物の囚人でも看守でもない一般の人達です。
その結果、最後は実験を中止しなくてはならないぐらいに、看守役が囚人役に暴力をふるうようになったそうです。

何とも恐ろしい実験ですね。
でも、この実験でもわかるように、看守でも何でもない人が、看守の制服を着て、看守として扱われることで、看守のように振る舞い、囚人でも何でもない人が、囚人の制服を着て、囚人として扱われることで、囚人のような振る舞いになっていくのです。

これって、ビジネスでも応用可能だど思いませんか?

相手をどう扱い、自分がどう振る舞うかで、状況を変えていくことができるのです。

ちょっと頼りない上司がいたとしましょう。
役職は、課長。
『万年課長』なんて呼ばれたりして、自分でも、定年退職するまで、クビにさえならなければいいやと思い、ひっそりと会社で生きています。
こういう人を上司に持つと、部下としては、頼りなさにイライラし、つい『それでも課長ですか』という態度をとりたくなってしまう。
呼び方も、『課長』ではなく、『△△さん』と役職をつけずに呼んでいる人もいるかもしれませんね。
そうすると、その課長は、ますます頼りなくなります。
なにせ、『課長』ではなく、『△△さん』として扱われているので、『△△さん』としてふるまうからです。

もちろん、親しみを込めて役職をつけずに『△△さん』と呼んでいることもあるでしょう。
そうすることで、上司と部下ではなく、友人のような仲の良さは生まれるかもしれません。
でも、それではこの頼りない課長は、ずっと頼りないままです。

もちろん、『あなたそれでも課長ですかっ!もっとしっかりして下さい!』『××先輩の方が、よっぽと頼りがいがありますよ!』などと、言ったとしても、ますます頼りなくなってしまうだけです。

人は、扱われたようになるのです。
しっかりしろと部下に怒られるぐらいに頼りない人として扱い、××先輩よりも、頼りがいがない人として扱うことになってしまいます。
ですから、そのような人でい続けることになるのです。

もし、『△△さん』と名前で呼んでいるのなら、きちんと『△△課長』と、呼び方を変えてみましょう。
課長として扱うのです。
課長として、自分の上司として扱うのです。
尊敬できないかもしれませんが、尊敬できる部分を探しましょう。
探せば、一つや二つぐらいは、尊敬できる部分が出てきます。

もちろん、上司が部下を扱うときも同じです。
『きみは、本当にダメなやつだ!』なんて叱ったとしたら、その部下のことを、本当にダメな人間として、扱うことになります。
そうすると、その部下はダメな人間としてふるまい続けるのです。

『きみ』と名前を呼ばれずに、名前のない人として扱われることで、影が薄くなっていくかもしれませんん。
『○○くん』と、きちんと名前を呼ばれることで、上司に名前を覚えてもらえ、一人前の人間として扱ってもらえることになりますから、振る舞いがそのように変わってきます。

他にも、私はときどき、宿泊するにはちょっとお値段が高いので泊まれないけど、雰囲気を味わいたくて高級ホテルでお茶を飲むことがあります。
そうすると、高級感溢れる家具や、サービスに、自分の行動がいつもと変化していることに気付きます。

とても大切なお客様として、お店の方が私のことを扱ってくれるので、いつもよりも歩き方や振る舞いがお上品になるのです。
大切なお客様として扱われるのは、とても気分が良いものです。
そう扱われると、大切に扱われるにふさわしい人の振る舞いに、勝手に変化しているのです。
そんな自分に、ときどきクスッと笑ってしまいます。

高級ホテルでは、お客様をとても大切に扱いますので、そこに来る客も、大切に扱われるにふさわしい品のある振る舞いになるのです。

席についたお客様に、水の入ったコップを、バンッ!と置くようなお店は、お客様を大切に扱っていないことになります。
そうすると、大切に扱われていない客は、大切に、扱われなくて当然のような振る舞いになるのです。
つまり、客側も、言葉や態度が荒くなるのです。

みなさんは、自分の周りの人達を、どのような人として扱っているでしょうか?
そして、自分はどのような人として振る舞っているでしょうか?
一度、チェックしてみるといいかもしれませんね。
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大塚亘 講師:大塚亘


我々人間の成長において、はじめは、親に100%依存するところからスタートです。
生まれてしばらくは、自分では何もできないので、親を頼って成長していきます。

しかし、そのうち、自分ひとりで服を着たり、トイレに行くというように、自分一人で出来ることが徐々に増えていきます。学校に行くようになり、親と関係なく、外で友達と遊ぶこともできるようになっていきますね。

そして、さらに成長していき、大人になったら、就職して経済的に自立していくこともありますし、親元から離れて、一人暮らしを始める場合もあります。


さて、この成長の流れは、ビジネスにおいても全く同じです。我々人間は、みな、働いた経験が全くないという時代があります。

正社員にしてもアルバイトにしても、いずれの場合であっても、働いた経験がゼロの状態から働き始めるわけです。

そのときは、ビジネスの現場では、我々は「赤ちゃん」と同じです。働いた経験が全くないのですから、顧客からの電話を取ることも上手くできないかもしれません。

はじめは、先輩や上司に教えてもらいながら、だんだんと仕事を覚えていきます。そして、次第に、先輩や上司に細かく指導されなくても、自分で考えて、自分の判断で仕事を進めるようになっていきます。

ある程度仕事の経験を積んでくると、後輩や部下が出来る場合もあるでしょう。そうなると、自分は先輩として、上司として、部下を指導していくことになります。


さて、我々は、人間の成長でも、ビジネスでの成長でも、真っ直ぐに右肩上がりで成長していくということは、まずありません。どういうことかというと、人間の成長でも、ビジネスでの成長でも、我々は、その過程において、必ずなんらかの失敗をしているからです。

人間の成長でいえば、学校に行きはじめると、仲のいい友達もできるかもしれませんが、仲の悪い人もいたりして、人間関係で悩んだりすることもあるでしょう。

思春期になって異性を意識し始めると、人によっては、自分の容姿にコンプレックスを持つ場合もあるかもしれませんし、その頃には、進学や受験で悩むこともあるかもしれません。

もっと分かりやすいのは、いじめにあった経験があるとか、親が過干渉であったなどですが、いずれにしても、多かれ少なかれ、我々は成長の過程において傷ついてきているのです。

そして、これはビジネスでも全く同じです。はじめは経験ゼロですから上司も教えてくれますが、ある程度経ったら、早く仕事を覚えて、一人前になることを求められます。

しかし、成果が出ないとか、そもそも仕事が好きではないとか、職場の人間関係が悪いなど、ビジネスの成長においても、我々は様々な傷を持っていることがあります。


さて、我々は、人間にしても、ビジネスにしても、その成長過程において、無意識にたくさん作りだしているものがあります。それは、

「ルール」

というものです。


我々が成長していく過程において、多かれ少なかれ我々は傷つきます。そうすると、もう傷つきたくないため、

「こうすれば上手くいく」、「こうしておけば、問題にはならない」

というような「ルール」を、たくさんたくさん、無意識に作り出していくのです。

傷つきたくないための「ルール」ですから、基本的には必要なものであり、また、その「ルール」に基づいて上手くいくこともありますので、「ルール」が一概に悪いとはいえません。


でも、そうすると、こういう現象が起こることがあります。

「ルールを破る人を見るとイライラする」
「ルールから外れた仕事のやり方なのに、なぜか自分より上手くいっている人がいる」

ここで、十分成長して一人前になったのに、我々は人とぶつかったり、人を妬んだり、逆に自分を否定したり、自己嫌悪になったりしてしまいます。

しかし、実は、今がチャンスなのです。それは、

自らの「ルール」を手放し、さらに成長するチャンス

です。

傷つかないように無意識に作った「ルール」は、今までは役に立ってきました。しかし、十分に成長した今は、逆に、「自分の成長を縛るルール」になっているかもしれません。

我々が進んでいくうえでなにか行き詰まりを感じたとしたら、

「もしかしたら、自分のルールを手放すときかもしれない」

と思ってみてください。そして、行き詰まり感がビジネスでも人生でも、こう思ってみてください。

「チャンスは向こうからやってくる。自分はそれを素直に受け取ろう」

今まで頑張ってきたので、自分で何とかしたくなるのは理解できます。チャンスを受け取るだけなのですが、自分が経験したことがない世界なので、とても怖いのです。

でも、勇気を出して、チャンスを自ら作り出すのではなく、向こうから来るチャンスを素直に受け取るということに意識を置いてみてくださいね。

みなさんが知らなかった、新たな世界が開けるかもしれませんよ。
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テーマ:
大谷常緑 講師:大谷常緑


今まで上手くできていた事が上手くいかなくなったり、頑張っているけどどうしてもなかなかうまくできない事って、ありませんか?
そんな時には多くの場合、自分の思考パターンや行動パターンが、無意識的に、あるいは顕在意識的に邪魔をしている場合がとても多いと思います。
私自身も今までも、そして今でも物事がなかなかうまく進まないとき、自分自身で気がついていない自分のパターン探しをしてみる事があります。
そうすると、必ずといっていいほど何らかの心のパターンや行動のパターンが、物事が上手く進まないように邪魔をしているのですね。
そのパターンとは、感じ方の癖であったり、考え方の癖であったり、あるいは何らかの思い込みであったり、ついついそのような状況を作り出してしまう行動のパターンであったりします。
それらのパターンは、今まで気がつかなかった新たなパターンであることもありますし、もう、とうの昔にクリアしたはずのパターンがまたぞろ出てくることもあります。

私の知人なのですが、一生懸命努力して頑張っておられることはご本人も、周りから見てもよくわかるのですが、成果が上がらないと悩んでおられました。
そこで、少しお話を聞いてみると、今までずっと努力してきたのにその成果が出ないのは、自分の能力が人に比べて劣っているからなのではないかと思っておられる様でした。
周りから見るとそうではないのですが、ご本人はそう思っておられたのですね。
それで、どうやら自分がやっている事に自信が無く、間違っているのではないかといつも疑いを持ちながらやっておられる様なのです。
ですから、既にやり終えた部分が気になってしまい、進んでは見直し、見直しては進み、また見直し・・・という事を繰り返され、見直している時にああでもない、こうでもないと考え始め、迷い、余り適切ではない修正を加えるという事を繰り返しておられたのでした。
そしてその成果は頑張った割には出来のあまりよくないものへと“変質”してしまい、結局のところ成果が上がらないという状態になってしまっているようでした。
私がそのことをお話しし、進んでは戻りという見直しのパターンを変えて、「ここはこれでよし」と区切りをつけながら進めていく方法にしたらいいと思うと提案したところ、最初は不安そうにされていて、それを実践してみるかどうか迷っておられる様でした。
その後、暫くしてお会いすると、私が提案した方法を1度やってみようと決意され、実践してみられたとの事でした。
そうしたところ、先ずは自分自身が楽になり、そして成果も上がるようになったと嬉しそうにお話しされました。
そしてまた、自分の能力が人に比べて劣っているのではないかという疑いも少し緩和されるようになったとお話しされていました。

パターンを変えるという事はとても怖い事です。
なぜならば、そのパターンを持つことによって何らかのメリットがあると思っているからです。それは無意識的なパターンだったとしてもそうなのです。
そのパターンが良い方向に働いていたり、邪魔をしていなかったとしたら、パターンを変える必要はないかもしれません。
しかし、上手くいっていない何かがあったとしたら、当たり前と思っていて潜んでいるパターンが無いか様々な角度から見つめ直し、そのパターンを一度は変えてみると案外うまくいくかもしれません。
もし、パターンを変えてもうまくいかないときには、また元に戻せばいいのですから。
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テーマ:
みずがきひろみ 講師:みずがきひろみ


できていないこと、やれなかったことばかりが追いかけてくるようで、気持ちはキューッとなり、頭はカーッとなり、手足はフリーズするので、ますますもってやりたいことができなくてもどかしくて、そんな自分にたたきけとばす日々が続きます。私も、あります、あります。

焦っているときは、不安を押し殺そうとしているときです。

何が不安かっていえば、自分がちゃんとできていない、このままではダメなのではないか、という不安があるから。

そして、不安になるのは、自分がやるべきことをやっていない、という意識があるからではないかしら。

じゃあ、その「やるべきこと」って何でしょう?

もちろん、組織の中で仕事をしていれば、「これをやって」と頼まれることもあるし、ノルマもあるでしょうから、明確に「やるべきこと」が何かわかっていることもありますが、自分で勝手に作った「自分ルール」で「これくらいやるべき」と思い込んでいることも多々あるように思います。

本当は、「アポをリスケしてほしい」と伝えればいいだけのときも、つい相手の気持ちを慮って、どう言い訳をするか、穴埋めをするかで考え込み、その一本の電話、メールをかけられずにモンモンとして時間ばかりかかる、なんて経験はありませんか?

窓口に申請書を持ってこられたお客様にお断りをしなければならないときも、申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまい、つい何とかしてあげられないかいろんな方策を考えたり、身の上話を聞いてあげているうちに時間がどんどんかかってしまう。

ここまでちゃんとやってあげなければやったことにならないという「自分ルール」を守ろうとすると、人の期待に応えられない。でも、人の期待に応えようとすると、どうも「自分ルール」を満たしていないようで、落ち着かず、心がこもらないから集中力も落ちて、ミス連発なんてジレンマに陥ったりもしますね。

この「自分ルール」があなたなりの「完璧」なのかもしれません。
そしてあなたの「完璧」が人の期待にも沿っているなら、それは「理想」かもしれません。

でも、なかなかそうはならないんですよね。

自分の能力が「自分ルール」に追いつかないこともヤマほどあるし。
人の期待と「自分ルール」が違うことばかりだし。

「ホントはこうあるベキなのに!」と自分にも他人にもキレたい気持ちを押さえながら、「自分ルール」にも、他人の期待にも応えられないことに不安が募ります。

だって、これじゃ「他人」も「自分」も「頑張りたい」と思っている自分を承認してくれそうにありませんもの。

罪悪感には2種類あって、「やって失敗した」罪悪感と、「やるべきことをやっていない」罪悪感がありますが、心理的にキツいのはむしろ後者かも。いつまでも自信がつかないから、なかなか抜け出せないです。

こんなとき、心の中でバラバラになった自分の気持ちたちの一つ一つにOKを出そうとしてみてくださいね。

「自分ルール」は、向上心にあふれた優しい私。こうありたい理想の私。
「人の期待に応えたい私」もいますよね。社会の一員として、みんなと一緒に頑張りたい私。
「ホントはこうあるべきなのに!」と怒っている私は、正義感の強い私。
「不安になる私」は、できなければみんなに嫌われちゃうかな、と思っている自信のない私。
でも、「自分ができていない!」と責める罪悪感でいっぱいの私は、実はもっとできることがわかっている私。

こう見てみると、「私」は、みんなの役に立ちたいと思っている結構いいヤツかもしれません。

だから、「完璧」という「理想」は「理想」であり、山の高みのような、ちょっと先の「目標」でいいことにしませんか。

その「目標」は「目標」として掲げながら、今の一歩をみんなと一緒に進みたいって思っている自分を感じてみてください。のんびり、じっくりと一歩、一歩、みんなの目を見ながら、途中迷いながら、でも、山の高みをめざして歩く自分を感じながら、ゆっくりと息を吐いてみてくださいね。

そして、ゆっくりと目の前の、まずは今できることを「一つ」やってください。

エベレストの山も、一歩から。まずは、「やっていない」と自分を罰する罪悪感を「一歩」進むことで手放してくださいね。
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